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公開番号
2025168289
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2025069093
出願日
2025-04-18
発明の名称
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C12P
21/02 20060101AFI20251030BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】Finegoldia属細菌由来Protein L(FpL)の免疫グロブリン結合ドメインを少なくとも含むポリペプチドを効率的に製造する方法を提供する。
【解決手段】FpLの免疫グロブリン結合ドメインを少なくとも含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む遺伝子組換え大腸菌を培養し当該ポリペプチドを発現させる工程と、前記大腸菌の培養物からポリペプチドを精製する工程を含み、該工程が、陰イオン交換クロマトグラフィを用いた精製工程と、疎水クロマトグラフィを用いた精製工程を含み、疎水クロマトグラフィを用いた精製工程が、疎水クロマトグラフィカラムを平衡化する工程、ポリペプチドを含む試料をカラムに添加する工程およびポリペプチドを回収する工程を含み、カラムを平衡化させるための溶液および前記試料の少なくとも一方が、0.4mol/L以上、1.1mol/L以下の硫酸アンモニウムを含む、製造方法である。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
Finegoldia属細菌由来Protein L(FpL)の免疫グロブリン結合メインを少なくとも含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含む遺伝子組換え大腸菌を培養し当該ポリペプチドを発現させる工程と、
前記発現工程で得られた遺伝子組換え大腸菌の培養物からクロマトグラフィを用いて前記ポリペプチドを精製する工程とを含む、前記ポリペプチドの製造方法であって、
前記ポリペプチドを精製する工程が、陰イオン交換クロマトグラフィを用いた精製工程と、疎水クロマトグラフィを用いた精製工程を含み、
前記疎水クロマトグラフィを用いた精製工程が、
疎水クロマトグラフィカラムを平衡化する工程、前記ポリペプチドを含む試料を前記カラムに添加する工程および前記ポリペプチドを回収する工程を含み、
カラムを平衡化させるための溶液および前記試料の少なくとも一方が、0.4mol/L以上、1.1mol/L以下の硫酸アンモニウムを含む、
方法。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
前記カラムを平衡化させるための溶液および前記試料の少なくとも一方が、さらに塩化ナトリウムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
FpLの免疫グロブリン結合ドメインを少なくとも含むポリペプチドが以下の(a)から(c)のいずれかに記載のポリペプチドである、請求項1または2のいずれかに記載の製造方法;
(a)配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるアミノ酸残基を少なくとも含むポリペプチド、
(b)配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるアミノ酸残基を少なくとも含み、ただし当該アミノ酸残基において、1もしくは数個の位置での1もしくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、または付加を含むアミノ酸配列を有し、かつ免疫グロブリン結合活性を有するポリペプチド、
(c)配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるアミノ酸残基を少なくとも含み、ただし当該アミノ酸残基からなるアミノ酸配列に対して70%以上の同一性を有し、かつ免疫グロブリン結合活性を有するポリペプチド。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法に関する。特に本発明は、前記タンパク質を効率的に製造する方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
抗体医薬は生体内の免疫機能を担う分子である抗体(免疫グロブリン)を利用した医薬である。抗体医薬は抗体が有する可変領域の多様性により標的分子に対し高い特異性と親和性をもって結合する。そのため抗体医薬は副作用が少なく、また、近年では適応疾患が広がってきていることもあり市場が急速に拡大している。
【0003】
抗体医薬の製造は培養工程と精製工程を含み、培養工程では生産性を向上させるために抗体産生細胞の改質や培養条件の最適化が図られている。また、精製工程では粗精製としてアフィニティークロマトグラフィーが採用され、その後の中間精製、最終精製、およびウイルス除去を経て製剤化される。
【0004】
精製工程では抗体分子を特異的に認識するアフィニティー担体が用いられる。前記担体で用いられるリガンドタンパク質として、抗体(免疫グロブリン)に結合する性質を有した、ブドウ球菌(Staphylococcus)属細菌由来Protein A(以下、SpAとも表記する)が多く用いられている(特許文献1)。しかしながら、SpAは抗体のFc領域に特異的に結合するタンパク質であるため、シングルチェーンFv(scFv)、Fab、F(ab’)
2
、IgAおよび二重特異性T細胞誘導(BiTE)抗体といったFc領域を有しない抗体の精製には適用できなかった。
【0005】
一方、Finegoldia属細菌由来Protein L(以下、FpLとも表記する)は、免疫グロブリンのκ軽鎖に結合するタンパク質であり、FpLをリガンドタンパク質とすることで、前述したSpAでは精製できない、Fc領域を有しない抗体の精製も可能となる(特許文献2)。
【0006】
FpLの製造方法に関する技術として、特許文献3および特許文献4では、陽イオン交換クロマトグラフィ精製後に、陰イオン交換クロマトグラフィ精製を行なうことにより、Peptostreptococcus magnus(Finegoldia magna)由来Protein Lを精製する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2010-504754号公報
WO2017/191748号
WO2017/069158号
WO2016/121703号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
先述の通り、特許文献3および4では、陽イオン交換クロマトグラフィ精製後に、陰イオン交換クロマトグラフィ精製を行なうことによって、Protein Lを精製する方法が開示されているが、本発明者らは、Protein Lの態様によっては、陽イオン交換クロマトグラフィによる精製が困難である場合があることを見出した。
【0009】
また、特許文献3および4で開示されている方法では、陽イオン交換クロマトグラフィ精製後の溶出液のpHを変動させ、その変動後のpHで平衡化させた陰イオン交換担体に前記pHを変動させた溶出液をアプライすることによって、陰イオン交換クロマトグラフィを行なう必要がある。このようなpH変動により、目的タンパク質の等電点をまたぐ場合があり、その場合、溶解できなくなったタンパク質が凝集または/および沈殿する恐れがある。
【0010】
さらに当該方法では、陽イオン交換クロマトグラフィ精製後の溶出液の導電率を低下させた後に、陰イオン交換クロマトグラフィを行なう必要がある場合がある。その場合、溶出液の導電率を低下させるために透析による処理が必要となるが、その場合、多量の透析用溶液が必要となることで、工数が増加してしまうため当該方法によるタンパク質の工業的製造には課題があった。
(【0011】以降は省略されています)
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