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公開番号
2025140010
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-29
出願番号
2024039143
出願日
2024-03-13
発明の名称
透明シート
出願人
ユニチカ株式会社
代理人
主分類
C08J
5/04 20060101AFI20250919BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】 ガラス繊維織物と、前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれる硬化樹脂層と、を含む、透明シートにおいて、例えばガラス繊維織物を構成するガラス糸のフィラメント本数が300本以上と多い場合にも、透明性に優れる透明シートの提供を主な課題とする。
【解決手段】 ガラス繊維織物と、前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれる硬化樹脂層と、を含む、透明シートであって、
前記ガラス繊維織物が綾織であり、
前記透明シートの全光線透過率が80%以上であり、ヘーズが19%以下である、透明シート。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラス繊維織物と、前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれる硬化樹脂層と、を含む、透明シートであって、
前記ガラス繊維織物が綾織であり、
前記透明シートの全光線透過率が80%以上であり、ヘーズが19%以下である、透明シート。
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【請求項2】
前記ガラス繊維織物を構成する経糸及び緯糸のフィラメント本数が300本以上である、請求項1に記載の透明シート。
【請求項3】
前記綾織が、前記透明シートを一方の面及び他方の面から見たときに経糸及び緯糸の浮き数が2本以上の部分を含む、請求項1又は2に記載の透明シート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス繊維織物と、前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれる硬化樹脂層と、を含む、透明シートに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
建築基準法及び建築基準法施行令は、建築物の火災時に発生する煙、有毒ガスなどの流動を妨げて、避難及び消火活動が円滑に行えるように、排煙設備を設けることを規定している。従って、オフィスビル、商業施設などの建築物には、排煙設備及び遮煙設備として、防煙垂壁などが設置されることが多い。
【0003】
防煙垂壁は、火災発生時の煙、有毒ガスなどが廊下や上層階へ流動することを一時的に遮断し、避難に必要な時間を確保することなどを目的として、通常、建築物の天井に取り付けられている。このため、防煙垂壁によって視野が妨げられたり、美観が損なわれないよう、防煙垂壁としては、透明板ガラス、ガラス繊維と樹脂との透明樹脂複合体などが用いられている。ガラス繊維と樹脂との透明樹脂複合体は、透明板ガラスに比して割れにくいという利点を有する。
【0004】
例えば、少なくとも1枚のガラス繊維織物と、前記ガラス繊維織物を挟む一対の硬化樹脂層と、を含む透明不燃性シートであって、前記ガラス繊維織物が20~70重量%であり、前記一対の硬化樹脂層が80~30重量%であり、前記ガラス繊維織物中のガラス繊維を構成するガラス組成物と前記一対の硬化樹脂層を構成する樹脂組成物との屈折率の差が0.02以下であり、前記ガラス繊維織物中のガラス繊維を構成するガラス組成物と前記一対の硬化樹脂層を構成する樹脂組成物とのアッベ数の差が30以下である透明不燃性シートが知られている(例えば、特許文献1参照。)。該文献によれば、ガラス繊維織物を視認できなくなり、透明になるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-319746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、実施例4として、ECG75を経糸、ECG37を緯糸として織った平織のガラス繊維織物を用いた透明不燃性シートが開示されているところ、当該透明不燃性シートは、ヘーズが21.9%であり、視認性評価においても目視でガラス繊維織物が視認されるものであって、透明性についてなお改善の余地がある。
【0007】
本発明者が特許文献1の実施例4について、透明性に改善の余地がある原因について検討した。ここで、上記実施例4において、経糸として使用しているECG75はフィラメント本数が400本、緯糸として使用しているECG37はフィラメント本数が800本である。本発明者は、上記検討において、ガラス糸のフィラメント本数が例えば300本以上と多い場合に、硬化樹脂がガラス糸のフィラメント間に含浸しにくくなり、これに起因して上記実施例4の透明不燃性シートは透明性についてなお改善の余地があることを知得した。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題を解決し、ガラス繊維織物と、前記ガラス繊維織物に含浸された状態で含まれる硬化樹脂層と、を含む、透明シートにおいて、例えばガラス繊維織物を構成するガラス糸のフィラメント本数が300本以上と多い場合にも、透明性に優れる透明シートの提供を主な課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者が前記課題を解決すべく検討したところ、特許文献1の実施例4の透明不燃性シートは、平織組織であり各緯糸が1本の経糸の上下を交互に通り、経糸は1本の緯糸の上下を交互に通っている組織(すなわち、透明不燃性シートを一方の面及び他方の面から見たときに経糸及び緯糸の浮き数が1本)であるため、経糸と緯糸が交差する点である組織点が多くなり、経糸及び緯糸のフィラメント本数が多いことも相俟って、硬化樹脂がガラス糸のフィラメント間に含浸しにくくなり、透明性についてなお改善の余地があることを知得した。
【0010】
そこで、本発明者がさらに検討をおこない、ガラス繊維織物の組織を、透明シートを綾織組織とすることで、経糸と緯糸との組織点が平織に比して少なくなり、硬化樹脂がガラス糸のフィラメント間に含浸しやすくなり、透明性に優れるものとできることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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