TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025079946
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-23
出願番号
2023192839
出願日
2023-11-13
発明の名称
窒化ケイ素基板
出願人
株式会社トクヤマ
代理人
主分類
C04B
35/587 20060101AFI20250516BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】レーザースクライビングを活用した切断をした際にマイクロクラックの発生が少ない、微小組織レベルでの均一性が高い窒化ケイ素基板を提供すること。
【解決手段】荷重0.5mNの条件でのナノインデンテーション試験により得られたヤング率分布において、ヤング率225GPa未満の領域における累積10%のヤング率EA10と、ヤング率225GPa未満の領域における累積90%のヤング率EA90の比R1(EA10/EA90)が0.46以上であり、且つ、ヤング率225GPa以上の領域における累積10%のヤング率ES10と、ヤング率225GPa以上の領域における累積90%のヤング率ES90の比R2(ES10/ES90)が0.71以上である、窒化ケイ素基板。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
荷重0.5mNの条件でのナノインデンテーション試験により得られたヤング率分布において、ヤング率225GPa未満の領域における累積10%のヤング率EA10と、ヤング率225GPa未満の領域における累積90%のヤング率EA90の比R1(EA10/EA90)が0.46以上であり、且つ、ヤング率225GPa以上の領域における累積10%のヤング率ES10と、ヤング率225GPa以上の領域における累積90%のヤング率ES90の比R2(ES10/ES90)が0.71以上である、窒化ケイ素基板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は窒化ケイ素基板に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
窒化ケイ素は、機械的強度、熱伝導率、電気的絶縁性に優れることから、半導体モジュール用基板などに用いられている(例えば、特許文献1)。このような窒化ケイ素基板を使用する際には、窒化ケイ素基板を切断して適当なサイズに調節することも多い。窒化ケイ素基板の切断においては、そのまま圧力をかけて切断すると割れてしまったり切断面が不均一になってしまったりする虞があることから、レーザースクライビングを活用した切断が広く行われている。レーザースクライビングは、窒化ケイ素基板の表面に、切断箇所に沿ってレーザーにより浅い溝を形成する方法であり、その後、窒化ケイ素基板に曲げ圧力をかければ、溝に沿って容易に切断することが出来るため、割れや切断面の不均一を防止しやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
WO2020/203787号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のように、レーザースクライビングを活用することよって、窒化ケイ素基板を切断する際に割れたり切断面の不均一になったりする外観上の問題を抑制することは出来る。しかしながら、本発明者が検討したところ、レーザースクライビングを活用して窒化ケイ素基板の切断を行ったとしても、切断部位を起点としたマイクロクラックが発生する場合があることが判明した。そして、このようなマイクロクラックは、窒化ケイ素基板の使用中に力学的・熱的な負荷がかかった際に、窒化ケイ素基板が破断する起点となりうるため、窒化ケイ素基板を長期間使用した際に信頼性を低下させる原因となりうる。
【0005】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、切断時にマイクロクラックが発生しにくい窒化ケイ素基板を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を行った。その結果、マイクロクラックの発生を制御するためには、切断時に局所的に大きなひずみが発生することを抑制することが有効であり、窒化ケイ素基板の微小組織レベルでの均一性を高めることで、これを抑制することが出来ると考えられた。
なお、特許文献1には、基板表面の中央部と端部付近でマグネシウム量、イットリウム量、酸素量を測定し、それぞれ中央部と端部付近で差が少ない窒化ケイ素基板が開示されているように、マクロな観点において助剤分布を均一にすることは開示されているが、マイクロクラックの発生においては、このようなマクロな観点における均一性では無く、微小組織レベルでの均一性が重要あると考えられた。
【0007】
そしてさらに検討を進めたところ、原料の窒化ケイ素粉末と焼成条件を制御することにより、微小組織レベルでヤング率の均一性が高い窒化ケイ素基板が得られ、このような窒化ケイ素基板によりマイクロクラックの発生を抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち本発明は、荷重0.5mNの条件でのナノインデンテーション試験により得られたヤング率分布において、ヤング率225GPa未満の領域における累積10%のヤング率EA10と、ヤング率225GPa未満の領域における累積90%のヤング率EA90の比R1(EA10/EA90)が0.46以上であり、且つヤング率225GPa以上の領域における累積10%のヤング率ES10と、ヤング率225GPa以上の領域における累積90%のヤング率ES90の比R2(ES10/ES90)が0.71以上である、窒化ケイ素基板である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の窒化ケイ素基板により、切断時のマイクロクラックの発生を抑制することが可能となり、使用時の力学的・熱的な負荷による破断が発生しにくく、信頼性の高い窒化ケイ素基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施例1で使用した焼成容器の断面図である。
本発明の実施例2で使用した焼成容器の断面図である。
本発明の比較例1で使用した焼成容器(従来広く使用されていた焼成容器)の断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
株式会社トクヤマ
水硬性組成物
2か月前
株式会社トクヤマ
窒化ケイ素基板
1日前
株式会社トクヤマ
窒化ケイ素基板
28日前
株式会社トクヤマ
石膏粒体のか焼方法
11日前
株式会社トクヤマ
イオン交換膜捲回体
1か月前
株式会社トクヤマ
四塩化炭素の製造方法
2か月前
株式会社トクヤマ
シロキサン類の回収方法
2か月前
株式会社トクヤマ
ケトン誘導体の製造方法
1か月前
株式会社トクヤマ
窒化ケイ素基板の製造方法
2か月前
株式会社トクヤマ
ビオチン誘導体の製造方法
1か月前
株式会社トクヤマ
有機ケイ素化合物の製造方法
25日前
株式会社トクヤマデンタル
歯科用セメント調製用キット
2か月前
株式会社トクヤマ
有機ケイ素化合物の製造方法
2か月前
株式会社トクヤマ
有機ケイ素化合物の製造方法
2か月前
株式会社トクヤマ
ベンザゼピン化合物の製造方法
1か月前
株式会社トクヤマ
有機スズ化合物を低減する方法
2か月前
株式会社トクヤマ
ホルムアミド化合物の製造方法
24日前
株式会社トクヤマ
接着剤組成物および光学デバイス
2か月前
株式会社トクヤマ
ケイ化ルテニウム除去用半導体処理液
2か月前
株式会社トクヤマ
サフィナミド若しくはその塩の製造方法
2か月前
株式会社トクヤマ
廃石膏粒体の貯蔵方法および貯蔵システム
11日前
株式会社トクヤマ
アシル化ベンゼン誘導体の酸塩の製造方法
24日前
株式会社トクヤマデンタル
ポリウレタン系複合材料成形体の製造方法
2か月前
株式会社トクヤマ
果実の日焼け防止剤、及び果実の日焼け防止方法
2か月前
株式会社トクヤマ
廃石膏ボードから紙片と石膏粒体を回収する方法
11日前
株式会社トクヤマ
垂直循環バケットコンベヤによる粉粒体の搬送方法
11日前
株式会社トクヤマ
タイヤ用ゴム組成物、タイヤ用ゴム材料およびタイヤ
1か月前
株式会社トクヤマ
有機鉛化合物の除去方法および有機ケイ素化合物の製造方法
2か月前
株式会社トクヤマ
接着剤組成物およびその製造方法、ならびに、光学デバイス
2か月前
株式会社トクヤマデンタル
多成分系液状組成物調整キットの製造方法、及びこれに用いる治具
14日前
株式会社トクヤマ
シリカ粉体の測定方法、ならびに、シリカ粉体およびその製造方法
1か月前
株式会社トクヤマ
縞状流体の形成方法、化学物質の製造方法、及び縞状流体の形成装置
22日前
株式会社トクヤマ
ゴミ焼却灰の処理方法
1か月前
株式会社トクヤマ
ハロカルボン酸誘導体及びその製造方法、カルボン酸塩化物及びその製造方法、並びに、チオラクトン誘導体の製造方法
2か月前
個人
構築素材又は原材
4か月前
株式会社トクヤマ
水硬性組成物
4か月前
続きを見る
他の特許を見る