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公開番号
2025012178
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-24
出願番号
2023114820
出願日
2023-07-13
発明の名称
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C12P
21/02 20060101AFI20250117BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 Finegoldia属細菌由来Protein Lを発現可能な遺伝子組換え大腸菌を用いて、当該Protein Lを効率的に製造する方法を提供すること。
【解決手段】 前記遺伝子組換え大腸菌をマグネシウム塩、カルシウム塩、マンガン塩のうちいずれか一つ以上およびペプトンを少なくとも含み、かつグルコースを含まない、または3.8g/L以下含む培地で培養し前記Protein Lを発現させる工程と、発現した前記Protein Lを回収する工程とを含む、方法で製造することで、前記課題を解決する。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
免疫グロブリン結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む遺伝子組換え大腸菌を培養し前記タンパク質を発現させる工程と、
発現した前記タンパク質を回収する工程と
を含む、免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法であって、
免疫グロブリン結合性タンパク質が、FpLの免疫グロブリン結合ドメインを少なくとも含むポリペプチドであり、
遺伝子組換え大腸菌の培養に用いる培地が、ペプトンを少なくとも含み、
かつグルコースを含まない、または3.8g/L以下のグルコースを含む培地である、前記製造方法。
続きを表示(約 240 文字)
【請求項2】
遺伝子組換え大腸菌の培養に用いる培地が酵母エキスをさらに含む培地である、請求項1のいずれかに記載の方法。
【請求項3】
遺伝子組換え大腸菌の培養に用いる培地が、マグネシウム塩、カルシウム塩、マンガン塩のうちいずれか一つ以上を含む、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
遺伝子組換え大腸菌の培養に用いる培地が、マグネシウム塩、カルシウム塩、マンガン塩を全て含む、請求項1または2のいずれかに記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、遺伝子工学的手法により得られた、免疫グロブリン結合性タンパク質を発現可能な遺伝子組換え大腸菌を用いて、前記タンパク質を効率的に製造する方法に関する。特に本発明は、前記大腸菌の培養条件、および前記タンパク質の発現条件を最適化することで、前記大腸菌から前記タンパク質を効率的に製造する方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
抗体医薬は生体内の免疫機能を担う分子である抗体(免疫グロブリン)を利用した医薬である。抗体医薬は抗体が有する可変領域の多様性により標的分子に対し高い特異性と親和性をもって結合する。そのため抗体医薬は副作用が少なく、また、近年では適応疾患が広がってきていることもあり市場が急速に拡大している。
【0003】
抗体医薬の製造は培養工程と精製工程を含み、培養工程では生産性を向上させるために抗体産生細胞の改質や培養条件の最適化が図られている。また、精製工程では粗精製としてアフィニティークロマトグラフィーが採用され、その後の中間精製、最終精製、およびウイルス除去を経て製剤化される。
【0004】
精製工程では抗体分子を特異的に認識するアフィニティー担体が用いられる。前記担体で用いられるリガンドタンパク質として、抗体(免疫グロブリン)に結合する性質を有した、ブドウ球菌(Staphylococcus)属細菌由来Protein Aが多く用いられている(特許文献1)。しかしながら、Protein Aは抗体のFc領域に特異的に結合するタンパク質であるため、シングルチェーンFv(scFv)、Fab、F(ab’)
2
、IgAおよび二重特異性T細胞誘導(BiTE)抗体といったFc領域を有しない抗体の精製には適用できなかった。一方、Finegoldia属細菌由来Protein L(以下、「FpL」とも表記する)は、免疫グロブリンのκ軽鎖に結合するタンパク質であり、FpLをリガンドタンパク質とすることで、前述したProtein Aでは精製できない、Fc領域を有しない抗体の精製も可能となる(特許文献2)。
【0005】
FpLを安価に製造することを目的に、FpLを発現可能な遺伝子組換え体を利用した製造方法についてこれまで検討されており、例えば、組換え大腸菌を用いたFpLの製造方法が報告されているが(特許文献3および4)、さらなる発現量の向上が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2010-504754号公報
WO2017/191748号
WO2016/121701号
WO2017/069158号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、Finegoldia属細菌由来Protein Lを発現可能な遺伝子組換え大腸菌を用いて、当該Protein Lを効率的に製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは前記課題に対し、Finegoldia属細菌由来Protein L(以下、「FpL」とも表記)を発現可能な遺伝子組換え大腸菌の培養条件、および当該FpLの発現条件を鋭意検討した結果、本発明の完成に至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下の態様を包含する:
[1]免疫グロブリン結合性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む遺伝子組換え大腸菌を培養し前記タンパク質を発現させる工程と、
発現した前記タンパク質を回収する工程と
を含む、免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法であって、
免疫グロブリン結合性タンパク質が、FpLの免疫グロブリン結合ドメインを少なくとも含むポリペプチドであり、
遺伝子組換え大腸菌の培養に用いる培地が、ペプトンを少なくとも含み、
かつグルコースを含まない、または3.8g/L以下のグルコースを含む培地である、前記製造方法。
【0010】
[2]遺伝子組換え大腸菌の培養に用いる培地が酵母エキスをさらに含む培地である、[1]に記載の方法。
(【0011】以降は省略されています)
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