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公開番号2025168204
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024208538
出願日2024-11-29
発明の名称細胞外小胞精製キット及び細胞外小胞の精製方法
出願人東ソー株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12M 1/00 20060101AFI20251030BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】細胞外小胞の回収率が改善された細胞外小胞精製キットを提供すること。
【解決手段】下記(A)及び(B)を含む、細胞外小胞精製キット。
(A)固相担体。
(B)炭酸イオン、リン酸イオン及びカルシウムイオンからなる群より選択される2種以上を含む成分。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項１】
下記（Ａ）及び（Ｂ）を含む、細胞外小胞精製キット。
（Ａ）固相担体。
（Ｂ）炭酸イオン、リン酸イオン及びカルシウムイオンからなる群より選択される２種以上を含む成分。
続きを表示（約 890 文字）【請求項２】
下記（Ｃ）を更に含む、請求項１に記載の細胞外小胞精製キット。
（Ｃ）キレート剤。
【請求項３】
前記（Ｂ）成分が、炭酸イオン、リン酸イオン及びカルシウムイオンを含む成分である、請求項１又は２に記載の細胞外小胞精製キット。
【請求項４】
前記（Ｂ）成分が、炭酸塩と、リン酸塩と、カルシウム塩とを含む成分である、請求項１又は２に記載の細胞外小胞精製キット。
【請求項５】
前記炭酸塩が炭酸水素ナトリウムであり、
前記リン酸塩がリン酸二水素ナトリウム又はリン酸水素二ナトリウムであり、
前記カルシウム塩が塩化カルシウムである、請求項４に記載の細胞外小胞精製キット。
【請求項６】
前記固相担体が表面に金属酸化物を有する、請求項１又は２に記載の細胞外小胞精製キット。
【請求項７】
前記金属酸化物が、酸化亜鉛、酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化ニッケル、酸化イットリア、酸化スズ、酸化インジウム及び酸化インジウムスズからなる群より選択される単一又は複数の成分である、請求項６に記載の細胞外小胞精製キット。
【請求項８】
前記固相担体が表面に金属酸化物を有する磁性粒子である、請求項１又は２に記載の細胞外小胞精製キット。
【請求項９】
前記固相担体が表面に細胞外小胞非接着層を有する、請求項１又は２に記載の細胞外小胞精製キット。
【請求項１０】
請求項１又は２に記載の細胞外小胞精製キットを用いて細胞外小胞を精製する方法であって、
前記細胞外小胞を含有する液体と、前記（Ａ）成分及び前記（Ｂ）成分とを混合し、前記（Ａ）成分の表面に細胞外小胞を吸着させる吸着工程と、
前記細胞外小胞が吸着した前記（Ａ）成分を前記液体から分離する分離工程と、
前記細胞外小胞が吸着した前記（Ａ）成分を洗浄する洗浄工程と、
前記細胞外小胞が吸着した前記（Ａ）成分から前記細胞外小胞を脱着させる脱着工程と、を含む、方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、細胞外小胞精製キット及び細胞外小胞の精製方法に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、細胞が放出する不均一な脂質二重膜構造を有する小胞（以下、「細胞外小胞」という。）を試料から回収する技術が求められている。一般には細胞外小胞は超遠心分離やスピンカラム等の遠心操作で精製を行うが、回収率が低いという課題があった。より簡便に細胞外小胞を精製可能な製品として、細胞外小胞を特異的に認識可能な抗体を表面に結合させた磁性粒子が開示されている。しかしながら、この磁性粒子では特定の抗体が細胞外小胞を認識する機構であり、全ての細胞外小胞を回収できるわけではなく、特定の集団に偏った細胞外小胞となるという問題があった。
【０００３】
細胞外小胞を吸着する技術として、酸化亜鉛の突起を流路内に形成したデバイスが開示されている（特許文献１）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特許第６６０６７８６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１では、細胞外小胞の回収に適した条件は検討されていないため、どのような水溶液を併用すれば細胞外小胞の回収率を高められるのかは不明であった。
【０００６】
本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたものであり、細胞外小胞の回収率が改善された細胞外小胞精製キットを提供することにある。本発明の他の目的は上記細胞外小胞精製キットを用いる細胞外小胞の精製方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明者らは、以上の点を鑑み鋭意研究を重ねた結果、固相担体と、特定の塩の組み合わせと、によって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００８】
本発明の各態様を以下に示す。
［１］
下記（Ａ）及び（Ｂ）を含む、細胞外小胞精製キット。
（Ａ）固相担体。
（Ｂ）炭酸イオン、リン酸イオン及びカルシウムイオンからなる群より選択される２種以上を含む成分。
［２］
下記（Ｃ）を更に含む、［１］に記載の細胞外小胞精製キット。
（Ｃ）キレート剤。
［３］
前記（Ｂ）成分が、炭酸イオン、リン酸イオン及びカルシウムイオンを含む成分である、［１］又は［２］に記載の細胞外小胞精製キット。
［４］
前記（Ｂ）成分が、炭酸塩と、リン酸塩と、カルシウム塩とを含む成分である、［１］～［３］のいずれかに記載の細胞外小胞精製キット。
［５］
前記炭酸塩が炭酸水素ナトリウムであり、前記リン酸塩がリン酸二水素ナトリウム又はリン酸水素二ナトリウムであり、前記カルシウム塩が塩化カルシウムである、［４］に記載の細胞外小胞精製キット。
［６］
前記固相担体が表面に金属酸化物を有する、［１］～［５］のいずれかに記載の細胞外小胞精製キット。
［７］
前記金属酸化物が、酸化亜鉛、酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化ニッケル、酸化イットリア、酸化スズ、酸化インジウム及び酸化インジウムスズからなる群より選択される単一又は複数の成分である、［６］に記載の細胞外小胞精製キット。
［８］
前記固相担体が表面に金属酸化物を有する磁性粒子である、［１］～［７］のいずれかに記載の細胞外小胞精製キット。
［９］
前記固相担体が表面に細胞外小胞非接着層を有する、［１］～［８］のいずれかに記載の細胞外小胞精製キット。
［１０］
［１］～［９］のいずれかに記載の細胞外小胞精製キットを用いて細胞外小胞を精製する方法であって、前記細胞外小胞を含有する液体と、前記（Ａ）成分及び前記（Ｂ）成分とを混合し、前記（Ａ）成分の表面に細胞外小胞を吸着させる吸着工程と、前記細胞外小胞が吸着した前記（Ａ）成分を前記液体から分離する分離工程と、前記細胞外小胞が吸着した前記（Ａ）成分を洗浄する洗浄工程と、前記細胞外小胞が吸着した前記（Ａ）成分から前記細胞外小胞を脱着させる脱着工程と、を含む、方法。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、細胞外小胞の回収率が改善された細胞外小胞精製キットを提供することができる。本発明によれば、上記細胞外小胞精製キットを用いる細胞外小胞の精製方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
図１は本発明の一態様にかかる固相担体の一例を示す模式図である。
図２は本発明の別の一態様にかかる固相担体の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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