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公開番号
2024170270
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-06
出願番号
2023111963
出願日
2023-07-07
発明の名称
アデノ随伴ウイルスのスクリーニング方法
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
C12N
7/01 20060101AFI20241129BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 試料中に含まれるアデノ随伴ウイルスを感染能の強さに基づき簡便にスクリーニングする方法を提供すること。
【解決手段】 不溶性担体と当該担体に固定化したKIAA0319Lの細胞外領域ドメイン1またはドメイン2に相当するアミノ酸配列を少なくとも含むポリペプチドとを含む吸着剤に試料中に含まれるAAVを吸着させる工程と、前記吸着剤に吸着したAAVを溶出液を用いて溶出させる工程とを含む、AAVのスクリーニング方法により、前記課題を解決する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アデノ随伴ウイルス(AAV)タンパク質をコードするポリヌクレオチドに変異導入し当該ポリヌクレオチド変異体のライブラリを構築する工程と、
前記ライブラリで宿主を形質転換した形質転換体を培養しAAV変異体を発現させる工程と、
前記AAV変異体が有する特性を分析する工程とを含む、AAVのスクリーニング方法であって、
前記分析する工程が、不溶性担体と当該担体に固定化したAAV結合性タンパク質とを含むAAV吸着剤に前記AAV変異体を吸着させる工程と、
前記吸着剤に吸着したAAV変異体を溶出液を用いて溶出させる工程とを少なくとも含む、前記方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
特性が細胞への感染能であり、AAV結合性タンパク質が以下の(i)から(iii)のいずれかから選択されるポリペプチドである、請求項1に記載の方法;
(i)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち、312番目のセリンから401番目のグルタミン酸までのアミノ酸残基または409番目のイソロイシンから500番目のアスパラギン酸までのアミノ酸残基を少なくとも含むポリペプチド、
(ii)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち、312番目のセリンから401番目のグルタミン酸までのアミノ酸残基または409番目のイソロイシンから500番目のアスパラギン酸までのアミノ酸残基を少なくとも含み、ただしこれらアミノ酸残基において、1もしくは数個の位置での1もしくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、または付加を含むアミノ酸配列を有し、かつAAV結合活性を有するポリペプチド、
(iii)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち、312番目のセリンから401番目のグルタミン酸までのアミノ酸残基または409番目のイソロイシンから500番目のアスパラギン酸までのアミノ酸残基を少なくとも含み、ただしこれらアミノ酸残基からなるアミノ酸配列に対して70%以上の相同性を有し、かつAAV結合活性を有するポリペプチド。
【請求項3】
AAV結合性タンパク質が、以下の(iv)から(vi)のいずれかから選択されるポリペプチドである、請求項2に記載の方法;
(iv)配列番号1に記載のアミノ酸配列のうち312番目のセリンから500番目のアスパラギン酸までのアミノ酸残基を少なくとも含むポリペプチド、
(v)配列番号1に記載のアミノ酸配列の312番目のセリンから500番目のアスパラギン酸までのアミノ酸残基を少なくとも含み、ただし当該312番目から500番目までのアミノ酸残基において、1もしくは数個の位置での1もしくは数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入、または付加を含むアミノ酸配列を有し、かつAAV結合活性を有するポリペプチド、
(vi)配列番号1に記載のアミノ酸配列の312番目のセリンから500番目のアスパラギン酸までのアミノ酸残基を少なくとも含み、ただし当該312番目から500番目までのアミノ酸残基からなるアミノ酸配列に対して70%以上の相同性を有し、かつAAV結合活性を有するポリペプチド。
【請求項4】
AAV吸着剤が当該吸着剤を充填したカラムの態様である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アデノ随伴ウイルス(AAV)のスクリーニング方法に関する。特に本発明は、所望の特性を有したAAVを簡便にスクリーニング可能な方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
アデノ随伴ウイルス(AAV)はパルボウイルス科(Parvoviridae)、ディペンドウイルス属(Dependovirus)に分類される非エンベロープウイルスである。AAV外殻粒子は3種類のタンパク質(VP1、VP2およびVP3)で構成されており、約60のタンパク質分子がおよそVP1:VP2:VP3=1:1:10の比率で混在し集合することで、直径20nmから30nmの正二十面体の形状をしている。
【0003】
AAVはヒトを含む広範な種の細胞に感染可能で、血球、筋、神経細胞などの分化を終た非分裂細胞にも感染すること、ヒトに対する病原性がないため副作用の心配が低いこと、ウイルス粒子が物理化学的に安定であること、などから、先天性遺伝子疾患の治療を目的とした遺伝子導入用のベクターとしての利用価値が注目されている。
【0004】
AAVタンパク質を構成するポリペプチドのうち特定位置のアミノ酸残基を他のアミノ酸残基に置換することで、AAVが有する特性が変化したAAV変異体を取得できる。一例として非特許文献1では、アミノ酸残基未置換のAAV(野生型AAV)に対し細胞への感染能に違いが生じたAAV変異体を開示している。
【0005】
このようなAAVが有する特性に基づきスクリーニングする技術は、AAVを用いた遺伝子治療に関する研究開発を促進させるために必須である。しかし従来の技術は、発現したAAV変異体の精製および当該精製したAAV変異体の培養細胞への感染実験を必要とし、非常に煩雑であった。したがって、前記特性に関する簡便なスクリーニング技術が求められていた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Lochrie,M.A.,et al.,Journal of virology,80(2),821,2006
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、所望の特性を有したアデノ随伴ウイルスを簡便にスクリーニング可能な方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは鋭意検討した結果、アデノ随伴ウイルス(AAV)変異体ライブラリを、不溶性担体と当該担体に固定化したAAV結合性タンパク質とを含む吸着剤を用いて分析することで、当該変異体そのものを精製することなく、当該変異体が有する特性に基づきスクリーニングできることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下の[1]から[4]に示す態様を包含する。
【0010】
[1]AAVタンパク質をコードするポリヌクレオチドに変異導入し当該ポリヌクレオチド変異体のライブラリを構築する工程と、
前記ライブラリで宿主を形質転換した形質転換体を培養しAAV変異体を発現させる工程と、
前記AAV変異体が有する特性を分析する工程とを含むAAVのスクリーニング方法であって、
前記分析する工程が不溶性担体と当該担体に固定化したAAV結合性タンパク質とを含むAAV吸着剤に前記AAV変異体を吸着させる工程と、
前記吸着剤に吸着したAAV変異体を溶出液を用いて溶出させる工程とを少なくとも含む、前記方法。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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