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公開番号
2025024904
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023129277
出願日
2023-08-08
発明の名称
揚げ物の打ち粉用澱粉組成物
出願人
松谷化学工業株式会社
代理人
主分類
A23L
7/157 20160101AFI20250214BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】衣付きの揚げ物には、衣が具材からはがれないこととサクサクとした食感が求められるが、高温の油で揚げたときに具材からドリップとよばれる水分流出が生じて衣がはがれやすくなったり、衣に水分が移行してサクサク感が損なわれたりするといった問題がある。本発明の目的は、揚げ物における衣と具材の結着性の向上と、衣と具材との接触面のヌメリ低減と、サクサクとした食感の衣を達成するための打ち粉用澱粉組成物を提供することにある。
【解決手段】(A)油脂加工澱粉と、(B)馬鈴薯を原料とするヒドロキシプロピル化澱粉及び/又はアセチル化澱粉との質量部の比が、97~65:3~35となるように配合した澱粉組成物を、バッター液ではなく、打ち粉として具材に付着させることにより揚げ物の衣と具材との結着性が向上し、衣と具材との接触面にヌメリを生じず、サクサクとした食感を有する揚げ物を製造することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)油脂加工澱粉と、(B)馬鈴薯を原料とするヒドロキシプロピル化澱粉及び/又はアセチル化澱粉とを含み、(A)と(B)の質量部の比が97~65:3~35である、揚げ物の打ち粉用澱粉組成物。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
請求項1記載の澱粉組成物を60質量%以上含み、かつ前記(B)が5~25質量%である、揚げ物の打ち粉用ミックス粉。
【請求項3】
請求項1記載の澱粉組成物とバッター液が塗布された具材が油ちょうされてなる、揚げ物。
【請求項4】
請求項2記載のミックス粉とバッター液が塗布された具材が油ちょうされてなる、揚げ物。
【請求項5】
(A)油脂加工澱粉と、(B)馬鈴薯を原料とするヒドロキシプロピル化澱粉及び/又はアセチル化澱粉とを含み、
(A)と(B)の質量比が97~65:3~35である澱粉組成物を具材の表面に付着させる工程と、
前記澱粉組成物が付着した具材にバッター液を塗布する工程と、
前記バッター液を塗布した具材を油ちょうする工程とを含む、揚げ物の製造方法。
【請求項6】
前記の油ちょうする工程の前に、冷蔵又は冷凍する工程をさらに含む、請求項5記載の揚げ物の製造方法。
【請求項7】
(A)油脂加工澱粉と、(B)馬鈴薯を原料とするヒドロキシプロピル化澱粉及び/又はアセチル化澱粉とを含み、
(A)と(B)の質量比が97~65:3~35である澱粉組成物を具材の表面に付着させる工程と、
前記澱粉組成物が付着した具材にバッター液を塗布する工程と、
前記バッター液を塗布した具材を油ちょうする工程とを含む、油ちょう時の揚げ物の具材からのドリップ抑制方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は揚げ物の打ち粉用澱粉組成物に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
揚げ物には、具材をそのまま高温の油で揚げて得られる素揚げのほか、具材に対し衣材となるまぶし粉や、打ち粉及び/又はバッター液などを塗布してから高温の油で揚げて得られる竜田揚げ、唐揚げ、天ぷら、さらにはパン粉をまぶして高温の油で揚げたフライなどがある。そのなかでも衣付きの揚げ物には、衣が具材からはがれないこととサクサクとした食感が求められるが、高温の油で揚げたときに具材からドリップとよばれる水分流出が生じて衣がはがれやすくなったり、衣に水分が移行してサクサク感が損なわれたりするといった問題がある。
【0003】
これまでに、衣の具材への結着性の向上と衣のサクサク感の向上を目的に、加工澱粉を使用することが提案され、例えば、油脂加工リン酸架橋澱粉を含有する揚げ物用打ち粉組成物(特許文献1)や油脂加工アセチル化澱粉を含有する揚げ物用打ち粉(特許文献2)、加工澱粉(酢酸澱粉及び/又はヒドロキシプロピル化澱粉)及び/又はゲル化剤を含む保水性粉末を打ち粉として使用する方法(特許文献3)が開示されている。
また、3価以上の不飽和脂肪酸を利用して製造した油脂加工澱粉を含有する揚げ物用衣材が、衣の結着性を向上させ、ソフトでべたつきのない食感を付与することが開示され(特許文献4)、油脂加工澱粉とα化澱粉及び/又はα化穀粉とを含む揚げ物用衣材が、衣の結着性を向上させ、具材に対する衣の割合が多い揚げ物が得られることが開示されている(特許文献5)。
【0004】
しかし、特許文献1~3に開示される打ち粉では、衣と具材との接触面に澱粉由来のヌメリが生じて食感が悪くなるという別の問題が生じる。また、特許文献4や5に開示される揚げ物用衣材では、衣の結着性やサクサク感を向上させる効果はいまだ十分ではなく、依然としてこれらの課題解決手段が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-28905号公報
特開2002-291431号公報
特開2015-126706号公報
特開2004-113236号公報
特開昭62-143663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、揚げ物における衣と具材の結着性の向上と、衣と具材との接触面のヌメリ低減と、サクサクとした食感の衣を達成するための打ち粉用澱粉組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、かかる課題を解決すべく種々検討したところ、(A)油脂加工澱粉と、(B)馬鈴薯を原料とするヒドロキシプロピル化澱粉及び/又はアセチル化澱粉との質量部の比が97~65:3~35となるように配合した澱粉組成物を、バッター液ではなく打ち粉として具材に付着させることにより上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、以下の[1]~[7]から構成される。
[1](A)油脂加工澱粉と、(B)馬鈴薯を原料とするヒドロキシプロピル化澱粉及び/又はアセチル化澱粉とを含み、(A)と(B)の質量部の比が97~65:3~35である、揚げ物の打ち粉用澱粉組成物。
[2][1]に記載の澱粉組成物を60質量%以上含み、かつ前記(B)が5~25質量%である、揚げ物の打ち粉用ミックス粉。
[3][1]に記載の澱粉組成物とバッター液が塗布された具材が油ちょうされてなる、揚げ物。
[4][2]に記載のミックス粉とバッター液が塗布された具材が油ちょうされてなる、揚げ物。
[5](A)油脂加工澱粉と、(B)馬鈴薯を原料とするヒドロキシプロピル化澱粉及び/又はアセチル化澱粉とを含み、
(A)と(B)の質量比が97~65:3~35である澱粉組成物を具材の表面に付着させる工程と、
前記澱粉組成物が付着した具材にバッター液を塗布する工程と、
前記バッター液を塗布した具材を油ちょうする工程とを含む、揚げ物の製造方法。
[6]前記の油ちょうする工程の前に、冷蔵又は冷凍する工程をさらに含む、[5]に記載の揚げ物の製造方法。
[7](A)油脂加工澱粉と、(B)馬鈴薯を原料とするヒドロキシプロピル化澱粉及び/又はアセチル化澱粉とを含み、
(A)と(B)の質量比が97~65:3~35である澱粉組成物を具材の表面に付着させる工程と、
前記澱粉組成物が付着した具材にバッター液を塗布する工程と、
前記バッター液を塗布した具材を油ちょうする工程とを含む、油ちょう時の揚げ物の具材からのドリップ抑制方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の澱粉組成物は、バッター液としてではなく、打ち粉として使用することにより、揚げ物の衣と具材との結着性が向上し、衣と具材との接触面にヌメリを生じず、サクサクとした食感を有する揚げ物を製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明にいう「揚げ物」とは、具材にまず衣材の「打ち粉」をまぶし、次いでバッター液を塗布し、さらにパン粉を塗布し又はしないで、高温の油で揚げた(=油ちょうした)ものをいい、例えば、から揚げ、フリッター、天ぷらのほか、トンカツ、メンチカツ、コロッケ等のフライなどが挙げられる。揚げ物の具材(中具材ともいう)にとくに限定はなく、鶏肉、豚肉、牛肉などの肉類、魚、エビ、イカ、タコ、カキ、ホタテなどの魚介類、シイタケなどのキノコ類、ソラマメ等の豆類、タマネギ、ニンジン、カボチャ、ゴボウ、山菜などの野菜類などを使用することができ、単にカットしたものに限定されず、これら素材を破砕等して調味成形した、チキンナゲットやミンチカツに例示される中種を使用することもできる。
(【0011】以降は省略されています)
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