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公開番号2025102610
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2024080299
出願日2024-05-16
発明の名称細胞培養容器
出願人個人
代理人弁理士法人ATEN
主分類C12M 3/00 20060101AFI20250701BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】容器内で細胞が付着して増殖するための細胞接着面を広く確保することができる細胞培養容器を提供すること。
【解決手段】この細胞培養容器は、多角柱状の内部空間を有する、有底の容器本体1と、容器本体1の内部に容器本体1と同軸で配置された多角柱状の第1筒体2と、容器本体の軸方向端部に取り付けられた蓋体4と、蓋体4の筒状のネック部に取り付けられたキャップ5と、第1筒体2の外周面のうちの角部であって且つ第1筒体2の軸方向端部に設けられた第1スペーサ21、22と、を備え、容器本体1の内周面のうちの角部に第1スペーサ21、22が嵌り込んでいる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
多角柱状の内部空間を有する、有底の容器本体と、
前記容器本体の内部に前記容器本体と同軸で配置された多角柱状の第1筒体と、
前記容器本体の軸方向端部に取り付けられた蓋体と、
前記蓋体の筒状のネック部に取り付けられたキャップと、
前記第1筒体の外周面のうちの角部であって且つ前記第1筒体の軸方向端部に設けられた第1スペーサと、
を備え、
前記容器本体の内周面のうちの角部に前記第1スペーサが嵌り込んでいる、
細胞培養容器。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の細胞培養容器であって、
前記第1筒体の内部に前記第1筒体と同軸で配置された多角柱状の第2筒体と、
前記第2筒体の外周面のうちの角部であって且つ前記第2筒体の軸方向端部に設けられた第2スペーサと、
をさらに備え、
前記第1筒体の内周面のうちの角部に前記第2スペーサが嵌り込んでいる、
細胞培養容器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の細胞培養容器であって、
前記第1スペーサは、前記容器本体の内周面のうちの角部に嵌り込む端部がV字形状とされている、
細胞培養容器。
【請求項4】
請求項2に記載の細胞培養容器であって、
前記第2スペーサは、前記第1筒体の内周面のうちの角部に嵌り込む端部がV字形状とされている、
細胞培養容器。
【請求項5】
請求項2に記載の細胞培養容器であって、
前記第1筒体の、前記容器本体の底部側の軸方向端部に、当該細胞培養容器が縦置き配置されたときに前記第2筒体を支持するサポートが設けられており、
前記第2筒体の、前記容器本体の底部側の軸方向端部に、前記サポートが嵌り込む溝が設けられている、
細胞培養容器。
【請求項6】
請求項1または2に記載の細胞培養容器であって、
前記容器本体の外側面のうちの少なくとも1つの平面に、前記容器本体の軸方向に延びる少なくとも2本の線状の印が設けられている、
細胞培養容器。
【請求項7】
請求項1または2に記載の細胞培養容器であって、
前記キャップは、
キャップ本体と、
前記キャップ本体に取り付けられた、前記容器本体の内部空間へ流体を給排可能な第1バルブと、を備え、
前記第1バルブは、給排器具が差し込まれることで開くスリット部が設けられた、弾性材料からなる第1弁体を有する、
細胞培養容器。
【請求項8】
請求項7に記載の細胞培養容器であって、
前記キャップは、
前記キャップ本体に取り付けられた、前記容器本体の内部空間へ流体を給排可能な第2バルブをさらに備え、
前記第2バルブは、給排器具が差し込まれることで開くスリット部が設けられた、弾性材料からなる第2弁体を有する、
細胞培養容器。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の細胞培養容器を用いた細胞培養方法であって、横向きにした前記細胞培養容器を、前記細胞培養容器の軸方向回りに所定の回転速度で回転させて、前記細胞培養容器内の細胞を培養する培養工程と、所定の培養期間経過ごとに、前記細胞培養容器内の細胞の状態を検鏡する確認工程と、所定の培養期間経過ごとに、前記キャップに取り付けられたバルブを経由して前記細胞培養容器内の液体培地及び/又はガスを交換する交換工程と、所定の培養期間経過後、前記容器本体の内面、および前記第1筒体の内外両面に付着した目的細胞を回収する回収工程と、を含む細胞培養容器を用いた細胞培養方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は細胞培養容器に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
細胞培養に一般的に使用される容器は、マルチウェルプレートまたはT型フラスコである。T型フラスコをベースにした培養容器は、さまざまなメーカーによって開発されており、大規模な細胞培養のために使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
US2017/0029756
米国特許5,010,013
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の細胞培養容器は、研究用の培養にフォーカスしたものであり、その中でも量産培養に鑑みた場合には、ローラーボトルが最も実用的なものとして使用されている。
【0005】
特許文献1には、付着性の哺乳動物細胞の増殖が容器の内表面のみで行われる八角柱状のカラム型細胞培養容器が提案されている。容器の内表面は、細胞の成長と付着のための足場として機能する。哺乳動物細胞が付着する内表面の面積は、容器のサイズを拡大する場合にのみ増加する。そのため、容器のボトル径を大きくすることで量産培養が可能ではあるものの、ボトルが大型化してしまうといった問題があった。
【0006】
このような問題から、特許文献2では、容器内の構造を蛇腹・アコーディオン状とすることで内部表面積を増加させることが提案されている。しかしながら、この方法も大規模な培養をサポートするには不十分であり、独自の欠点がある。具体的には、このような構造とすることにより、容器内の内面積を増大させることは可能であるが、効率的に細胞が付着できる構造ではない。細胞は、容器内の培地中では懸濁されているが、容器を回転して培養している間に、細胞は、重力に従って落下する。蛇腹・アコーディオン状の構造は山と谷が曲面を成しながら連なっている構造であり、細胞は鉛直方向に落下していくため、蛇腹の底に相当する部分に細胞が堆積する虞がある。その結果として、細胞が堆積した部分では細胞が生育できなくなる。したがって、容器内の構造を蛇腹・アコーディオン状とすることで内面積を増やしたとしても、実際に細胞が付着できる有効な面積は限られている。
【0007】
そこで、本発明は、容器内で細胞が付着して増殖するための細胞接着面を広く確保することができる細胞培養容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願で開示する細胞培養容器は、多角柱状の内部空間を有する、有底の容器本体と、前記容器本体の内部に前記容器本体と同軸で配置された多角柱状の第1筒体と、前記容器本体の軸方向端部に取り付けられた蓋体と、前記蓋体の筒状のネック部に取り付けられたキャップと、前記第1筒体の外周面のうちの角部であって且つ前記第1筒体の軸方向端部に設けられた第1スペーサと、を備え、前記容器本体の内周面のうちの角部に前記第1スペーサが嵌り込んでいる。
【0009】
上記構成によれば、容器本体の内部に、第1筒体を設置することで、第1筒体の内外両面を培地の浸漬領域とすることができるため、容器内で細胞が付着して増殖するための細胞接着面を広く確保することができる。また、第1スペーサが第1筒体の外周面のうちの角部であって且つ第1筒体の軸方向端部に設けられることで、回転培養中の液体流による不均一な細胞接着の発生を減少させることができる。
【0010】
前記細胞培養容器は、前記第1筒体の内部に前記第1筒体と同軸で配置された多角柱状の第2筒体と、前記第2筒体の外周面のうちの角部であって且つ前記第2筒体の軸方向端部に設けられた第2スペーサと、をさらに備え、前記第1筒体の内周面のうちの角部に前記第2スペーサが嵌り込んでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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