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公開番号2025144561
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-02
出願番号2025045741
出願日2025-03-19
発明の名称副甲状腺細胞の培養方法と培養副甲状腺細胞
出願人学校法人近畿大学
代理人個人
主分類C12N 5/071 20100101AFI20250925BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】ヒト、動物に限らず副甲状腺細胞の培養は不可能であった。
【解決手段】血清の代替としてB-27(登録商標)Supplementと、ポリビニルピロリドン(PVP)を加えた無血清培地で副甲状腺細胞を培養することができる。血清を使用しないことで、血清の影響(サイドエフェクト)を最小化するとともに、ポリビニルピロリドン(PVP)を加えることで細胞の細胞外マトリクスの構築や分子受容を促進し、またストレスの緩和をおこなったためと考えられた。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
KBM Neural stem cell無血清培地に対して、B-27 Supplementと、ポリビニルピロリドンを加え、Ca濃度が0.5mM以上1.2mM以下に調整された培地を用いる副甲状腺細胞の培養方法。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記無血清培地は、KBM Neural stem cell無血清培地であり、
前記B-27 Supplementが前記無血清培地に対して50Xであり、前記ポリビニルピロリドンが前記無血清培地に対してFVO54%である請求項1の副甲状腺細胞の培養方法。
【請求項3】
請求項1または2の培養方法で培養された副甲状腺細胞。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は副甲状腺細胞の培養方法およびそれで培養された副甲状腺細胞に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
副甲状腺機能障害は厚生労働省の指定難病である。副甲状腺ホルモンの作用が障害されると、血液中カルシウム濃度の低下により手足の筋肉の痙攣、手足や口の痺れを生じ、高度の場合にはてんかん様発作や心機能を障害する重篤な疾患に至る。また、生涯を通して歯の発育障害や白内障のリスクが上昇するなどQOLの低下につながる慢性の疾患である。
【0003】
一方、副甲状腺の治療に関しては、創薬研究に使用するための細胞(副甲状腺細胞)が存在しないことから、根本療法が存在しない。
【0004】
なお、iPS細胞を培養し、それを副甲状腺細胞に分化させることで副甲状腺細胞を得る手法が特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-69345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ヒト、動物に限らず副甲状腺細胞を直接培養して増殖させることは従来できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の改題に鑑みて想到されたもので、これまで存在しなかった副甲状腺細胞の最適な培養法と、同法により得られる副甲状腺細胞に関するものである。当該技術は、これにより直接医療を行うものではなく、創薬や試験研究など、ライフサイエンス産業分野で使用されると考えられる。
【0008】
より具体的に本発明に係る副甲状腺細胞の培地は、コージンバイオ社製のKBM Neural stem cell無血清培地に対して、ライフテクノロジーズ社製のB-27 Supplementを50Xで加えているものを基礎培地とし、そこに11.34mg/ml(FVO54%)になるようにPVP360kDaを加えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の培地は、無血清培地に無血清培養サプリメント加えることで、血清の影響(サイドエフェクト)を抑え、ポリビニルピロリドン(PVP)を加えることで細胞外マトリクスの構築や分子受容を促進し、またストレスの緩和をおこなっている。そのため副甲状腺細胞の培養増殖が可能になったと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
マウス体内における副甲状腺組織を示す写真である。
各遺伝子の発現状態を甲状腺細胞の場合と比較した図である。
副甲状腺を除去したマウスの血清中のCa濃度を、副甲状腺を除去していないマウスの血清中のCa濃度と比較したものである。
各培地で2週間培養した写真である。
各培養液での副甲状腺細胞特異マーカー遺伝子の発現状態を調べたものである。
培養した結果の写真である。
培養液の違いによる副甲状腺細胞特異マーカー遺伝子の発現状態を示すグラフである。
CCK8アッセイの結果を示すグラフである。
CaSRとPthの発現を調べた染色図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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