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公開番号2025157002
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-15
出願番号2024059807
出願日2024-04-02
発明の名称押出成形用ゴム組成物及び加硫ゴム
出願人東ソー株式会社
代理人
主分類C08L 15/02 20060101AFI20251007BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】 押出成形端材のダイスウェル比の変化が無く、且つ、優れたスコーチ性を有し再利用に適するクロロプレンゴム組成物及び加硫ゴムを提供する。
【解決手段】
下記(A)~(C)成分を含み、
(A)成分:メルカプタン変性されたクロロプレンゴム
(B)成分:特定のセルロースナノファイバー
(C)成分:可塑剤、界面活性剤、多価アルコールの部分脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種
評価用成形を行う前の初期状態と評価用成形を行った後のせん断速度100(1/sec)におけるダイスウェル比に差が無く、且つ、ダイスウェル比測定における押出成形物にメルトフラクチャーを生じず、評価用成形を行う前の初期状態のムーニースコーチタイムt5が8分以上となる押出成形用クロロプレンゴム組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(A)~(C)成分を含み、
(A)成分:メルカプタン変性されたクロロプレンゴム
(B)成分:平均繊維径が10~300nmで、平均繊維長が0.3~200μmであって、リグニン含有量が20重量%以下で、ヒドロキシメチル基がカルボン酸又はカルボン酸塩で変性されていないセルロースナノファイバーを(A)成分100部重量に対して1.0~3.0重量部
(C)成分:可塑剤、界面活性剤及び多価アルコールの部分脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種を、(A)成分及び(B)成分の合計100部重量に対して合計1~20重量部
下記評価用成形を行う前の初期状態と評価用成形を行った後のせん断速度100(1/sec)におけるダイスウェル比に差が無く、且つ、ダイスウェル比測定における押出成形物にメルトフラクチャーを生じず、評価用成形を行う前の初期状態のムーニースコーチタイムt5が8分以上となる押出成形用クロロプレンゴム組成物。
<評価用成形>
70℃に加熱したオーブンに評価用CRゴム組成物を20分間投入した後、8インチロールにて間隙1.4mmの条件で10分間混合した。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記セルロースナノファイバーが未変性であり、且つ、機械的処理のみにより解繊された、請求項1に記載の押出成形用クロロプレンゴム組成物。
【請求項3】
前記メルカプタン変性クロロプレンゴムが、カルボン酸又はカルボン酸のアルカリ金属塩を3~7重量%含む、請求項1に記載の押出成形用クロロプレンゴム組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の押出成形用クロロブレンゴム組成物の加硫物である加硫ゴム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メルカプタン変性クロロプレンゴムを含む押出成形用ゴム組成物及び加硫ゴムに関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
クロロプレンゴムは、各種合成ゴムの中でも各物性のバランスが良好であるため幅広い用途に使用されており、例えば、ベルト、ブーツ、エアスプリング、引き布、防振ゴム、ホース、電線、ロール、ワイパー、ガスケット、手袋、接着剤などに使用されている。
【0003】
中でも、ホース、電線、ロール、ワイパー、ガスケットなどは押出成形で作られているものが多い。押出成形はその性質上、端材が大量に発生するため、その再利用が課題となっている。押出成形によって発生する端材コンパウンドは、押出成型中にせん断応力がかかるためにゴム分子の絡み合いがほどけ、且つ、熱による影響をうけるために未加硫生地の収縮率(以後、ダイスウェル比と記載する)の変化、スコーチタイムの悪化、物性の低下が問題となる。ダイスウェル比は、その後の製品の寸法や寸法精度、更に押出の口金設計にも影響するため、端材コンパウンドを再利用するために出来る限り押出成形においてダイスウェル比の変化が少ないゴム材料が求められている。また、スコーチタイムが悪化するとゴムの可塑化不良に伴うヤケ、肌荒れ等に代表される外観不良が発生する可能性が高くなるため、端材コンパウンドを再利用するために出来る限り押出成形においてスコーチタイムが良好なゴム材料が求められている。更に、物性についても各々の製品性能の低下を避けるため、端材コンパウンドを再利用するために出来る限り物性の変化が少ないゴム材料が必要となる。
【0004】
クロロプレンゴムでは押出成形用途におけるダイスウェル比が小さくなるグレードを用意しているが、押出グレードのクロロプレンゴムはメルカプタン変性クロロプレンゴムや硫黄変性クロロプレンゴムよりもスコーチタイムが短くなり、物性も低下する傾向がある。
【0005】
また、一般的な配合処方として低粘度なポリマーの使用や、軟化剤や可塑剤を添加してゴム粘度を下げることでダイスウェル比を改善させる手法もあるが、押出成形後の形状保持性が問題となるケースがあり、物性も低下する傾向がある。
【0006】
更に、配合剤としてセルロース繊維を添加してダイスウェル比を改善する手法も考案されているが、セルロース繊維の分散が悪く、整品表面の悪化や加硫後の引張強度、伸びの低下、耐水性の悪化、圧縮永久歪の悪化など多くの問題点を有する。
【0007】
また、ダイスウェル比を抑える別の手法として、ヒドロキシル基を有するエチレン-酢酸ビニル共重合体を混合する手法が提言されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、加硫後の硬さが実施例と比較例で大きく異なるものを比較対象としているが、実際にエチレン-酢酸ビニル共重合体をブレンドしつつ、加硫後の硬さを併せるよう加硫系薬品の種類や添加量を調整して各種物性の比較を行うと、ダイスウェル比の改善効果はあるものの、引張強度、伸びの低下が大きくなる。
【0008】
次に、ダイスウェル比を抑える別の手法として、繊維強化熱可塑性組成物を添加する手法も提言されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、グリーンモジュラスの改善効果は大きいものの、ダイスウェル比の改善効果はそこまで大きなものでは無い。また、熱可塑性組成物をゴムと混合させるための混合温度が高く、クロロプレンゴムに適用するには不適である。
【0009】
更に、以上に挙げた手法は種々問題があるものの全てダイスウェル比を改善する手法であり、端材の再利用時のダイスウェル比やスコーチ、物性にまで言及するものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開昭50-159536号公報
特開平7-330961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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