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公開番号2025107675
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-22
出願番号2024001021
出願日2024-01-09
発明の名称高グルコシルセラミド含有醸造物の製法
出願人相生ユニビオ株式会社
代理人個人
主分類C12G 3/02 20190101AFI20250714BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】通常の醸造物製造法では分離液側に含有させることが困難だった有用なグルコシルセラミドをより多く含有させることができる醸造物の製法を提供する。
【解決手段】穀物の発酵分解物にアルコールを添加してグルコシルセラミドを溶出させ、固液分離して醸造物を得ることを特徴とする高グルコシルセラミド含有醸造物の製法に係り、穀物を麹又は酵素によって分解する分解工程と、前記分解工程後エタノール濃度が40から65容量パーセントになるようにエタノールを添加する高エタノール化工程と、前記高エタノール化工程後に固形成分と液状成分とに分離する工程と、前記分離工程によって分離した液状成分をエタノール濃度が20容量パーセント未満になるまで濃縮する濃縮工程とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
穀物の発酵分解物にアルコールを添加してグルコシルセラミドを溶出させ、固液分離して醸造物を得ることを特徴とする高グルコシルセラミド含有醸造物の製法。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
穀物を麹又は酵素によって分解する分解工程と、
前記分解工程後エタノール濃度が40から65容量パーセントになるようにエタノールを添加する高エタノール化工程と、
前記高エタノール化工程後に固形成分と液状成分とに分離する工程と、
前記分離工程によって分離した液状成分をエタノール濃度が20容量パーセント未満になるまで濃縮する濃縮工程
とを有することを特徴とする高グルコシルセラミド含有醸造物の製法。
【請求項3】
前記醸造物がみりん又は清酒もしくは醤油もしくは酢もしくはビールもしくは入浴剤のいずれか一である請求項1に記載の高グルコシルセラミド含有醸造物の製法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高グルコシルセラミド含有醸造物の製法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
醸造物は、穀物に麹菌が生成する酵素や発芽した穀物に含まれる酵素により、穀物の澱粉質やタンパク質を分解し、固液分離して製造される。
例えば清酒では、蒸した米に米麹と水を混ぜて米に含まれる澱粉質を糖化分解し、分解して得られた糖を酵母によりエタノール発酵させ、その発酵させたもろみを固液分離して造られる。酢は、清酒と同様にエタノール発酵させ固液分離した液を、酢酸菌によって酢酸発酵させて造られる。みりんは、蒸した米に米麹と焼酎又はエタノールを混ぜて仕込み、米に含まれる澱粉質を糖化分解させたもろみを固液分離して造られる。醤油は、蒸した大豆と炒った小麦を混合したところに麹菌により酵素を生成させ、大豆や小麦に含まれるタンパク質や澱粉質を分解させて得られるもろみを固液分離して製造される。また、入浴剤は、上記発酵分解物から製造することができる(特許第3286609号公報)
【0003】
ところで、醸造物の原料穀物中には味や健康に有用な成分が数多く含まれていることが知られている。それらの成分のうち、脂肪酸、ビタミン類などの成分は、両親媒性で水に溶かすことのできる成分であっても固液分離により多くは液体成分側ではなく固形成分側に移行してしまい、液体成分側が製品となる醸造物に残すことが困難だった。
【0004】
例えば、原料となる米や小麦などの中にはグルコシルセラミドが多く含まれていることが知られているが、発明者らが常法で作られたみりんを確認したところ、原料米由来のグルコシルセラミドは分離液の方にはほとんど含まれておらず、分離粕に多く含まれており、みりん中のグルコシルセラミド濃度を高めることが課題となっていた(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-82427
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は前記の点に鑑みなされたもので、通常の醸造物製造法では分離液側に含有させることが困難だった有用なグルコシルセラミドをより多く含有させることができる醸造物の製法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、請求項1の発明は、穀物の発酵分解物にアルコールを添加してグルコシルセラミドを溶出させ、固液分離して醸造物を得ることを特徴とする高グルコシルセラミド含有醸造物の製法に係る。
【0008】
また、請求項2の発明は、穀物を麹又は酵素によって分解する分解工程と、前記分解工程後エタノール濃度が40から65容量パーセントになるようにエタノールを添加する高エタノール化工程と、前記高エタノール化工程後に固形成分と液状成分とに分離する工程と、前記分離工程によって分離した液状成分をエタノール濃度が20容量パーセント未満になるまで濃縮する濃縮工程とを有することを特徴とする高グルコシルセラミド含有醸造物の製法に係る。
【0009】
請求項3の発明は、前記醸造物がみりん又は清酒もしくは醤油もしくは酢もしくはビールもしくは入浴剤のいずれか一である請求項1に記載の高グルコシルセラミド含有醸造物の製法に係る。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、穀物の発酵分解物にアルコールを添加してグルコシルセラミドを溶出させ、固液分離して醸造物を得るものであるから、穀物を酵素分解した発酵分解物にアルコール添加することにより原料成分中にあって通常溶け出してこなかった脂溶性成分を分離液中に溶かし出すことができる。これにより、原料中の味や健康に関わる脂溶性の有用成分をより多く含有させることが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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