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公開番号2025139692
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024038660
出願日2024-03-13
発明の名称ポリエステル樹脂及びその製造方法
出願人東洋紡株式会社
代理人
主分類C08G 63/183 20060101AFI20250919BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】加工に十分な固有粘度を有し、かつアンチモン系異物の少ないポリエステル樹脂及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】ジオール成分としてエチレングリコールを主たる成分とし、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を主たる成分とするポリエステルにおいて、アンチモン系異物量が0.1質量ppm以下であるポリエステル樹脂およびフィルム。下記の工程をこの順で含むポリエステル樹脂の製造方法。〔工程1〕ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を主たる成分とし、ジオール成分としてエチレングリコールを主たる成分とし、アンチモン化合物を主たる重合触媒として用いて、溶融重合にて固有粘度が0.52~0.59dl/gのポリエステル樹脂を製造する工程。〔工程2〕工程1で得られたポリエステル樹脂を197~225℃で5~10時間固相重合し、固有粘度が0.59~0.75dl/gのポリエステル樹脂を製造する工程。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ジオール成分としてエチレングリコールを主たる成分とし、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を主たる成分とするアンチモン化合物を重合触媒として用いたポリエステルにおいて、アンチモン系異物量が0.1質量ppm以下であるポリエステル樹脂。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
下記の工程をこの順で含む、請求項1に記載のポリエステル樹脂の製造方法。
〔工程1〕ジカルボン酸成分としてテレフタル酸を主たる成分とし、ジオール成分としてエチレングリコールを主たる成分とし、アンチモン化合物を主たる重合触媒として用いて、溶融重合にて固有粘度が0.52~0.59dl/gのポリエステル樹脂を製造する工程。
〔工程2〕工程1で得られたポリエステル樹脂を197~225℃で5~10時間固相重合し、固有粘度が0.59~0.75dl/gのポリエステル樹脂を製造する工程。
【請求項3】
請求項1に記載のポリエステル樹脂からなるフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンチモン系異物の少ないポリエステル樹脂及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステル樹脂は、機械的特性および化学的特性に優れており、それぞれのポリエステル樹脂の特性に応じて、例えば衣料用や産業資材用の繊維、包装用、磁気テープ用、光学用などのフィルムやシート、中空成形品であるボトル、電気・電子部品のケーシング、その他エンジニアリングプラスチック成形品等の広範な分野において使用されている。
【0003】
これらの用途のうち、光学用フィルムや離型用フィルムなどでは、近年需要の拡大に伴い高品位性が求められている。しかしながら、アンチモン化合物は安価で重合活性に優れるので重合触媒として汎用されているが、樹脂中に一定量のアンチモン系異物が析出し、黒ずみや異物が発生する。これにより、ポリエステル樹脂やその加工品の品位へ影響を及ぼす。アンチモン系異物は金属アンチモンからなる。
【0004】
上記の問題を有しないポリエステル樹脂を与える触媒としては、ゲルマニウム化合物がすでに実用化されている。しかし、ゲルマニウム化合物は非常に高価であるという問題点や、重合中に反応系から系外へ留出しやすいため反応系の触媒濃度が変化し重合の制御が困難になるという課題を有している。
【0005】
アンチモン化合物あるいはゲルマニウム化合物に代わる重合触媒の検討も行われており、テトラアルコキシチタネートに代表されるチタン化合物がすでに提案されている。しかし、チタン化合物を用いて製造されたポリエステル樹脂は溶融成形時に熱劣化を受けやすく、またポリエステル樹脂が著しく着色するという問題点を有する。
【0006】
さらに新規の重合触媒として、アルミニウム化合物とリン化合物とからなる触媒系が開示されており注目されている(例えば、特許文献1および2参照)。該重合触媒を使用することにより、色調、透明性および熱安定性が良好なポリエステル樹脂を得ることが出来るが、該方法では、触媒添加量が多く、かつ使用しているリン化合物のコストも高いため、重合で必要な触媒コストが高くなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2007/032325号パンフレット
特開2006-169432号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述の従来技術の課題を背景になされたもので、加工に十分な固有粘度を有し、かつアンチモン系異物の少ないポリエステル樹脂及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、ポリエステル樹脂に含まれるアンチモン元素の量を調整し、特定の粘度まで溶融重合にて重合したのちに固相重合にて目的の粘度まで重合することで目的を達成すること見出し、本発明に到達した。
【0010】
本発明は、下記の構成からなる。
(【0011】以降は省略されています)

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