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公開番号
2025009861
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-20
出願番号
2024082415
出願日
2024-05-21
発明の名称
ポアデバイス
出願人
サムコ株式会社
代理人
弁理士法人京都国際特許事務所
主分類
C12M
1/00 20060101AFI20250109BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】積層時や使用時に接合不良や破損を生じることのないポアデバイスを提供する。
【解決手段】ポアチップ13を収容する空洞12を有する保持板16と、該保持板16を挟む上流路板14及び下流路板15を含むポアデバイスにおいて、該上流路板14、下流路板15又は保持板16に、前記空洞12と外部とを接続する溝23が設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
ポアチップを収容する空洞を有する保持板と、該保持板を挟む上流路板及び下流路板を含むポアデバイスにおいて、該上流路板、下流路板又は保持板に、前記空洞と外部とを接続する溝が設けられていることを特徴とするポアデバイス。
続きを表示(約 530 文字)
【請求項2】
前記溝が前記上流路板に設けられている請求項1に記載のポアデバイス。
【請求項3】
前記保持板、上流路板及び下流路板がCOPから成る請求項1に記載のポアデバイス。
【請求項4】
前記上流路板及び下流路板がそれぞれ、流路を有する流路板と流路を有さない平板から成る請求項1に記載のポアデバイス。
【請求項5】
前記保持板が複数の板から成る請求項1に記載のポアデバイス。
【請求項6】
いずれかの接合面に溝を有する保持板と上流路板と下流路板の互いの接合面を水プラズマで親水化処理するプラズマ表面処理工程と、
前記表面処理工程を経た保持板と上流路板と下流路板の表面に吸着剤を被覆する接着準備工程と、
前記接着準備工程を経た保持板の空洞内にポアチップを収容するチップ収容工程と、
前記ポアチップを収容した保持板の上下を前記接着準備工程を経た上流路板及び下流路板で挟み、加圧する加圧工程と
を含むポアデバイスの製造方法。
【請求項7】
前記ポアデバイスを酸素または水を原料とするプラズマで処理する工程を含む請求項6に記載のポアデバイスの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気泳動によりウイルス、細菌、タンパク質やDNAを検出、解析する等の目的で用いられるポアデバイスに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、ウイルス、細菌、タンパク質やDNAなどの粒子を解析するために、ナノポアが用いられる(例えば特許文献1参照)。ナノポアはメンブレンに設けられた径が数μmから数nmの微小な孔であり、その両側に流路を接続し、一方の流路に粒子等を含む液体を流し、他方の流路には粒子等を含まない液体を満たして、両流路間に適切な異なる電位を与える。すると、一方の流路から導入された粒子等を含む液体がナノポアを通過して他方の流路に流出し、その際に前記電位に変化が生ずる。その変化を観測することにより、粒子等の特性を解析することができる。
【0003】
ナノポアは、使用の便のために、ナノポアデバイスと呼ばれる装置として構成される。ナノポアデバイスは、主として、ナノポアチップとそれを上下に挟む2枚の流路板から成る。ナノポアはナノポアチップのメンブレンに設けられており、ナノポアチップの一方の表面には流入口、他方の表面には流出口が設けられている。2枚の流路板にはそれぞれ液を流す微細な流路が設けられており、2枚の流路板でナノポアチップを挟んだときに各流路がナノポアチップの流入口及び流出口にそれぞれ接続されるようになっている。なお、一般に、メンブレンに設けられた微小な孔の径がマイクロオーダーのものをマイクロポアと称し、ナノオーダーのものをナノポアと称することがあるが、厳密に使い分けられているわけではないので、以下の説明では、両者を併せて、ポアと称する。
【0004】
ポアデバイスのより具体的な構成例を図1により説明する。ポアチップ61(図1(c))は、シリコン製やSiO
2
製の基材62と、基材の片側に設けられた窒化ケイ素(Si
3
N
4
)製のメンブレン63から構成される。厚さが20~50nmのメンブレン63には径が数μmから数nmの微小な孔(ポア)64が設けられている。ポアチップ61は、このような薄いメンブレン63を前記基材62と一体化して補強する構成が一般的である。ポアチップ61は、それを収容するための空洞52を備えたモジュール体53(図1(a)、(b))の該空洞52中に収容される。モジュール体53は大きく分けて、上流路板54と下流路板55と、それらに挟まれた、空洞52を有する、ポアチップ51と同じ高さを持つ保持板56から成る。上流路板54は2枚の板から構成され、下側(ポアチップ側)の板に上流路57が、他方(上側)の板に上流路57からモジュール体53の表面に接続する縦流路58が設けられる。下流路板55も同様に2枚の板から構成され、上側(ポアチップ側)の板に下流路59が設けられる。下流路59をモジュール体53の表面に接続する縦流路60は、保持板56と上流路板54を貫通するように設けられる。
【0005】
ポアデバイスのモジュール体53は前記のとおり複数の板材を積層することにより作製されるが、各板材は密に積層する必要があり、その間に隙間があってはならない。モジュール体53用の板材としては、内部が観察できるようにするために透明であって、しかも化学的及び機械的に強い材料であることが望ましいが、そのような材料としてシクロオレフィンポリマー(COP)が適している。そして、COP板を密に接合する方法として、本件出願人は、COP板を水プラズマ処理した後に接合することを提案している(特許文献2、3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-046314号公報
特開2020-011403号公報
特開2022-190586号公報
特開2020-011304号公報
特開2020-085578号公報(段落番号0041)
国際公開第2019/008736号(段落番号0034)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ポアデバイスを製造する際、ポアチップを保持板の空洞に挿入し、その上下を上流路板と下流路板で挟んで積層するが、その際、空洞内の空気が逃げ切れずに空洞内に高い圧力で残留してしまう可能性がある。特に、保持板と両流路板との間に残留する微量の空気を排気するためにポアデバイスを減圧・加熱雰囲気下で積層する場合、空洞内の空気が膨張するため、ポアデバイスの積層部に無理な力を与えて接合不良や破損を生じる可能性がある。また使用時にも、内部の空気が膨張する可能性がある。これらの場合、ポアデバイスの積層部に無理な力を与えて接合不良や破損を生じる可能性がある。
【0008】
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、積層時や使用時に接合不良や破損を生じることのないポアデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために成された本発明は、ポアチップを収容する空洞を有する保持板と、該保持板を挟む上流路板及び下流路板を含むポアデバイスにおいて、該上流路板、下流路板又は保持板に、前記空洞と外部とを接続する溝が設けられていることを特徴とする。
【0010】
ポアデバイスに含まれる保持板が有する空洞内にポアチップを収容し、それを上流路板及び下流路板で挟むことにより、ポアデバイスが構成される。本発明に係るポアデバイスでは、上流路板、下流路板及び保持板の少なくともいずれか1つに、該空洞とポアデバイスの外部とを接続する溝(逃げ溝)が設けられている。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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