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公開番号2025166910
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024071104
出願日2024-04-25
発明の名称プラスチゾル組成物
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C08L 27/06 20060101AFI20251030BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 80~100℃のような低温加工時における加工性、機械物性に優れ、コート剤、特に自動車アンダーボディコート用、自動車用シーラント用として優れた特性を有するプラスチゾル組成物及びその用途を提供する。
【解決手段】 少なくともペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、可塑剤及び希釈剤を含むプラスチゾル組成物であって、ペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体が、酢酸ビニル重合単位10~22重量%、平均重合度1000~3400のペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体であり、ペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体と可塑剤と希釈剤との合計重量に対するペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の割合が40~58重量%、希釈剤と可塑剤との合計重量に対する希釈剤の割合が15~27重量%を満足するプラスチゾル組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、可塑剤及び希釈剤を含むプラスチゾル組成物であって、ペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体が、酢酸ビニル重合単位10~22重量%、平均重合度1000~3400のペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体であり、ペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体と可塑剤と希釈剤との合計重量に対するペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の割合が40~58重量%、希釈剤と可塑剤との合計重量に対する希釈剤の割合が15~27重量%を満足すること特徴とするプラスチゾル組成物。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
可塑剤が、ハンセン溶解度パラメータ16.5~22.0(J/cm


1/2
の可塑剤であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチゾル組成物。
【請求項3】
80℃×30分間の加熱条件下で2mm厚のシートを作成し、シートより得たJIS3号ダンベル試験片により、JIS K6251を準拠した引張試験を行った際の引張強度が0.1MPa以上、伸び率が35%以上であることを特徴とする請求項1に記載のプラスチゾル組成物。
【請求項4】
請求項1に記載のプラスチゾル組成物を含むことを特徴とする低温加工用自動車アンダーボディコート剤。
【請求項5】
請求項1に記載のプラスチゾル組成物を含むことを特徴とする低温加工用シーラント剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくともペースト加工用塩化ビニル系樹脂、可塑剤と希釈剤を含むプラスチゾル組成物に関するものであり、さらに詳細には、低温加工に適用可能であり、コート剤、特に自動車アンダーボディコート用、自動車シーラント用として有用なプラスチゾル組成物及びその用途に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
環境負荷を抑制する側面から、自動車アンダーボディコート、自動車シーラント塗装工程において、二酸化炭素排出の削減や省エネルギー化対策が進められている。その一環として、塗装工程における焼付け乾燥炉のエネルギー消費により発生する二酸化炭素排出の削減が要求されており、省エネ化及び二酸化炭素排出の削減を実現するために焼付け乾燥炉の低温化が求められている。しかし、低い加工温度で加工する場合、成型体の機械物性が悪化する問題があり、低温加工可能な塗装剤が求められている。
【0003】
ペースト加工用塩化ビニル系樹脂(以下、ペースト塩ビと略記する場合もある。)は、一般に可塑剤、充填剤、安定剤又はその他の配合剤などと共に混練することにより、プラスチゾルを調製し、加熱成型可能であり、自動車アンダーボディコート、自動車シーラント用として広く利用されている。比較的低温(具体的には、140℃)でのゲル化溶融が可能で機械的強度に優れた特性を持つペースト塩ビとして、塩化ビニルに酢酸ビニルを共重合させた塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂が提案されている(例えば特許文献1参照。)。また、100~120℃の加工温度で機械強度が得られるプラスチゾル組成物として、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合樹脂と(メタ)アクリル系樹脂をブレンドし、密着剤としてブロックイソシアネートを配合することが提案されている(例えば特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-076477号公報
特開2021-011525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、産業界、特に自動車産業界における製造工程での使用エネルギー削減に対する要望はより一層高いものであり、より低温、特に100℃以下で加工可能な塗装剤が求められており、特許文献1,2の提案においては、具体的には100℃未満の焼き付け温度での加工性、機械物性等については何ら検討されていないものであった。
【0006】
そこで、本発明は、低温(より具体的には、80~100℃)加工時の加工性、機械物性に優れ、コート剤、特に自動車アンダーボディコート用、自動車用シーラント用として優れた特性を有するプラスチゾル組成物及びその用途を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記の課題について鋭意検討を重ねた結果、特定の重合度と酢酸ビニル重合単位含有量を有するペースト加工用塩化ビニル系樹脂と可塑剤と希釈剤とを特定の配合量で含むプラスチゾル組成物が、低温(具体的には、80~100℃)加工時の加工性、機械的強度に優れるものとなることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち、本発明は、少なくともペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、可塑剤及び希釈剤を含むプラスチゾル組成物であって、ペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体が、酢酸ビニル重合単位10~22重量%、平均重合度1000~3400のペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体であり、ペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体と可塑剤と希釈剤との合計重量に対するペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の割合が40~58重量%、希釈剤と可塑剤との合計重量に対する希釈剤の割合が15~27重量%を満足すること特徴とするプラスチゾル組成物及びそれを含む自動車アンダーボディコート剤、シーラント剤に関するものである。
【0009】
以下、本発明に関し詳細に説明する。
【0010】
本発明のプラスチゾル組成物は、酢酸ビニル重合単位10~22重量%、平均重合度1000~3400であるペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を含むものであり、該ペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体は、酢酸ビニル重合単位の含有量が10~22重量%(すなわち、酢酸ビニル重合単位含量は、ペースト加工用塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体100重量部に対して10~22重量部に相当する。)であり、特に低温加工での機械的強度と伸びが共に極めて優れたものとなり、特に自動車アンダーボディコート用、自動車用シーラント用として優れ、強度特性にも優れたものとなることから、酢酸ビニル重合単位含有量は13~20重量%であることが好ましく、更に14~18重量%であることが好ましい。ここで、酢酸ビニル重合単位含有量が10重量%未満のものである場合、プラスチゾル組成物を低温加工に供した際の成形品は機械的強度の低いものとなるため好ましくない。一方、平均酢酸ビニル重合単位含量が22重量%を超えるものである場合、ゾルとした際の粘度の経時変化が大きいものとなるため好ましくない。
(【0011】以降は省略されています)

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