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公開番号
2025074394
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-14
出願番号
2023185158
出願日
2023-10-30
発明の名称
アデノ随伴ウイルスの精製方法
出願人
JNC株式会社
代理人
主分類
C12N
7/02 20060101AFI20250507BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 遺伝子治療用製品の品質向上のために、完全なAAVカプシドと空のAAVカプシドの分離性を向上させる方法を提供する。
【解決方法】
0.5mS/cm~10mS/cmの範囲の初期導電率になるように、完全なアデノ随伴ウイルス(AAV)カプシドと空のAAVカプシドとの混合物を調製し、第一の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体に前記試料を供する第一ステップ、平衡化緩衝液及び塩含有緩衝液の比を変化させることによる直線勾配の導電率増加によって、完全なAAVカプシドと空のAAVカプシドを溶出分離する第二ステップ、および前記ステップで回収した完全なAAVカプシドを含むフラクションを、0.5mS/cm~10mS/cmの範囲の初期導電率になるように調製し、第二の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体に供する第三ステップ、を含む完全なAAVカプシドを単離するための方法とする。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
完全なアデノ随伴ウイルス(AAV)カプシドと空のAAVカプシドとの混合物から完全なAAVカプシドを単離するための方法であって、
0.5mS/cm~10mS/cmの範囲の初期導電率になるように前記混合物を調製し、第一の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体に前記混合物を供する第一ステップ、
平衡化緩衝液及び塩含有緩衝液の比を変化させることによる直線勾配の導電率増加によって、完全なAAVカプシドと空のAAVカプシドを溶出分離する第二ステップ、
および前記ステップで回収した完全なAAVカプシドを含むフラクションを、0.5mS/cm~10mS/cmの範囲の初期導電率になるように調製し、第二の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体に供する第三ステップ、を含む方法。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
前記第一の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体および前記第二の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体が、共に4級アンモニウム塩官能基を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体と前記第二の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体が、同じ種類の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体である請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
単一のカラムに充填された陰イオン交換クロマトグラフィー媒体を用いて、第一の陰イオン交換クロマトグラフィーと第二の陰イオン交換クロマトグラフィーを実施する請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記第一の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体と前記第二の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体が、異なる種類の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体である請求項1または2に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アデノ随伴ウイルスの精製方法に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
アデノ随伴ウイルス(AAV)は、パルボウイルス科に属する粒径20nm程度の比較的小さいウイルスであり、遺伝子治療用ベクターとして利用可能である。一本鎖DNAをゲノムとして有しているが、ウイルス産生工程の中でゲノムDNAがパッケージングされない空粒子が生じることがある。AAVを遺伝子治療用ベクターとして利用するための大規模生産において、この空粒子を分離除去することが大きな課題となっている。
【0003】
空粒子が混在することで、特定の遺伝子コピー数を投与するように設計されている場合に実質的に送達される粒子数が増大し、望まない免疫応答を惹起する可能性がある。AAVの空粒子と正しくパッケージングされた完全粒子を分離することは、性状が似ていることから非常に困難である。現在の一般的な方法といえる密度勾配超遠心法ではベクターの活性や回収率・スケール拡張性等の課題があり、スケール拡張性に優れたクロマトグラフィー法でも完全な分離を得ることは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-37724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、遺伝子治療用製品の品質向上のために、完全なAAVカプシドと空のAAVカプシドの分離性を向上させる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、完全なAAVカプシドと空のAAVカプシドとの混合物から完全なAAVカプシドを単離するための方法を提供する。特定範囲内の初期導電伝導率になるように前記混合物を調製し、第一の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体に前記試料を供する第一ステップ、平衡化緩衝液及び塩含有緩衝液の比を変化させることによる直線勾配の導電率増加によって、完全なAAVカプシドと空のAAVカプシドを溶出分離する第二ステップ、および前記ステップで分離した完全なAAVカプシドを含むフラクションを回収し、第一の陰イオンクロマトグラフィーと同様の初期導電率範囲で第二の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体に供する第三ステップを含む方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の陰イオン交換クロマトグラフィー媒体を用いた方法によれば、AAVベクターに混在する、従来方法では除去しきれなかった空のAAVカプシドを更に低減して純度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例1として、陰イオン交換クロマトグラフィー媒体を使用した勾配溶出による完全なAAVカプシドと空のAAVカプシドの分離を示すクロマトグラムであり、第一の陰イオンクロマトグラフィーである。(この段階は、比較例1に相当する。)
【0009】
実施例1として、陰イオン交換クロマトグラフィー媒体を使用した勾配溶出による完全なAAVカプシドと空のAAVカプシドの分離を示すクロマトグラムであり、第二の陰イオンクロマトグラフィーである。
【0010】
実施例2として、市販品陰イオン交換クロマトグラフィー媒体を使用した勾配溶出による完全なAAVカプシドと空のAAVカプシドの分離を示すクロマトグラムであり、第一の陰イオンクロマトグラフィーである。(この段階は、比較例2に相当する。)
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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