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公開番号
2025135715
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024033631
出願日
2024-03-06
発明の名称
樹脂成形体
出願人
日本特殊陶業株式会社
代理人
個人
主分類
C08L
101/00 20060101AFI20250911BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】抗菌効果を発揮しつつ、白色に近い色味を有する樹脂成形体を提供する。
【解決手段】熱可塑性プラスチックを主成分とし、希土類元素と、モリブデン、タングステン、及びバナジウムから選択される少なくとも1種の元素と、を含む複合酸化物セラミックス、を含有する樹脂組成物からなる樹脂成形体2であって、樹脂成形体の表面2aと、基準白色板との間のCIE-Lab表色系による色差ΔEが30以下(但し、基準白色板のL*=100、a*=b*=0として算出)である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
熱可塑性プラスチックを主成分とし、希土類元素と、モリブデン、タングステン、及びバナジウムから選択される少なくとも1種の元素と、を含む複合酸化物セラミックス、を含有する樹脂組成物からなる樹脂成形体であって、
前記樹脂成形体の表面と、基準白色板との間のCIE-Lab表色系による色差ΔEが30以下(但し、基準白色板のL*=100、a*=b*=0として算出)であることを特徴とする樹脂成形体。
続きを表示(約 750 文字)
【請求項2】
前記樹脂組成物における前記複合酸化物セラミックスの含有割合が1~30質量%であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形体。
【請求項3】
前記樹脂成形体の表面と、基準白色板との間のCIE-Lab表色系によるΔAB={(Δa*)
2
+(Δb*)
2
}
1/2
が7未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形体。
【請求項4】
前記希土類元素が、La、Ce、及びGdから選択される少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の樹脂成形体。
【請求項5】
前記複合酸化物セラミックスが(La
2-x
Ce
x
)(Mo
2-y
W
y
)O
9
で表される(ただし、x=0~2、y=0~2である)ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の樹脂成形体。
【請求項6】
前記複合酸化物セラミックスがLa
2
(Mo
2-y
W
y
)O
9
で表される(ただし、y=0~2である)ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の樹脂成形体。
【請求項7】
前記複合酸化物セラミックスがLa
2
Mo
2
O
9
で表されることを特徴とする、請求項6に記載の樹脂成形体。
【請求項8】
前記複合酸化物セラミックスがLa
2
MoWO
9
で表されることを特徴とする、請求項6に記載の樹脂成形体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックスを含有する樹脂組成物からなる樹脂成形体に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
抗菌・抗ウイルス性の材料として、Ag(銀)やCu(銅)などの金属や、酸化チタン、チタンアパタイトなどの光触媒などが知られており、多くが実用化されている。例えば、自己撥水性と抗菌・抗ウイルス性能を併せ持つ複合酸化物セラミックスが開発されている(特許文献1)。
また、これら抗菌・抗ウイルス性の材料を熱可塑性プラスチックと混ぜて成形すれば、抗菌・抗ウイルス性の成形体が得られるので、例えば住宅やキッチン等での各種設備、スイッチ等へ適用することができる。そこで、住宅等の他の設備との色合いを調和させるため、白色に近い色味の樹脂成形体が要望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開W202O/017493号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、銀や銅からなる抗菌剤は、熱可塑性プラスチックと混錬する際、自身の色合いや熱による影響によって元の白色から黒色、銅褐色、桃色への変色が起こる。このため、樹脂成形体も着色してしまうという問題がある。
また、抗菌剤によっては、抗菌性能を発揮する際にラジカルを発生させて樹脂成形体の耐久性を劣化させたり、長期使用により変色(着色)するものもある。
【0005】
そこで、本発明は、抗菌効果を発揮しつつ、白色に近い色味を有する樹脂成形体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の樹脂成形体は、熱可塑性プラスチックを主成分とし、希土類元素と、モリブデン、タングステン、及びバナジウムから選択される少なくとも1種の元素と、を含む複合酸化物セラミックス、を含有する樹脂組成物からなる樹脂成形体であって、前記樹脂成形体の表面と、基準白色板との間のCIE-Lab表色系による色差ΔEが30以下(但し、基準白色板のL*=100、a*=b*=0として算出)であることを特徴とする。
【0007】
この樹脂成形体によれば、樹脂組成物に含まれる複合酸化物セラミックスが白色から変色しないので、抗菌効果を発揮しつつ、白色に近い色味を有する樹脂成形体が得られる。
これは、複合酸化物セラミックスが熱安定性に優れ、樹脂組成物の加熱によっても酸化等の化学変化を起こさないためである。
【0008】
本発明の樹脂成形体において、前記樹脂組成物における前記複合酸化物セラミックスの含有割合が1~30質量%であってもよい。
複合酸化物セラミックスの含有割合が上記範囲であれば、抗菌効果が確実に得られ、かつ色差ΔEを確実に30以下にすることができる。
【0009】
本発明の樹脂成形体において、前記樹脂成形体の表面と、基準白色板との間のCIE-Lab表色系によるΔAB={(Δa*)
2
+(Δb*)
2
}
1/2
が7未満であってもよい。
この樹脂成形体によれば、樹脂成形体の表面が白色により近い色味となる。
【0010】
本発明の樹脂成形体において、前記希土類元素が、La、Ce、及びGdから選択される少なくとも1種であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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