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公開番号2025145655
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024045948
出願日2024-03-22
発明の名称二酸化炭素分離膜、二酸化炭素分離膜の製造方法、二酸化炭素分離方法及び二酸化炭素分離膜モジュール
出願人国立大学法人京都工芸繊維大学,東ソー株式会社,株式会社キッツマイクロフィルター
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類B01D 71/38 20060101AFI20250926BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】二酸化炭素の透過流束が大きく、二酸化炭素選択性が高い二酸化炭素分離膜を提供する。
【解決手段】多孔質膜と、前記多孔質膜の表面に形成された分離機能層とを有し、前記分離機能層が、式(1)で表される構成単位及び式(2)で表される構成単位を有する共重合体又は式(5)で表される構成単位(R’は水酸基又は炭素数1~30の有機基を表す)を有する重合体と分子量500以下のアミン化合物とを含む組成物からなる、二酸化炭素分離膜。
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【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
多孔質膜と、前記多孔質膜の表面に形成された分離機能層とを有し、
前記分離機能層が、下記式(1)で表される構成単位及び下記式(2)で表される構成単位を有する共重合体と、分子量500以下のアミン化合物とを含む組成物からなる、二酸化炭素分離膜。
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続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記共重合体が、さらに下記式(3)で表される構成単位及び下記式(4)で表される構成単位のいずれか又は両方を有する、請求項1に記載の二酸化炭素分離膜。
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(式中、Rは炭素数1~4のアシル基を表す。)
【請求項3】
多孔質膜と、前記多孔質膜の表面に形成された分離機能層とを有し、
前記分離機能層が、下記式(5)で表される構成単位を有する重合体と、分子量500以下のアミン化合物とを含む組成物からなる、二酸化炭素分離膜。
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(式中、R’は水酸基又は炭素数1~30の有機基を表す。)
【請求項4】
前記重合体が、さらに下記式(6)で表される構成単位を有する、請求項3に記載の二酸化炭素分離膜。
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【請求項5】
前記多孔質膜が、中空糸膜であり、前記分離機能層が、前記中空糸膜の外表面及び内表面のいずれか又は両方に形成されている、請求項1に記載の二酸化炭素分離膜。
【請求項6】
前記多孔質膜が、中空糸膜であり、前記分離機能層が、前記中空糸膜の外表面及び内表面のいずれか又は両方に形成されている、請求項3に記載の二酸化炭素分離膜。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離膜を製造する方法であって、
前記共重合体又は前記重合体、前記分子量500以下のアミン化合物、及び溶媒を含む溶液と前記多孔質膜とを接触させ、前記多孔質膜の表面に前記溶液を保持させる保持工程と、前記多孔質膜に保持された前記溶液から前記溶媒を除去する乾燥工程とを含む、二酸化炭素分離膜の製造方法。
【請求項8】
二酸化炭素を含む混合ガスを、請求項1~6のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離膜の一端に接触させ、前記混合ガス中の二酸化炭素を前記二酸化炭素分離膜の他端側に透過させる分離工程を含む、二酸化炭素の分離方法。
【請求項9】
請求項1~6のいずれか1項に記載の二酸化炭素分離膜を含む、二酸化炭素分離膜モジュール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、二酸化炭素分離膜、二酸化炭素分離膜の製造方法、二酸化炭素分離方法及び二酸化炭素分離膜モジュールに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、高分子素材には、その素材に特有の気体透過性があるため、高分子素材から構成された膜によって、気体成分を分離できることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。本性質を利用したガス分離膜は、省エネルギーかつ省スペースな分離技術であり、様々な分野で用いられている。
【0003】
一方、近年、温暖化の原因である二酸化炭素を、火力発電所や製鉄所高炉等の大規模発生源から大気中に排出する前に分離回収する技術が、注目を集めている。このような技術として、アミンにより二酸化炭素を吸収させ、加熱により脱着させるプロセスが実用レベルに用達している。しかし、二酸化炭素を脱着させる際に加熱が必要であり、回収コストが高額となることが課題であった。
【0004】
上記課題を克服するため、膜分離による二酸化炭素分離回収プロセスが提案されている。特に、高分子膜を用いたプロセスは、高分子膜が化学修飾やモジュール化が容易であり、大量生産も可能で低コスト化が可能であるため、注目されている。しかし、現状、実用化に至った例はなく、パイロットレベルの検討にとどまっている(例えば、非特許文献2参照)。実用化に至っていない原因としては、二酸化炭素透過流束と二酸化炭素選択性が低く、要求特性に届いていないことが挙げられる。
【0005】
二酸化炭素透過流束と二酸化炭素選択性を向上させるため、促進輸送膜に関する研究開発が行われている。促進輸送膜は、特定の透過物質とのみ可逆的・選択的に反応する物質(キャリア)を導入した膜であり、透過物質は膜マトリックスを通じての溶解・拡散機構に加えて、キャリアと反応生成物を形成して透過することができるので、溶解・拡散機構でのみ透過する透過物質以外の共存成分と比較して大きな透過流束と高い選択性が得られる。このような促進輸送膜としては、ポリビニルアルコール-ポリアクリル酸共重合体ゲル膜と2,3-ジアミノプロピオン酸とからなるゲル層を親水性の限外ろ過膜に担持させた高分子膜(例えば、特許文献1参照)や、ポリビニルアルコールと特定のアミン化合物とを含む高分子膜(例えば、特許文献2参照)や、ポリエチレングリコールジメタクリレートを光重合して得られる重合体の内部に二酸化炭素に対する親和性の高いポリアミドアミンデンドリマーを固定してなる高分子膜(例えば、特許文献3参照)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-36463号公報
特開2018-144022号公報
特開2009-185118号公報
【非特許文献】
【0007】
東レリサーチセンター調査研究事業部編,「ガス分離技術の新展開」,株式会社東レリサーチセンター,1990年,p.345-p.362
Journal of Membrane Science, 2010, Vol.359, Issue1-2, p.126-139
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、二酸化炭素回収コストを低減するためには、更に大きな二酸化炭素透過流束や高い二酸化炭素選択性が求められており、高分子膜の高性能化が望まれている。
【0009】
本開示の課題は、二酸化炭素の透過流束が大きく、二酸化炭素選択性が高い二酸化炭素分離膜を提供することにある。また、本開示の他の課題は、該二酸化炭素分離膜の製造方法、該二酸化炭素分離膜を用いた二酸化炭素分離方法、及び該二酸化炭素分離膜を用いた二酸化炭素分離膜モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、多孔質膜とその表面に形成された分離機能層とを有する二酸化炭素分離膜において、分離機能層に特定の重合体を用いることで前記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本開示は、以下を要旨とする。
(【0011】以降は省略されています)

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