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公開番号2025127937
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2024024948
出願日2024-02-21
発明の名称微生物処理装置
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人
主分類C12M 1/12 20060101AFI20250826BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】微生物を含む液体のろ過、および微生物の染色の作業の手間を削減し、その後の微生物の測定の安定化を図ることができる微生物処理装置を提供する。
【解決手段】検体液送液ポンプ15は、液保持流路23の内部にフィルタ33が設けられた状態で、検体液41を検体液供給タンク11から液保持流路23へ送液し、吸引ポンプ29は、液保持流路23内部にある検体液41を吸引する。また、染色液送液ポンプ17は、微生物を染色する染色液42を染色液供給タンク12から液保持流路23へ送液し、吸引ポンプ29は、液保持流路23内部にある染色液42を吸引する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液保持流路と、送液ポンプと、吸引ポンプと、制御部と、を備えた微生物処理装置であって、
前記液保持流路は、微生物を含む検体液をフィルタ上に保持するための流路であり、
前記フィルタは、前記検体液をろ過するためのフィルタであり、
前記送液ポンプは、前記液保持流路に接続され、
前記吸引ポンプは、前記液保持流路に接続され、
前記制御部は、前記送液ポンプおよび前記吸引ポンプの動作を制御し、
前記制御部による制御により、
前記送液ポンプは、前記液保持流路の内部に前記フィルタが設けられた状態で、前記検体液を前記液保持流路へ送液し、
前記吸引ポンプは、前記液保持流路の内部にある前記検体液を吸引して、前記検体液に含まれる前記微生物を前記フィルタ上にろ過し、
前記送液ポンプは、前記微生物を染色する染色液を前記液保持流路へ送液し、
前記吸引ポンプは、前記液保持流路の内部にある前記染色液を吸引することを特徴とする微生物処理装置。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記液保持流路に対して、前記フィルタを載せるためのチップを設置可能であり、
前記チップは貫通孔を有し、
前記吸引ポンプは、前記貫通孔を介して、前記液保持流路にある前記検体液および/または前記染色液を吸引することを特徴とする請求項1に記載の微生物処理装置。
【請求項3】
前記液保持流路の外周に、ヒータが取り付けられた金属ブロックを備えることを特徴とする請求項1に記載の微生物処理装置。
【請求項4】
前記液保持流路は、硬質のチューブにより構成され、
前記微生物処理装置は、前記チューブの外径よりも内径の小さい伸縮性を有するパッキンを備え、
前記パッキンは、高さ方向における一部分が前記チューブに被せられ、残りの部分が前記チューブより外に出された状態で、前記金属ブロックと前記フィルタおよび/または前記フィルタを載せるためのチップとに挟まれるように取り付けられることを特徴とする請求項3に記載の微生物処理装置。
【請求項5】
前記液保持流路と前記吸引ポンプとの間に、電磁弁と接続された分岐経路を備え、
前記制御部は、さらに前記電磁弁の動作を制御し、
前記制御部による制御により、
前記電磁弁は、前記分岐経路を介して前記液保持流路と前記吸引ポンプとの間の残圧を開放することを特徴とする請求項1に記載の微生物処理装置。
【請求項6】
前記送液ポンプは、検体液送液ポンプと、染色液送液ポンプと、を含み、
前記制御部による制御により、
前記検体液送液ポンプは、前記液保持流路の内部に前記フィルタが設けられた状態で、前記検体液を前記液保持流路へ送液し、
前記吸引ポンプは、前記液保持流路の内部にある前記検体液を吸引し、
前記染色液送液ポンプは、前記微生物を染色する染色液を前記液保持流路へ送液し、
前記吸引ポンプは、前記液保持流路の内部にある前記染色液を吸引することを特徴とする請求項1に記載の微生物処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記吸引ポンプが前記検体液および/または前記染色液を吸引した後に前記液保持流路の内部を洗浄するように、前記送液ポンプおよび前記吸引ポンプの動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の微生物処理装置。
【請求項8】
洗浄液を貯めておく洗浄液供給タンクを備え、
前記制御部による制御により、
前記送液ポンプは、前記吸引ポンプが前記液保持流路にある前記検体液および/または前記染色液を吸引した後に、前記洗浄液を前記液保持流路に向けて送液し、
前記吸引ポンプは、前記液保持流路にある前記洗浄液を吸引することを特徴とする請求項1に記載の微生物処理装置。
【請求項9】
前記洗浄液供給タンクは、第1洗浄液供給タンクと、第2洗浄液供給タンクと、を含み、
前記制御部による制御により、
前記送液ポンプは、前記吸引ポンプが前記液保持流路の内部にある前記検体液を吸引した後に、前記第1洗浄液供給タンクからの前記洗浄液を前記液保持流路に向けて送液し、
前記吸引ポンプは、前記液保持流路にある前記第1洗浄液供給タンクからの前記洗浄液を吸引し、
前記送液ポンプは、前記吸引ポンプが前記液保持流路の内部にある前記染色液を吸引した後に、前記第2洗浄液供給タンクからの前記洗浄液を前記液保持流路に向けて送液し、
前記吸引ポンプは、前記液保持流路にある前記第2洗浄液供給タンクからの前記洗浄液を吸引することを特徴とする請求項8に記載の微生物処理装置。
【請求項10】
前記検体液を前記送液ポンプにより送り出されるまで貯めておく検体液供給タンクと、
前記染色液を前記送液ポンプにより送り出されるまで貯めておく染色液供給タンクと、
前記検体液の流路を洗浄するための洗浄液を貯めておく第1洗浄液供給タンクと、
前記染色液の流路を洗浄するための洗浄液を貯めておく第2洗浄液供給タンクと、
前記検体液の流路を洗浄するための洗浄液を前記検体液供給タンクに送液するための第1洗浄液送液ポンプと、
前記染色液の流路を洗浄するための洗浄液を前記染色液供給タンクに送液するための第2洗浄液送液ポンプと、を備え、
前記制御部は、さらに前記第1洗浄液送液ポンプおよび前記第2洗浄液送液ポンプの動作を制御し、
前記制御部による制御により、
前記第1洗浄液送液ポンプは、少なくとも前記送液ポンプが前記検体液供給タンクから前記検体液を前記液保持流路へ送液した後に、前記検体液の流路を洗浄するための洗浄液を前記第1洗浄液供給タンクから前記検体液供給タンクへ送液し、
前記送液ポンプは、前記吸引ポンプが前記液保持流路にある前記検体液を吸引した後に、前記検体液の流路を洗浄するための洗浄液を前記検体液供給タンクから前記液保持流路へ送液し、
前記吸引ポンプは、前記液保持流路にある前記検体液の流路を洗浄するための洗浄液を吸引し、
前記第2洗浄液送液ポンプは、少なくとも前記送液ポンプが前記染色液供給タンクから前記染色液を前記液保持流路へ送液した後に、前記染色液の流路を洗浄するための洗浄液を前記第2洗浄液供給タンクから前記染色液供給タンクへ送液し、
前記送液ポンプは、前記吸引ポンプが前記液保持流路にある前記染色液を吸引した後に、前記染色液の流路を洗浄するための洗浄液を前記染色液供給タンクから前記液保持流路へ送液し、
前記吸引ポンプは、前記液保持流路にある前記染色液の流路を洗浄するための洗浄液を吸引することを特徴とする請求項1記載の微生物処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、微生物を含む液体をろ過し、微生物を染色する微生物処理装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
微生物を含む液体に対して、あらかじめ前処理にて蛍光染色試薬で微生物を染色しておき、励起光により蛍光発光する微生物を蛍光顕微鏡にて検出してその数を測定する微生物検出装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
微生物を染色する前処理では、まず、微生物を含む液体を微生物採取用フィルタでろ過し、微生物採取用フィルタ表面の微生物以外の残量成分を洗浄除去する。次いで、前処理では、蛍光染色試薬を滴下し、微生物採取用フィルタ前面に蛍光染色試薬を広げて、所定時間加温する。微生物の染色が完了した後、蛍光染色試薬をろ過し、さらに余剰の蛍光染色試薬を洗浄することで、染色された微生物が微生物採取用フィルタに採取される。その微生物採取用フィルタを検出チップに取り付け、その検出チップを微生物検出装置にセットすることで、微生物検出装置による微生物の検出が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4810871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、上記の前処理は手作業により行われてきた。しかしながら、上記の作業は手間がかかることに加え、繊細な作業であることから測定結果にばらつきが生じる可能性があった。
【0006】
本開示は、上記問題点を解決するためになされたものであり、微生物を含む液体のろ過、および微生物の染色の作業の手間を削減し、その後の微生物の測定の安定化を図ることができる微生物処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために、本開示のある態様の微生物処理装置は、液保持流路と、送液ポンプと、吸引ポンプと、制御部と、を備える。液保持流路は、微生物を含む検体液をフィルタ上に保持するための流路である。フィルタは、検体液をろ過するためのフィルタである。送液ポンプは、液保持流路に接続される。吸引ポンプは、液保持流路に接続される。制御部は、送液ポンプおよび吸引ポンプの動作を次のように制御する。送液ポンプは、液保持流路の内部にフィルタが設けられた状態で、検体液を液保持流路へ送液する。吸引ポンプは、液保持流路の内部にある検体液を吸引して、検体液に含まれる微生物をフィルタ上にろ過する。送液ポンプは、微生物を染色する染色液を液保持流路へ送液する。吸引ポンプは、液保持流路の内部にある染色液を吸引する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、微生物を含む液体のろ過、および微生物の染色の作業の手間を削減し、その後の微生物の測定の安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の第1実施の形態に係る微生物処理装置の概略構成図である。
同微生物処理装置の使用方法を示した図である。
同微生物処理装置の制御部により実行されるろ過・染色処理を示すフローチャートである。
同微生物処理装置の制御部がろ過・染色処理を実行した場合の、各部位の動作状況の一例を示すタイムチャートである。
同微生物処理装置の制御部がろ過・染色処理を実行した場合の、各部位の動作状況の別例を示すタイムチャートである。
本開示の第2実施の形態に係る微生物処理装置の概略構成図である。
同微生物処理装置の制御部がろ過・染色処理を実行した場合の、各部位の動作状況の一例を示すタイムチャートである。
本開示の第3実施の形態に係る微生物処理装置の概略構成図である。
同微生物処理装置の制御部がろ過・染色処理を実行した場合の、各部位の動作状況の一例を示すタイムチャートである。
本開示の第4実施の形態に係る微生物処理装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の好ましい一具体例を示すものである。よって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、及び構成要素、並びに、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本開示を限定する主旨ではない。したがって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化する。
(【0011】以降は省略されています)

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