TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025012273
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114996
出願日2023-07-13
発明の名称好気性微生物の培養方法および培養器
出願人学校法人近畿大学
代理人個人
主分類C12N 1/20 20060101AFI20250117BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】好気性微生物の培養は攪拌、振蕩といった物理的な衝撃を与える方法がとられていたが、このような方法では微生物にストレスを与え、効率の高い培養ができなかった。
【解決手段】ガス透過性を有するフィルムで形成された培養器となる袋に微生物と培地を充填する工程と、
前記培養器を液密に封止する工程と、
前記培養器を、メッシュ状支持体に載置する工程を含む好気性微生物の培養方法は、ガス透過性を有するフィルムで作製された袋に培地と好気性微生物を封入し、ガス交換が可能な面積増やした状態で静止培養を行うので、微生物にストレスがかからず、効果的な培養が可能となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガス透過性を有するフィルムで形成された培養器となる袋に微生物と培地を充填する工程と、
前記培養器を液密に封止する工程と、
前記培養器を、メッシュ状支持体に載置する工程を含む微生物の培養方法。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記微生物と培地を充填する工程の前に、
前記培養器を脱着可能なクリップで少なくとも2区画以上に分ける工程を含み、
前記微生物と培地を充填する工程は、前記区画の内の1の区画に前記微生物と培地を充填する工程であり、
前記1の区画に前記クリップを介して隣接する区画に前記培地を充填する工程と、
前記支持体に載置する工程の後に、
培養が進んだ際に、前記クリップを外す工程を有する請求項1に記載された微生物の培養方法。
【請求項3】
前記2区画以上に分ける工程では、
前記クリップを介して隣接する前記区画の大きさが異なる区画を作り、
前記微生物と培地を充填する工程は、前記区画の小さい方の区画に充填する工程である請求項2に記載の微生物の培養方法。
【請求項4】
前記1の区画に前記クリップを介して隣接する区画に培地を充填する工程は、前記培地に加え、さらに前記培地以外の成分も充填される請求項2に記載された微生物の培養方法。
【請求項5】
ガス透過性を有するフィルムで形成され、好気性微生物と培地を封入する袋と、
前記袋を静置する支持体を有する培養器。
【請求項6】
前記袋を各区画が液密となるように、少なくとも2区画以上に分ける脱着可能なクリップを有する請求項5に記載された培養器。
【請求項7】
前記クリップを介して隣接する複数の前記区画には、互いに大きさの異なる区画が隣接している部分がある請求項6に記載された培養器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体培地を用いる培養、代表的には各種の実験室で比較的小規模に行われる培養に用いる好気性微生物の培養方法と培養器に係る。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
液体培地中で好気性微生物を培養する際には、一般に、コンプレッサー等を用いた強制通気操作か、振盪操作を含む機械的拡販操作のうちの一つあるいは、両方が行われる。例えば、大量に培養する際に用いられるジャーファーメンターといった培養器は、通気しながら攪拌を行う機能が備わっている。
【0003】
しかし、これらの装置では、機械的通気・攪拌操作にともなって必然的に微生物に物理ストレスが加わるため、培養される微生物はその影響を常に受けている。したがって、物理ストレスを受けていない状態の微生物の性能を発揮させることができない。
【0004】
特許文献1は、培養される好気性微生物にストレスをかけることなく微細気泡発生装置でジャーファーメンター内に空気を供給することが提案されている。
【0005】
一方、比較的少量の培養では、回転式や往復式の振盪器がもっぱら利用される。これらは、上記の物理的ストレスに加えさらに以下の様な課題がある。
【0006】
第一に、機械通気・攪拌操作にともなって発生する熱が微生物に望ましくない場合には、培養液を冷却するために、さらに電力を必要とする。第二に、機械通気・攪拌により雑菌汚染される危険性が高まる。第三に、雑菌汚染させる危険性を防ぐための構造が必要となる。また第四に機械通気・攪拌のための装置が必要である。
【0007】
これらの問題点を解決できる提案としては、培養が完結するまで、密閉空間に培地と微生物を閉じ込め、静置することが必要と考えられる。特許文献2には、光合成微生物を培養する際にリアクターと呼ばれる3層構造の袋の中に培地と微生物を封入し、培地より比重の重い溶媒中に浮かべるという提案が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2021-58816号公報
国際公開第2008/153202号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2は、培養液収納バッグと、水素ガスバリアー性バッグと、それらを覆う被覆バッグの3層から構成され、しかも培養液より比重の重い液体中に浮かせるため、仮に空気と触れる面から空気を取り込めたとしても、好気性微生物を培養するには、酸素の供給が不十分となる。また、培地の交換については特に考慮されていない。
【0010】
本発明は上記のような課題に鑑みて想到されたもので、好気性微生物に攪拌、振盪といった物理的なストレスを与えることなく培養でき、さらに新しい培地の追加も可能な培養方法および培養器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

学校法人近畿大学
雑草抑制装置
3か月前
学校法人近畿大学
トマトの保存方法
18日前
学校法人近畿大学
飼料又は飼料用組成物
4か月前
学校法人近畿大学
検査装置及び検査方法
1か月前
学校法人近畿大学
柿を用いた酒類の製造方法
3か月前
学校法人近畿大学
アミロイド線維検出プローブ
2か月前
学校法人近畿大学
茶の実の抽出物を含む抗がん剤
7日前
学校法人近畿大学
樹脂製マイクロニードルの形成方法
3か月前
学校法人近畿大学
新規酵母と柿を用いた酒類の製造方法
2か月前
学校法人近畿大学
好気性微生物の培養方法および培養器
3日前
株式会社クレハ
α-トマチンの製造方法
3か月前
日本ゼオン株式会社
バルーンカテーテル
2か月前
学校法人近畿大学
ミョウガの葉部を用いた中性脂質吸収抑制剤及び加工食品
1か月前
学校法人近畿大学
埋設タンク中の水を雨水で冷却する地中熱利用冷房システム
3日前
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
表面造形方法及び表面造形装置
3か月前
本田技研工業株式会社
車両制御システム、及び車両制御方法
3か月前
学校法人近畿大学
茶の実搾油残渣を添加したパルプ及び該パルプにより製造されたパルプ製品並びに茶の実搾油残渣を添加したパルプの製造方法
3か月前
ユーハ味覚糖株式会社
eスポーツのパフォーマンス向上用アミノ酸含有組成物、それを含む飲食品、およびeスポーツのパフォーマンス向上方法
2か月前
個人
酒類
1か月前
株式会社オシキリ
発酵検査装置
1か月前
個人
セルロース性物質の製造方法
7日前
松谷化学工業株式会社
澱粉分解物の製造方法
1か月前
株式会社GSP研究所
miRNA検出方法
18日前
東ソー株式会社
ポリマーコートビーズの製造方法
1か月前
インヒブルクス バイオサイエンシズ インコーポレイテッド
CLEC12a結合性ポリペプチド及びその使用
2か月前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
10日前
豊田合成株式会社
細胞培養膜及び細胞培養方法
1か月前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
10日前
本田技研工業株式会社
培養システム
2か月前
アサヒビール株式会社
容器詰麦芽発酵飲料
4日前
住友化学株式会社
積層体
1か月前
国立大学法人東京海洋大学
ウイルス不活化用組成物
2か月前
東ソー株式会社
アデノ随伴ウイルスのスクリーニング方法
1か月前
株式会社エムスタイル
微生物群の賦活化方法
18日前
学校法人君が淵学園
核酸の部位特異的アシル修飾剤
6日前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
3日前
続きを見る