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公開番号2025144005
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-02
出願番号2024043557
出願日2024-03-19
発明の名称成形体
出願人株式会社コバヤシ
代理人個人
主分類C08L 3/02 20060101AFI20250925BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
本発明は、本発明は、透明感に優れた、澱粉を含有する成形体を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明の成形体は、可塑化澱粉及び熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物から成形された成形体であって、前記可塑化澱粉が、澱粉と、常温よりも高い温度で前記澱粉を糊化又は可塑化可能な極性有機化合物と、糖類と、を含み、前記成形体を温度103℃の環境下に16時間静置後、JIS K7124-1に準拠するダートインパクトA法による衝撃試験を行った際に、弾頭が衝突した、前記成形体の衝突箇所に白化が生じる、弾頭の最大質量が200gを超える。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
可塑化澱粉及び熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物から成形された成形体であって、
前記可塑化澱粉が、澱粉と、常温よりも高い温度で前記澱粉を糊化又は可塑化可能な極性有機化合物と、を含み、
前記成形体を温度103℃の環境下に16時間静置後、JIS K7124-1に準拠するダートインパクトA法による衝撃試験を行った際に、弾頭が衝突した、前記成形体の衝突箇所に白化が生じる、弾頭の最大質量が200gを超える、成形体。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
さらに、糖類を含む、請求項1に記載の成形体。
【請求項3】
前記澱粉は、タピオカ澱粉又はコーン澱粉である、請求項1に記載の成形体。
【請求項4】
前記常温よりも高い温度で前記澱粉を糊化又は可塑化可能な極性有機化合物は、多価アルコールから選ばれる少なくとも一つの化合物を含む、請求項1に記載の成形体。
【請求項5】
前記糖類は、トレハロース、エリスリトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール、ソルビトール及びマルトトリオ―スからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の成形体。
【請求項6】
前記多価アルコールは、グリセリン又はグリコールである、請求項1に記載の成形体。
【請求項7】
グリセリンの含有量が0質量%以上10質量%以下である、請求項6に記載の成形体。
【請求項8】
前記多価アルコールが、エチレングリコール又はプロピレングリコールのうちの一種以上である、請求項6に記載の成形体。
【請求項9】
フィルム又はシートの形状に成形されている、請求項1に記載の成形体。
【請求項10】
フィルム又はシートの形状に成形され、当該フィルム又はシートの表面が膜によって被覆されて積層体が形成された、請求項1に記載の成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、成形体に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来のプラスチック成型品は、廃棄後に自然環境下では分解し難く、自然環境を汚染する一つの原因となっている。近年、廃棄後に自然環境下で分解される素材が検討され、このような素材として、バイオマス素材を含むプラスチック成形品が注目されている。当該プラスチック成形品は、バイオマス素材を石油系材料の代替として含むので、燃焼時に排出されるCO2を削減可能である。バイオマス素材としては、例えば廃棄物系バイオマス(食物廃棄物、家畜排泄物、建築廃材、及び古紙など)、未利用バイオマス(農作物非食用部及び林地残材など)、及び、資源穀物を挙げることができる。より具体的なバイオマス素材の例として、例えば、木粉、稲わら、竹、及び古米などを挙げることができる。
【0003】
バイオマス素材として、天然に豊富に存在し、安価な澱粉が使用されている。澱粉は、燃焼に伴って排出される二酸化炭素の量を基準にし、元となる植物(澱粉)が成長過程で吸収した二酸化炭素の量と同じ量となる、いわゆるカーボンニュートラルな素材である。しかし、澱粉自体は、高分子量の素材であり、澱粉のままでは成形時の流動性に乏しく、成形加工性に難点があるため、様々な方法により可塑性を付与した澱粉が利用されている。澱粉を含むプラスチック成形品に関して、例えば、下記特許文献1には、第1の澱粉及び第2の澱粉を含む澱粉系ポリマー材料と、ポリオレフィン系ポリマー材料と、を含む、ポリマー内容物を含む物品であって、91日後に生分解するポリマー内容物の量が、約55重量%の水及び約45重量%の有機固形物を有する接種材料を使用して約52℃の温度で行われるバイオメタン潜在性試験の結果に基づいて、第1の澱粉及び第2の澱粉の量よりも多い、物品が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-521181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、バイオマス素材として澱粉系ポリマー材料を使用した際、由来する植物種によっては、成形後、霞がかかったような外観となり透明性が損なわれるという問題がある。本発明は、透明感に優れた、澱粉を含有する成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、特定の配合組成によって、由来する植物種にかかわらず、澱粉を含有する成形体の透明性を向上できることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、
可塑化澱粉及び熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物から成形された成形体であって、
前記可塑化澱粉が、澱粉と、常温よりも高い温度で前記澱粉を糊化又は可塑化可能な極性有機化合物と、を含み、
前記成形体を温度103℃の環境下に16時間静置後、JIS K7124-1に準拠するダートインパクトA法による衝撃試験を行った際に、弾頭が衝突した、前記成形体の衝突箇所に白化が生じる、弾頭の最大質量が200gを超える、成形体。
前記成形体は、さらに、糖類を含みうる。
前記澱粉は、タピオカ澱粉、又はコーン澱粉でありうる。
前記常温よりも高い温度で前記澱粉を糊化又は可塑化可能な極性有機化合物は、多価アルコールから選ばれる少なくとも一つの化合物を含みうる。
前記糖類は、トレハロース、エリスリトール、マンニトール、キシリトール、マルチトール、ソルビトール及びマルトトリオ―スからなる群から選択される1種以上でありうる。
前記多価アルコールは、グリセリン又はグリコールでありうる。
グリセリンの含有量が0質量%以上10質量%以下でありうる。
前記多価アルコールが、エチレングリコール又はプロピレングリコールのうちの少なくとも1種でありうる。
前記成形体は、フィルム又はシートの形状に成形されている。
また、本発明は、フィルム又はシートの形状に成形され、当該フィルム又はシートの表面が膜によって被覆されて積層体が形成された、成形体も提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、由来する植物種にかかわらず、透明性に優れた、澱粉を含有する、成形体を提供できる。
なお、本発明の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されるものではなく、本明細書中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ダート衝撃試験に使用する試験装置の写真である。
実施例1における、弾頭質量が275gの際のシートにおける弾頭との衝突箇所の写真である。
比較例1における、弾頭質量が275gの際のシートにおける弾頭との衝突箇所の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものでない。
(【0011】以降は省略されています)

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