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公開番号2025023506
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-17
出願番号2023127674
出願日2023-08-04
発明の名称PCR方法
出願人株式会社ゴーフォトン
代理人個人
主分類C12Q 1/686 20180101AFI20250207BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】血液を検体とした場合であっても、煩雑な核酸の精製作業等を行うことなく、PCR増幅に伴う蛍光信号の測定を好適に行うことのできるPCR方法を提供する。
【解決手段】PCR方法は、血液をPCR試薬に添加して試料を調製する工程(S10)と、マイクロ流体チップの流路内で試料を繰り返し往復移動させて、試料にサーマルサイクルを付与する工程(14)と、試料のPCRの進捗を監視するために、流路内の試料から蛍光を検出する工程(S16)と、を備える。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
血液をPCR試薬に添加して試料を調製する工程と、
マイクロ流体チップの流路内で前記試料を繰り返し往復移動させて、前記試料にサーマルサイクルを付与する工程と、
前記試料のPCRの進捗を監視するために、前記流路内の前記試料から蛍光を検出する工程と、
を備えることを特徴とするPCR方法。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記サーマルサイクルを付与する工程において、前記流路内で前記試料を繰り返し往復移動させることにより、前記流路内において前記試料が有色の固形成分と透明溶液成分とに分離され、
前記蛍光を検出する工程において、前記透明溶液成分から発せられる蛍光を検出することを特徴とする請求項1に記載のPCR方法。
【請求項3】
前記試料における血液の添加率は0.01%~20%、好ましくは0.1%~10%、より好ましくは1%~5%であることを特徴とする請求項1または2に記載のPCR方法。
【請求項4】
前記PCR試薬は、界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のPCR方法。
【請求項5】
前記PCR試薬は、添加剤を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のPCR方法。
【請求項6】
前記流路は、直線状流路と曲線状流路を組み合わせた蛇行状流路を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のPCR方法。
【請求項7】
前記流路は、第1温度に維持される第1温度領域と、前記第1温度と異なる第2温度に維持される第2温度領域と、前記第1温度領域と前記第2温度領域とを接続する接続流路と、を含み、
前記接続流路の断面積は、前記第1温度領域および前記第2温度領域に含まれる流路の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載のPCR方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR:Polymerase Chain Reaction)の方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
遺伝子検査は、各種医学分野における検査、農作物や病原性微生物の同定、食品の安全性評価、さらには病原性ウィルスや各種感染症の検査にも広く活用されている。微小量のDNAを高感度に検出するために、DNAの一部を増幅して得られたものを分析する方法が知られている。中でもPCRを用いた方法は、生体等から採取されたごく微量のDNAのある部分を選択的に増幅する注目の技術である。
【0003】
PCRは、DNAを含む生体サンプルと、プライマーや酵素などからなるPCR試薬とを混合した試料に、所定のサーマルサイクルを与え、変性、アニーリングおよび伸長反応を繰り返し起こさせて、DNAの特定の部分を選択的に増幅させるものである。DNAを増幅させながらその蛍光信号を測定し、定量分析を行うことにより、リアルタイムでのPCR解析を行うことができる。
【0004】
PCRにおいては、対象の試料をPCRチューブまたは複数の穴が形成されたマイクロプレート(マイクロウェル)などのチップに所定量入れて、サーマルサイクラーと呼ばれる装置で試料に対して温度変化を与えることが一般的である(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2020/065917号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のようなPCRチューブまたはマイクロプレートを用いた従来のPCR方法では、血液をPCR試薬に直接添加した試料に対してPCRを行った場合、PCR初期の加熱変性により血液成分の褐色化が進み、試料の蛍光透過度が低下するために、PCR増幅に伴う蛍光信号を正確に測定できず、リアルタイムPCR解析を適切に行うことができない虞がある。血液から核酸の抽出・精製作業を行い蛍光信号の測定を阻害する色素を除去してからPCR試薬に添加する、あるいは、血液を例えば10倍以上希釈してから微量血液のみをPCR試薬に添加する、などの方法により、従来のPCR方法でもリアルタイムPCRは可能であるが、このような作業を行うことは非常に煩雑で時間が掛かるものである。
【0007】
本発明は、こうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、血液を検体とした場合であっても、煩雑な核酸の精製作業等を行うことなく、PCR増幅に伴う蛍光信号の測定を好適に行うことのできるPCR方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のPCR方法は、血液をPCR試薬に添加して試料を調製する工程と、マイクロ流体チップの流路内で試料を繰り返し往復移動させて、試料にサーマルサイクルを付与する工程と、試料のPCRの進捗を監視するために、流路内の試料から蛍光を検出する工程と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、血液を検体とした場合であっても、煩雑な核酸の精製作業等を行うことなく、PCR増幅に伴う蛍光信号の測定を好適に行うことのできるPCR方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態に係るPCR方法に適用可能なマイクロ流体チップの第1面側を示す斜視図である。
マイクロ流体チップの第2面側を示す斜視図である。
マイクロ流体チップが備える基板の第1面の平面図である。
マイクロ流体チップが備える基板の第2面面の平面図である。
マイクロ流体チップの断面構造を説明するための概念図である。
マイクロ流体チップを利用可能なサーマルサイクルやPCRを実施するためのPCR装置を説明するための概略図である。
本実施形態に係るPCR方法を説明するためのフローチャートである。
マイクロ流体チップの流路内で試料を移動させたときに、試料がどのように変化するかを説明するための図である。
マイクロ流体チップの流路内で試料を移動させたときに、試料がどのように変化するかを説明するための図である。
マイクロ流体チップの流路内で試料を移動させたときに、試料がどのように変化するかを説明するための図である。
マイクロ流体チップの流路内で試料を移動させたときに、試料がどのように変化するかを説明するための図である。
マイクロ流体チップの流路内で試料を移動させたときに、試料がどのように変化するかを説明するための図である。
マイクロ流体チップの流路内で試料を移動させたときに、試料がどのように変化するかを説明するための図である。
本発明の実施形態に係るPCR方法に適用可能な別のマイクロ流体チップの第1面の平面図である。
図15(a)および図15(b)は、レシプロカルフロー式のリアルタイムPCR装置を用いたときの増幅曲線を示す図である。
一般的なリアルタイムPCR装置を用いたときの増幅曲線を示す図である。
図17(a)および図17(b)は、レシプロカルフロー式のリアルタイムPCR装置を用いたときの増幅曲線を示す図である。
一般的なリアルタイムPCR装置を用いたときの増幅曲線を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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