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公開番号
2025102588
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023220133
出願日
2023-12-26
発明の名称
改変型RNAポリメラーゼ
出願人
東洋紡株式会社
代理人
主分類
C12N
15/54 20060101AFI20250701BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】熱安定性もしくは比活性が向上した改変型RNAポリメラーゼを提供することを課題とする。
【解決手段】所定の位置におけるアミノ酸を改変された改変型RNAポリメラーゼにより、上記の課題を解決する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
配列番号1のアミノ酸配列と90%以上の同一性を有し、配列番号1における197番目に相当する位置のアミノ酸が改変されているRNAポリメラーゼ。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
配列番号1のアミノ酸配列と90%以上の同一性を有し、配列番号1における197番目に相当する位置のアミノ酸がアスパラギンに改変されているRNAポリメラーゼ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のRNAポリメラーゼをコードするポリヌクレオチド。
【請求項4】
請求項1または2に記載のRNAポリメラーゼをコードするポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項5】
請求項1または2に記載のRNAポリメラーゼをコードするポリヌクレオチドを含むベクターを用いて形質転換された組換え宿主細胞。
【請求項6】
請求項1または2に記載のRNAポリメラーゼをコードするポリヌクレオチド、前記ポリヌクレオチドを含むベクター、または前記ベクターを用いて形質転換された組換え宿主細胞を用いてRNAポリメラーゼを製造する方法。
【請求項7】
請求項1または2に記載のRNAポリメラーゼ、前記RNAポリメラーゼをコードするポリヌクレオチド、前記ポリヌクレオチドを含むベクター、または前記ベクターを用いて形質転換された組換え宿主細胞を含む試薬。
【請求項8】
請求項1または2に記載のRNAポリメラーゼを用いてインビトロ転写反応を行う方法。
【請求項9】
インビトロ転写反応後のRNA量が、対応する野生型RNAポリメラーゼを使用してインビトロ転写反応を行った場合と比較して、110%以上である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
請求項1または2に記載のRNAポリメラーゼを用いてmRNAを合成する方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、改変されたRNAポリメラーゼに関する。より具体的には、本発明は、野生型と比較して、熱安定性もしくは比活性が向上した改変型RNAポリメラーゼおよび該RNAポリメラーゼの製造方法及びその用途に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
DNA依存性RNAポリメラーゼはDNA中のプロモーター配列を認識しDNAを鋳型としてRNAを合成する酵素であり、生体内においてゲノムDNAからmRNAを合成する転写反応を担うことから多くの研究が行われてきた。なかでもファージ由来のRNAポリメラーゼは比較的単純な構造を持ち、単一のサブユニットで機能することから、古くから生化学的、構造生物学的な研究の対象となってきた。これらのRNAポリメラーゼはインビトロ(in vitro)でRNAを合成する用途においても汎用されており、これにより合成されたRNAは、分子生物学的手法に用いるRNAプローブや、様々な機能性RNAとして、あるいは細胞内でのタンパク質発現、もしくは無細胞タンパク合成系で使用する鋳型RNAとして利用されている。
【0003】
また、RNAポリメラーゼの鋳型DNAから多数のRNAを合成する性質を使用して、NASBA法、TMA法といった等温増幅反応が開発されており、これらの手法は臨床診断に応用されている。
【0004】
近年はRNAポリメラーゼにより合成されるRNAはmRNAワクチンをはじめとするmRNA医薬にも応用されており、RNAポリメラーゼは医薬品製造の分野においても広く用いられている。特許文献1には熱安定性の向上した改変型のT7 RNAポリメラーゼが記載されているが、さらに性能の向上したRNAポリメラーゼが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許5851709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の通り、RNAポリメラーゼが使用される用途が広がる中で、RNAポリメラーゼの性能について更なる改良が望まれている。本発明者は、従来のRNAポリメラーゼは、熱安定性や比活性が低いことを問題視していた。そこで、本発明は、従来のものよりも熱安定性もしくは比活性が高い改変型RNAポリメラーゼを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、野生型RNAポリメラーゼのアミノ酸配列において、所定の位置におけるアミノ酸を改変することで熱安定性の向上もしくは比活性の向上が達成されたRNAポリメラーゼが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、代表的な本願発明は、以下の通りである。
[項1]
配列番号1のアミノ酸配列と90%以上の同一性を有し、配列番号1における197番目に相当する位置のアミノ酸が改変されているRNAポリメラーゼ。
[項2]
配列番号1のアミノ酸配列と90%以上の同一性を有し、配列番号1における197番目に相当する位置のアミノ酸がアスパラギンに改変されているRNAポリメラーゼ。
[項3]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼをコードするポリヌクレオチド。
[項4]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼをコードするポリヌクレオチドを含むベクター。
[項5]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼをコードするポリヌクレオチドを含むベクターを用いて形質転換された組換え宿主細胞。
[項6]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼをコードするポリヌクレオチド、前記ポリヌクレオチドを含むベクター、または前記ベクターを用いて形質転換された組換え宿主細胞を用いてRNAポリメラーゼを製造する方法。
[項7]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼ、前記RNAポリメラーゼをコードするポリヌクレオチド、前記ポリヌクレオチドを含むベクター、または前記ベクターを用いて形質転換された組換え宿主細胞を含む試薬。
[項8]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼを用いてインビトロ転写反応を行う方法。
[項9]
インビトロ転写反応後のRNA量が、対応する野生型RNAポリメラーゼを使用してインビトロ転写反応を行った場合と比較して、110%以上である、項8に記載の方法。
[項10]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼを用いてmRNAを合成する方法。
[項11]
mRNA量が、対応する野生型RNAポリメラーゼを使用してmRNA合成を行った場合と比較して、110%以上である、項10に記載の方法。
[項12]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼを用いてノンコーディングRNAを合成する方法。
[項13]
ノンコーディングRNAが、microRNA、siRNA、piRNA、rRNA、tRNA、snRNA、snoRNA、SLRNA、SRPRNA、mRNA-likeノンコーディングRNA、オリゴヌクレオチドから選択される少なくとも1以上である、項12に記載の方法。
[項14]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼを用いて、遺伝子編集のためのガイドRNAを合成する方法。
[項15]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼを用いてRNA医薬を合成する方法。
[項16]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼを用いて等温増幅反応を行う方法。
[項17]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼを用いて遺伝子検査を行う方法。
[項18]
項1または2に記載のRNAポリメラーゼを用いてインビボでのタンパク質発現またはインビトロで無細胞タンパク質合成を行う方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明により提供される改変型RNAポリメラーゼは、野生型に比べて熱安定性もしくは比活性が向上しており、RNA合成の際に従来の野生型RNAポリメラーゼよりも高収量を達成することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を示しつつ、本発明についてさらに詳説するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、本明細書中に記載された非特許文献及び特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用され、その全体が明細書に組み込まれる。また、本明細書中の「~」は「以上、以下」を意味し、例えば明細書中で「X~Y」と記載されていれば「X以上、Y以下」を示す。本明細書中の「及び/又は」は、いずれか一方又は両方を意味する。本明細書中の「含む」は、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を包含する。
(【0011】以降は省略されています)
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