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公開番号
2025160101
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-22
出願番号
2025008608
出願日
2025-01-21
発明の名称
ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C08L
81/02 20060101AFI20251015BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 ポリアリーレンスルフィド樹脂の本来有する耐熱性を損なうことなく、誘電特性や部分放電開始電圧に優れ、密着性、被覆性に優れることから被覆材、樹脂配管等の用途に適したポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100重量部に対して、けん化エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)5~45重量部、260℃における溶融張力が100mN以上、かつGPC法で求めた分子量分布が9.0以上であるポリエチレン樹脂(C)10~45重量部を含み、290℃、荷重10Kgの条件下での溶融粘度が2000~8000ポイズであるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリアリーレンスルフィド樹脂(A)100重量部に対して、けん化エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)5~45重量部及び260℃における溶融張力が100mN以上、かつGPC法で求めた分子量分布が9.0以上であるポリエチレン樹脂(C)10~45重量部を含み、290℃、荷重10Kgの条件下での溶融粘度が2000~8000ポイズであることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
けん化エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)が、JIS K7192に準拠して算出した酢酸ビニル成分のけん化度が60重量%以上のけん化エチレン-酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項3】
けん化エチレン-酢酸ビニル共重合体(B)が、エチレン単位の含有量が65モル%以上90モル%以下のけん化エチレン-酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項4】
ポリエチレン樹脂(C)が、高圧法低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項5】
ポリエチレン樹脂(C)が、加熱溶融処理高圧法低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の押出成形体であることを特徴とする絶縁性被覆材。
【請求項7】
請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の押出成形体であることを特徴とする樹脂配管。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアリーレンスルフィド樹脂の本来有する耐熱性を損なうことなく、誘電特性や部分放電開始電圧に優れ、引っ張り破断強度や耐衝撃性等の靭性にも優れるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物に関するものであり、押出成形により製造される絶縁電線や絶縁耐電圧に優れた樹脂配管の用途に特に有用なポリアリーレンスルフィド樹脂組成物に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド車や電気自動車等の駆動用途など電動車両に搭載される多くのモータや発電機において高効率化、小型化および軽量化のための要素技術開発が自動車業界全体で進められている。中でも、高出力化を達成するための一つの方法としては、ステータコア内におけるコイルの占有率を高めることが挙げられている。このコイルの占積率を高める方策として、コイル用の電線としてこれまで一般に用いられてきた丸線に代わって断面矩形の平角線を適用することが挙げられる。
【0003】
そして、この際の絶縁電線用被覆材としては、長期にわたる耐熱性以外にも耐絶縁破壊強さ、特に高い部分放電開始電圧が求められ、部分放電開始電圧と比誘電率との関係は下記式(1)(Dakinの式)で示されることが知られている。
式(1)によれば電線として高い部分放電開始電圧を持つためには、絶縁被覆材である樹脂組成物に対して低い比誘電率であることが求められている。
V=163(t/εr)
0.46
(1)
(ここで、Vは部分放電開始電圧(Vrms)、tは絶縁層の厚さ(μm)、εrは絶縁層の比誘電率のそれぞれを示す。)
また、このような用途で用いられる電線は押出成形である電線成形加工にて連続的に電線を成形後に曲げ加工して、電線端面をスポット溶接で電気的に接続させ一つの長いワイヤとして用いられる。絶縁被膜である樹脂組成物に対しても電線の曲げ加工での柔軟性および導線との密着性が求められている。
【0004】
このような絶縁被覆に用いられる樹脂組成物またはそれを用いて製造される絶縁電線としては、ポリアリーレンサルファイド(I)およびテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(II)を含み、フッ素樹脂(II)の平均粒子径が0.1μm以上2.5μm未満であり、前記フッ素樹脂(II)は主鎖末端にカルボニル基を炭素数10
6
個当たり80個以上有し、前記フッ素樹脂(II)の融点は230℃~350℃であることを特徴とする絶縁電線が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
また、導体とその外周に設けられる絶縁層とを備え、絶縁層は内層と外層とを有し、内層は、主鎖に芳香環を有し、窒素原子を含まない熱可塑性樹脂(a1)を含むベースポリマ(A)を含有するノンハロゲン樹脂組成物から形成され、外層は、ポリオレフィン成分を含むベースポリマ(B)とノンハロゲン難燃剤とを含むノンハロゲン難燃性樹脂組成物を架橋させた架橋物から形成された絶縁電線、が提案されている(例えば特許文献2参照。)。
【0006】
更には、より絶縁性能を高めるために被覆材のみならず、絶縁耐電圧に優れた樹脂配管が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第5737464号
特許第6816419号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の絶縁電線においては、部分放電開始電圧を向上させるために、比誘電率の低いフッ素樹脂をポリアリーレンサルファイド母材に分散させることで樹脂組成物としての低誘電化を図っているが、部分放電開始電圧の向上は達成される一方で、樹脂が密着性、接着性に乏しいことから、被覆層と導線との間にスキマが生じる結果、部分放電開始電圧が低下し、長期にわたって絶縁性を確保することが困難となる。
【0009】
また、特許文献2の絶縁電線においても同様に、導線と被覆材内層には密着性に課題を有する。
【0010】
そこで、耐熱性、絶縁性、機械特性に優れることは無論、電線等の成形時にその絶縁被覆層の厚さが薄い場合、生産速度が早い場合においても被覆に課題を発生せず、押出成形品の成形後の曲げ加工を実施する場合に、クラックを生じることなく加工可能となる材料、更には絶縁耐電圧性に優れるバスバー部品の被覆材や中空配管(いわゆるチューブ)としても適用可能な材料が求められている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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