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公開番号
2025063751
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-16
出願番号
2023173197
出願日
2023-10-04
発明の名称
ポリエチレン樹脂からなる高純度薬品用容器
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
H01L
21/304 20060101AFI20250409BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】 ポリエチレン樹脂製の高純度薬品容器において、その内容物にポリエチレン樹脂に由来する溶出物や劣化物等の汚染物質の溶出を極力抑えた高純度薬品容器を提供する。
【解決手段】 ポリエチレン樹脂からなり、容器内面の展開面積比が1.10以下である高純度薬品容器。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリエチレン樹脂からなり、容器内面の展開面積比が1.10以下である高純度薬品容器。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
容器内表面の最大粗さRzが10.0μm以下である、請求項1に記載の高純度薬品容器。
【請求項3】
容器内面のグロスが40%以上である、請求項1に記載の高純度薬品用容器。
【請求項4】
未洗浄容器に超純水を充填し、40℃×35日間静置保管後の容器から溶出する0.1μm以上の微粒子数が10個/mL以下である、請求項1に記載の高純度薬品用容器。
【請求項5】
前記ポリエチレン樹脂が、温度190℃、荷重21.6kgにおけるメルトフローレート(以下、HLMFR)が21~80g/10分、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が5.0~7.9である、請求項1に記載の高純度薬品用容器。
【請求項6】
前記ポリエチレン樹脂が、以下の(1)~(5)の性状を有する、請求項5に記載の高純度薬品用容器。
(1)密度(JIS K6922-1)が0.945~0.955g/cm
3
(2)190℃、2.16kg荷重のメルトフローレート(以下、MFR)が0.5~1.5g/10分
(3)GPCを用いて得られる分子量分布曲線において、分子量1000以下の成分が0.30重量%以下
(4)含有金属量がポリエチレン樹脂に対して15PPM以下
(5)耐環境応力亀裂(ESCR)が100時間以上
【請求項7】
前記ポリエチレン樹脂が、MFRが20~40g/10分、密度が0.960~0.970g/cm
3
であるエチレン系重合体と、HLMFRが0.10~10g/10分、密度が0.920~0.940g/cm
3
であるエチレン系重合体の2成分を含み、該2成分の重量比が40:60~60:40である、請求項5に記載の高純度薬品容器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレン樹脂からなる高純度薬品用容器に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電子工業分野の著しい発達に伴って、高純度薬品の需要が高まっている。高純度薬品は、例えば、大規模化、集積化されたLSI等の電子回路の製造に不可欠の薬品として使用されている。具体的には、ウエハー洗浄・エッチング用、配線・絶縁膜エッチング用、治具洗浄用、現像液、レジスト希釈液、レジスト剥離液、乾燥用等の用途として、硫酸、塩酸、硝酸、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、過酸化水素水、イソプロピルアルコール、キシレン、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)、メタノール、酢酸、リン酸、アンモニア水、PGMEA(酢酸プロピレングリコールメチルエーテル)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、NMP(N-メチル-2-ピロリドン)等が用いられている。これらの高純度薬品の18L容器、4L容器、1L容器などの20L以下の容器材料としては、主にフッ素系樹脂やポリエチレン樹脂が用いられている。半導体回路の集積度の向上とともに、これらの薬品中の不純物や微粒子に対する低減化の要求が一層厳しくなっており、この厳しい要求を満足させるために、これらの薬品を充填する容器に対するクリーン性の要求も年々高まっている。
【0003】
この問題を解決するための方法として、特定のテトラフルオロエチレン系共重合体を用いる方法がある。ただしテトラフルオロエチレン系共重合体は高価という課題がある。(特許文献1参照)
また、ポリエチレン樹脂の炭化水素系溶媒抽出量や低分子成分の含有量を抑え、酸化防止剤、中和剤並びに耐光剤の添加量を極力制限した容器の提案があるが、ポリエチレン樹脂に残存する触媒成分による灰分の影響に対する改良が不十分であり、薬品に溶出する金属不純物濃度に対する対策が未完成である。また、微粒子のレベルが0.2μm以上と十分でない(特許文献2、3参照)。
【0004】
また、密度が0.940~0.970g/cm
3
、温度190℃、21.6kg荷重のメルトフローレートが2~50g/10分、ゲルパーミッーション・クロマトグラフィー(GPC)より求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が8~15、ポリエチレン樹脂に含有されている灰分量が50PPM以下であることを特徴とする高純度薬品容器用ポリエチレン及び高純度薬品容器が提案されているが、ポリエチレン樹脂に残存する触媒成分による灰分の影響に対する改良が不十分であり、薬品に溶出する金属不純物濃度に対する対策が未完成である(特許文献4参照)。
【0005】
さらには、密度が0.940~0.970g/cm
3
、温度190℃、21.6kg荷重のメルトフローレートが2~8.5g/10分、ゲルパーミッーション・クロマトグラフィー(GPC)より求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が8~15、GPCを用いて得られる分子量分布曲線において、分子量1000以下の成分が0.30重量%以下、ESCRが130時間以上である性状を有する超高純度薬品容器用ポリエチレン樹脂及び高純度薬品容器が提案されているが、小型容器とした場合に表面平滑性が不十分であった(特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2000/17057号
特開平7-62161号公報
特開平7-257540号公報
特開平11-80257号公報
特許第6705157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、ポリエチレン樹脂の溶出物や劣化物等の汚染物質の溶出を極力抑えた高純度薬品容器の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、容器内面が特定の展開面積比を有するポリエチレン樹脂からなる容器が、ポリエチレン由来の微粒子や重合触媒成分由来の金属不純物が少ない高純度薬品容器となることを見出し、本発明を開発するに至った。
【0009】
即ち、本発明の各態様は以下に示す[1]~[7]である。
[1] ポリエチレン樹脂からなり、容器内面の展開面積比が1.10以下である高純度薬品容器。
[2] 容器内表面の最大粗さRzが10.0μm以下である、上記[1]に記載の高純度薬品容器。
[3] 容器内面のグロスが40%以上である、上記[1]~[2]のいずれかに記載の高純度薬品用容器。
[4] 未洗浄容器に超純水を充填し、40℃×35日間静置保管後の容器から溶出する0.1μm以上の微粒子数が10個/mL以下である、上記[1]~[3]のいずれかに記載の高純度薬品用容器。
[5] 前記ポリエチレン樹脂が、温度190℃、荷重21.6kgにおけるメルトフローレート(以下、HLMFR)が21~80g/10分、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が5.0~7.9のポリエチレン樹脂からなる、上記[1]~[4]に記載の高純度薬品用容器。
[6] 前記ポリエチレン樹脂が、以下の(1)~(5)の性状を有するポリエチレン樹脂からなる、上記[5]に記載の高純度薬品用容器。
(1)密度(JIS K6922―1)が0.945~0.955g/cm
3
(2)190℃、2.16kg荷重のメルトフローレート(以下、MFR)が0.5~1.5g/10分
(3)GPCを用いて得られる分子量分布曲線において、分子量1000以下の成分が0.30重量%以下
(4)含有金属量がポリエチレン樹脂に対して15PPM以下
(5)耐環境応力亀裂(ESCR)が100時間以上
[7] 前記ポリエチレン樹脂が、MFRが20~40g/10分、密度が0.960~0.970g/cm
3
であるエチレン系重合体と、190℃、21.6kg荷重のHLMFRが0.10~10g/10分、密度が0.920~0.940g/cm
3
であるエチレン系重合体の2成分を含み、該2成分の重量比が40:60~60:40である、上記[5]または[6]に記載のポリエチレン樹脂からなる高純度薬品容器。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ポリエチレン樹脂由来の微粒子や重合触媒成分由来の金属不純物が少ない高純度薬品容器を提供できる。また、特に20L以下の小型容器に適し、充填された薬品に対して微粒子成分の溶出量が少なく、長期保管後も微粒子の溶出量が少ない高純度薬品容器を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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