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公開番号
2025059040
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2024166383
出願日
2024-09-25
発明の名称
焼結体、粉末、成形体、及び、仮焼体
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C04B
35/488 20060101AFI20250401BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】
高い加工性と透光性を両立し、なおかつ、セリウム由来の呈色を低減した焼結体、粉末、成形体、及び、仮焼体の群より選ばれる少なくともいずれかを提供すること。
【解決手段】
減色剤と、安定化元素としてセリウムとを含有し、セリウムの含有量が0.05mol%以上15mol%以下であり、なおかつ、減色剤の含有量が0.01質量%以上1.95質量%未満である、ジルコニアの焼結体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
減色剤と、安定化元素としてセリウムと、を含有し、セリウムの含有量が0.05mol%以上15mol%以下であり、なおかつ、減色剤の含有量が0.01質量%以上1.95質量%未満であるジルコニアの焼結体。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
セリウム以外の安定化元素として、スカンジウム、イットリウム、プラセオジム、ガドリニウム、テルビウム、エルビウム、マグネシウム及びカルシウムの群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の焼結体。
【請求項3】
前記セリウム以外の安定化元素の含有量は、前記セリウム以外の安定化元素がスカンジウム、イットリウム、プラセオジム、ガドリニウム、テルビウム、及びエルビウムの群から選ばれる少なくとも1種である場合、0mol%を超え2.8mol%以下であり、前記セリウム以外の安定化元素がマグネシウム及びカルシウムの少なくともいずれかである場合、0mol%を超え9.8mol%以下である、請求項2に記載の焼結体。
【請求項4】
アルミナを0質量%を超え5.0質量%以下含有する、請求項1又は2に記載の焼結体。
【請求項5】
前記減色剤が、8配位状態のイオン半径が4価のセリウムイオンのイオン半径よりも大きい元素を少なくとも1種含む、請求項1又は2に記載の焼結体。
【請求項6】
前記減色剤が、ランタン、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ジスプロシウム、ホルミウム、ツリウム、イッテルビウム、及びルテチウムの群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の焼結体。
【請求項7】
L
*
a
*
b
*
表色系における色調(L
*
a
*
b
*
)が以下の式(1)及び(2)を満たす、請求項1又は2に記載の焼結体。
式(1)…
0.34 × L
*
- 32.5 < a
*
< 0.34 × L
*
-20
式(2)…
-1.3 × L
*
+ 70 < b
*
< -1.3 × L
*
+ 115
【請求項8】
彩度C
*
が12.0以下である、請求項1又は2に記載の焼結体。
【請求項9】
ビッカース硬度Hv10が600以上1200以下である請求項1又は2に記載の焼結体。
【請求項10】
1mm厚さにおける全光線透過率が20%以上70%以下である請求項1又は2に記載の焼結体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、加工性と透光性を両立し、セリウム由来の発色を低減したジルコニアの焼結体、粉末、成形体、及び、仮焼体に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
ジルコニアをマトリックスとする焼結体(以下、「ジルコニア焼結体」ともいう。)は、高強度かつ化学的に安定な材料であり、なおかつ、透光性を有する。そのため、近年、構造材料や装飾材料、歯科材料としての普及が進んでいる。
【0003】
一方、ジルコニアの焼結体は硬度が高いため加工性が低く、加工に用いる工具の摩耗が激しい。そのため、ジルコニアの焼結体は、一般的に、焼結前の成形体や仮焼体の状態で加工し、その後、焼結して作製される。しかしながら、焼結前の加工では、焼結時の収縮を考慮した加工しろの設計や、焼結後に微調整のための加工が必要となる。そのため、加工効率が低下するほか、廃棄物が増える。近年では加工効率の向上や、持続可能な開発目標(以下、「SDGs」ともいう。)の観点から廃棄物の削減を目的として、焼結体の状態で加工を可能とする、加工性の高いジルコニア焼結体が歯科材料用途をはじめとする各種用途で求められている。
【0004】
ところで、セリウムを安定化元素として含有するジルコニアは、イットリウムを安定化元素とするジルコニアに比べて、硬度が低く破壊靭性が高いため、焼結体加工に適している。例えば、特許文献1にはセリウムとイットリウムを安定化元素とし、焼結温度1450℃から1550℃として作製したジルコニア焼結体が、低い硬度を示し、高い破壊靭性を有することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-091602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、セリウムを安定化元素として含有するジルコニアは、セリウム由来の黄色を呈色し、いわゆるジルコニア焼結体とは色調が異なる。そのため、セリウムを含有するジルコニアの焼結体は、その色調によって適用できる用途が限定される。
【0007】
アルミナや顔料の添加により、セリウム由来の黄色の呈色を弱めることができるが、これらの添加は焼結体の透光性の低下を伴う。また、安定化元素の含有量の増加により、ジルコニアの焼結体の透光性が向上するが、透光性の向上はセリウム由来の呈色を強くし、なおかつ、破壊靭性を低下させる。そのため、加工時に割れや欠けが発生しやすくなる。この様に、従来のセリウムを安定化元素として含むジルコニアの焼結体においては、加工性及び透光性の両立をした上で、セリウム由来の呈色の低減ができなかった。
【0008】
本開示では、高い加工性と透光性を両立し、なおかつ、セリウム由来の呈色を低減した焼結体、粉末、成形体、及び、仮焼体の群より選ばれる少なくともいずれかを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は特許請求の範囲のとおりであり、また、本開示の要旨は以下のとおりである。
[1] 減色剤と、安定化元素としてセリウムと、を含有し、セリウムの含有量が0.05mol%以上15mol%以下であり、なおかつ、減色剤の含有量が0.01質量%以上1.95質量%未満であるジルコニアの焼結体。
[2] セリウム以外の安定化元素として、スカンジウム、イットリウム、プラセオジム、ガドリニウム、テルビウム、エルビウム、マグネシウム及びカルシウムの群から選ばれる少なくとも1種を含む、上記[1]に記載の焼結体。
[3] 前記セリウム以外の安定化元素の含有量は、前記セリウム以外の安定化元素がスカンジウム、イットリウム、プラセオジム、ガドリニウム、テルビウム、及びエルビウムの群から選ばれる少なくとも1種である場合、0mol%を超え2.8mol%以下であり、前記セリウム以外の安定化元素がマグネシウム及びカルシウムの少なくともいずれかである場合、0mol%を超え9.8mol%以下である、上記[2]に記載の焼結体。
[4] アルミナを0質量%を超え5.0質量%以下含有する、上記[1]乃至[3]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[5] 前記減色剤が、8配位状態のイオン半径が4価のセリウムイオンのイオン半径よりも大きい元素を少なくとも1種含む、上記[1]乃至[4]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[6] 前記減色剤が、ランタン、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ジスプロシウム、ホルミウム、ツリウム、イッテルビウム、及びルテチウムの群から選ばれる少なくとも1種を含む、上記[1]乃至[5]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[7] L
*
a
*
b
*
表色系における色調(L
*
a
*
b
*
)が以下の式(1)及び(2)を満たす、上記[1]乃至[6]のいずれかひとつに記載の焼結体。
式(1)…
0.34 × L
*
- 32.5 < a
*
< 0.34 × L
*
-20
式(2)…
-1.3 × L
*
+ 70 < b
*
< -1.3 × L
*
+ 115
【0010】
[8] 彩度C
*
が12.0以下である、上記[1]乃至[7]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[9] ビッカース硬度Hv10が600以上1200以下である上記[1]乃至[8]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[10] 1mm厚さにおける全光線透過率が20%以上70%以下である上記[1]乃至[9]のいずれかひとつに記載の焼結体。
[11] 減色剤源と、安定化元素源としてセリウム化合物とを含有し、セリウムの含有量が0.05mol%以上15mol%以下であり、なおかつ、減色剤の含有量が0.01質量%以上1.95質量%未満である、ジルコニアの粉末。
[12] 前記安定化元素源がセリウム化合物と、イットリウム及びマグネシウムの少なくともいずれかの化合物である、上記[11]に記載の粉末。
[13] 前記減色剤源が、ランタン、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ジスプロシウム、ホルミウム、ツリウム、イッテルビウム、及びルテチウムの群から選ばれる少なくとも1種を含む化合物である上記[11]又は[12]に記載の粉末。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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