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公開番号2025063767
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-16
出願番号2023173222
出願日2023-10-04
発明の名称麦汁の製造方法
出願人合同酒精株式会社
代理人
主分類C12C 7/04 20060101AFI20250409BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】本発明では、単なるセルラーゼ活性ではなく、セルラーゼ活性を細分化したCMC分解活性、濾紙分解活性等に注目することで、麦汁のろ液量、発酵性糖が増加した麦汁増量用酵素製剤を提供することにある。
【解決手段】セルラーゼの活性が、濾紙分解活性、CMC分解活性を有しており、それぞれの活性比が1:5~1:500であるセルラーゼ製剤を糖化工程で添加する麦汁の製造方法。前記セルラーゼはさらにβグルコシダーゼ活性、キシラナーゼ活性を有していても良い。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
セルラーゼが濾紙分解活性、CMC分解活性を有しており、活性比が1:5~1:500である麦汁増量用酵素製剤。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記セルラーゼが更にβグルコシダーゼ活性を有し、βグルコシダーゼ活性:CMC分解活性比が1:1~1:100である請求項1に記載の酵素製剤。
【請求項3】
前記セルラーゼが更にキシラナーゼ活性を有し、キシラナーゼ活性:CMC分解活性比が1:0.01~1:10である請求項1又は請求項2に記載の酵素製剤。
【請求項4】
前記セルラーゼがTrichoderma reeseiが生産するセルラーゼである請求項1~3のいずれか1項に記載の酵素製剤。
【請求項5】
前記CMC分解活性が100~15000U/g且つ前記濾紙分解活性が20~150U/gである請求項1~4のいずれか1項に記載の酵素製剤。
【請求項6】
糖化工程において、請求項1~5のいずれか1項に記載のセルラーゼを添加することを特徴とした歩留まりが改善された麦汁の製造方法。
【請求項7】
麦汁の製造に使用する麦芽がピルスナー麦芽である請求項6に記載の麦汁の製造方法。
【請求項8】
前記セルラーゼの反応温度が20℃~90℃の範囲内にある請求項6または請求項7に記載の麦汁の製造方法。
【請求項9】
前記セルラーゼの反応時間が0.25時間~5時間の範囲内にある請求項6~8のいずれか1項に記載の麦汁の製造方法。
【請求項10】
請求項1~請求項5の酵素製剤または請求項6~請求項9の麦汁の製造方法のいずれかを使用するビールの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、歩留まりが改善された麦汁の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ビールの製造では、製麦、仕込み、発酵、熟成の工程で製造され、仕込みの工程で麦芽に含まれるデンプンが酵素によって糖に分解され、濾過工程を経て麦汁が製造される。最初に濾過した麦汁のことを「第一麦汁」と呼び、更に残った残渣にお湯をかけて「第二麦汁」を取得する。多くのビールは第二麦汁も使用して製造される。従って、回収される麦汁の量が多いほど歩留まり改善に繋がる。
また、仕込みの工程で分解された糖は、仕込み工程後の発酵工程で酵母によって資化される。資化される糖は発酵性糖(3糖以下の糖)であり、非発酵性糖はビールに残存する。従って、仕込み工程でデンプンを発酵性糖に分解する割合が増加すると、ビールの糖質オフに繋がる。加えて、資化性の変化による風味改良に繋がる。
【0003】
特許文献1には低カロリーのビールの製造方法として、2つ以上のグルコアミラーゼを使用した発酵性糖が増加したビール麦汁の製造方法が開示されている。
【0004】
特許文献2には、発酵原料中のβグルカンをできるだけ残存させつつ、かつ、高い麦汁濾過性を得ることが可能な、βグルカン高含有アルコール飲料の製造方法としてヘミセルラーゼ活性が相対的に高い繊維質分解酵素を作用させる技術が開示されている。
【0005】
特許文献3には、4糖以上の糖が少ないビール麦汁の製造およびビールの製造のための改良されたマッシング方法が記載されており、プルラナーゼの使用が記載されている。
【0006】
特許文献4には、5%~100%の大麦麦芽を含むマッシュを形成すること、該マッシュを形成する前、間または後にプロテアーゼおよびセルラーゼを添加し、マッシュを形成してから15分以内に達成することを含む麦汁の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2019/067287号
特開2011-083239号公報
米国特許第8765199号
国際公開第2004/011591号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献4には、麦汁の製造にセルラーゼを添加することが記載されているものの、セルラーゼ活性を細分化したCMC分解活性や濾紙分解活性等の活性値や活性比は記載されていない。本発明では、単なるセルラーゼ活性ではなく、セルラーゼ活性を細分化したCMC分解活性、濾紙分解活性等に注目することで、驚くべきことに麦汁のろ液量、発酵性糖が増加することを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、セルラーゼの活性が、濾紙分解活性、CMC分解活性を有しており、それぞれの活性比が1:5~1:500であるセルラーゼを糖化工程で添加したところ、ろ過工程におけるろ液量の増加、発酵性糖が増加することを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、以下の〔1〕~〔10〕を提供するものである。
〔1〕セルラーゼが濾紙分解活性、CMC分解活性を有しており、活性比が1:5~1:500である麦汁増量用酵素製剤。
〔2〕前記セルラーゼが更にβグルコシダーゼ活性を有し、βグルコシダーゼ活性:CMC分解活性比が1:1~1:100である〔1〕に記載の酵素製剤。
〔3〕前記セルラーゼが更にキシラナーゼ活性を有し、キシラナーゼ活性:CMC分解活性比が1:0.01~1:10である〔1〕又は〔2〕に記載の酵素製剤。
〔4〕前記セルラーゼがTrichoderma reeseiが生産するセルラーゼである〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の酵素製剤。
〔5〕前記CMC分解活性が100~15000U/g且つ前記濾紙分解活性が20~150U/gである〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の酵素製剤。
〔6〕糖化工程において、〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載のセルラーゼを添加することを特徴とした歩留まりが改善された麦汁の製造方法。
〔7〕麦汁の製造に使用する麦芽がピルスナー麦芽である〔6〕に記載の麦汁の製造方法。
〔8〕前記セルラーゼの反応温度が20℃~90℃の範囲内にある〔6〕または〔7〕に記載の麦汁の製造方法。
〔9〕前記セルラーゼの反応時間が0.25時間~5時間の範囲内にある〔6〕~〔8〕のいずれか1項に記載の麦汁の製造方法。
〔10〕〔1〕~〔5〕の酵素製剤または〔6〕~〔9〕の麦汁の製造方法のいずれかを使用するビールの製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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