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公開番号
2024175960
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023094105
出願日
2023-06-07
発明の名称
澱粉分解物の製造方法
出願人
松谷化学工業株式会社
代理人
主分類
C12P
19/14 20060101AFI20241212BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】本発明の課題は、製造工程中に老化・ゲル化するといった不都合を極力なくした、老化しやすい澱粉分解物の製造方法を提供することにある。
【解決手段】分子量10
5
以上の成分が糖組成中22~60質量%となるように澱粉を酸化又は酸処理し、次いで、分子量10
3
~10
4
の成分が糖組成中30~50質量%となるように枝切り酵素で分解することにより、上記課題は達成される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
分子量10
5
以上の成分が糖組成中22~60質量%となるように澱粉を酸化又は酸処理し、次いで、分子量10
3
~10
4
の成分が糖組成中30~50質量%となるように枝切り酵素で分解する、澱粉分解物の製造方法。
続きを表示(約 430 文字)
【請求項2】
前記澱粉が馬鈴薯澱粉である、請求項1記載の澱粉分解物の製造方法。
【請求項3】
前記澱粉分解物が以下の(A)及び(B)を満たす澱粉分解物である、請求項1又は2に記載の澱粉分解物の製造方法:
(A)糖組成中のDP1~7の合計が5%以下、
(B)10
3
<N(分子量)≦10
4
が30~50質量%。
【請求項4】
前記澱粉分解物が以下の(C)を満たす澱粉分解物である、請求項1又は2に記載の澱粉分解物の製造方法:
(C)Brix5の水溶液を5℃で60分間保持した後の濁度が0.15以上。
【請求項5】
前記澱粉分解物が飲食品の白濁化用又は保形性向上用の澱粉分解物である、請求項1又は2に記載の澱粉分解物の製造方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の製造方法により得られる澱粉分解物を含む、飲食品の白濁化剤又は保形性向上剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、老化しやすい澱粉分解物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
澱粉分解物を飲食品に用いることは従来から行われている。例えば、澱粉を軽度に分解した澱粉分解物は、飲食品のこくみ付けや粉末化基材として用いられる。このような軽度に分解した澱粉分解物は、水に一旦溶解しても経時的に老化(白濁)しやすく、飲食品の外観や食感に悪影響を及ぼすことがある。一方、この老化しやすい澱粉分解物は、飲食品の白濁化剤や保形性向上剤として利用できることが知られている。
【0003】
そのような老化しやすい澱粉分解物の製造方法として、特許文献1には、澱粉懸濁液に耐熱性α―アミラーゼを添加し、70~100℃で加水分解反応させて、青価(680nmの吸光度)が0.4~1.2となったときに反応を停止させる方法が開示されている。一般に白濁化剤又は保形性向上剤として効果の高い澱粉分解物を得るには分解度を低くする必要があるが、この製造方法のようにα-アミラーゼのみで分解して得られる分解度の低い澱粉分解物は、製造工程中に老化・ゲル化して作業性が悪くなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-11781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、製造工程中に老化・ゲル化するといった不都合を極力なくした、老化しやすい澱粉分解物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく種々検討したところ、分子量10
5
以上の成分が糖組成中22~60質量%となるように澱粉を酸化又は酸処理し、次いで、分子量10
3
~10
4
の成分が糖組成中30~50質量%となるように枝切り酵素で分解することにより、製造工程における作業性に不都合を生じることなく、老化しやすい澱粉分解物が得られることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、上記知見に基づいて完成されたものであり、以下[1]~[6]から構成される。
[1]分子量10
5
以上の成分が糖組成中22~60質量%となるように澱粉を酸化又は酸処理し、次いで、分子量10
3
~10
4
の成分が糖組成中30~50質量%となるように枝切り酵素で分解する、澱粉分解物の製造方法。
[2]前記澱粉が馬鈴薯澱粉である、前記[1]に記載の澱粉分解物の製造方法。
[3]前記澱粉分解物が以下の(A)及び(B)を満たす澱粉分解物である、前記[1]又は[2]に記載の澱粉分解物の製造方法:
(A)糖組成中のDP1~7の合計が5%以下、
(B)10
3
<N(分子量)≦10
4
が30~50質量%。
[4]前記澱粉分解物が以下の(C)を満たす澱粉分解物である、前記[1]~[3]のいずれかに記載の澱粉分解物の製造方法:
(C)Brix5の水溶液を5℃で60分間保持した後の濁度が0.15以上。
[5]前記澱粉分解物が飲食品の白濁化用又は保形性向上用の澱粉分解物である、前記[1]~[4]のいずれかに記載の澱粉分解物の製造方法。
[6]前記[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法により得られる澱粉分解物を含む、飲食品の白濁化剤又は保形性向上剤。
【発明の効果】
【0008】
本発明の方法によれば、製造工程における作業性に不都合を生じることなく、老化しやすい特性を有する新規の澱粉分解物を簡易に提供することができる。また、本発明の方法によって得られる澱粉分解物はゲル化しやすいため、特に透明性を重視しない半固形状の飲食品の保形性向上の用途に好適に利用できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
一般に、澱粉分解物とは、澱粉を酸や酵素により加水分解したものであって、水あめ、粉あめ、デキストリン、マルトデキストリンなどと呼ばれるものもこの範疇に含まれるが、本明細書において説明される澱粉分解物は、生の澱粉のみならず加工澱粉を酸や酵素により加水分解したものを含み、本発明の澱粉分解物は、加工澱粉、具体的には酸化澱粉又は酸処理澱粉を酵素により加水分解したものである。
【0010】
本発明の澱粉分解物の製造に用いられる上述の加工澱粉の原料となる澱粉に制限はなく、コーン、ワキシーコーン、サツマイモ、小麦、もち麦、粳米、糯米、馬鈴薯、ワキシーポテト、タピオカ、ワキシータピオカ、サゴ、エンドウ豆などの植物から抽出された澱粉のいずれであっても利用できるが、製造工程における作業性(老化耐性)の観点から、馬鈴薯澱粉を選択することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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