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公開番号2024139918
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023050866
出願日2023-03-28
発明の名称ブラケット付き防振装置
出願人住友理工株式会社,トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人笠井中根国際特許事務所,個人,個人
主分類F16F 15/02 20060101AFI20241003BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】防振連結対象部材へ取り付けるための第一及び第二のブラケットを利用して相対変位量を制限するストッパ機構が構成されたブラケット付き防振装置において、車両装着状態で第一ブラケットが第二ブラケットに対して相対的に傾むいたりした場合であっても、ストッパクリアランスやストッパ荷重入力方向の変化が抑えられて、目的とするストッパ機能が良好に且つ安定して発揮され得る、新規な構造のブラケット付き防振装置を提供すること。
【解決手段】防振装置本体20の第一取付部材12の第一ブラケット22へ非接着状態で装着された緩衝部材80において、第二取付部材14の第二ブラケット24の当接面94に対向する対向当接面98を、従来構造の単純な平面形状とすることなく、直交二方向で湾曲して突出高さが中央部分から周縁部に向けて次第に小さくなる湾曲した表面形状とした。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
本体ゴム弾性体によって弾性的に連結された第一取付部材と第二取付部材とを備えた防振装置本体と、
前記第一取付部材に装着されて振動伝達系を構成する一方の部材に取り付けられる第一ブラケットと、
前記第二取付部材に装着されて振動伝達系を構成する他方の部材に取り付けられる第二ブラケットと、
前記第一ブラケットに設けられた第一当接部と、
前記第二ブラケットに設けられて、前記第一当接部の両側に位置してそれぞれ外方に所定距離を隔てて対向する当接面を有する第二当接部と、
前記第一ブラケットの前記第一当接部に対して非接着状態で装着されて、前記第二当接部の前記両側の当接面に対向する該第一当接部の両側面を覆う緩衝部材と、
前記緩衝部材において前記第一ブラケット側から前記第二ブラケットの前記当接面に向かって突出する突出先端面によって構成されて、直交二方向で湾曲した表面形状とされることで該第一ブラケット側からの突出高さが中央部分から周縁部に向けて次第に小さくされた対向当接面と
を、有するブラケット付き防振装置。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記対向当接面が、前記直交二方向で円弧状に湾曲した表面形状とされている請求項1に記載のブラケット付き防振装置。
【請求項3】
前記第一ブラケットの前記第一当接部の前記両側面と、前記第二ブラケットの前記第二当接部の前記両側の当接面とが、何れも平坦面とされている請求項1又は2に記載のブラケット付き防振装置。
【請求項4】
前記防振装置本体において主たる荷重入力方向となる本体中心軸を挟んだ両側に位置して前記第一ブラケットの前記第一当接部の前記両側面が設けられている請求項1又は2に記載のブラケット付き防振装置。
【請求項5】
前記第二ブラケットが筒状内周面を有する収容部を有していると共に、前記第一ブラケットには該収容部に差し入れられる挿入部を有しており、
前記緩衝部材が該挿入部に対して外挿状態で装着されており、
該第一ブラケットの該挿入部によって前記第一当接部が構成されていると共に、該第二ブラケットの該収容部によって前記第二当接部が構成されている請求項1又は2に記載のブラケット付き防振装置。
【請求項6】
前記第一ブラケットが前記防振装置本体の前記本体ゴム弾性体よりも下方に配されて前記第一取付部材への荷重入力点が該本体ゴム弾性体の弾性中心よりも下方とされる吊り下げタイプの防振マウントを構成しており、
該第一ブラケットの前記第一当接部及び前記緩衝部材と前記第二ブラケットの前記第二当接部を含むストッパ機構が、該防振装置本体の該本体ゴム弾性体よりも下方に位置して設けられている請求項1又は2に記載のブラケット付き防振装置。
【請求項7】
前記防振装置本体において主たる荷重入力方向となる本体中心軸が上下方向に延びており、
該本体中心軸に直交する直交中心軸に対して平行な曲率中心をもって上下方向に広がる凸状の上下方向湾曲面と、
該本体中心軸と平行な平行中心軸に対して平行な曲率中心をもって周方向に広がる凸状の周方向湾曲面とによって、
前記緩衝部材の前記対向当接面における直交二方向で湾曲した表面形状が構成されている請求項1又は2に記載のブラケット付き防振装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車などに用いられるブラケット付き防振装置に係り、防振連結対象部材へ取り付けるためのブラケットを利用して相対変位量を制限するストッパ機構が構成されたブラケット付き防振装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、自動車用のエンジンマウント等に適用される防振装置として、振動伝達系を構成する各一方の防振連結対象部材に取り付けられる第一取付部材と第二取付部材を本体ゴム弾性体で連結したものがある。このような防振装置では、例えば特開2015-140875号公報(特許文献1)に示されているように、互いに防振連結される両部材の相対的な変位量を緩衝的に制限するストッパ機構が採用されることも少なくない。
【0003】
しかし、上記公報に記載の如き従来構造のストッパ機構では、ストッパ当接時に緩衝作用を発揮する緩衝ゴムが、本体ゴム弾性体と一体形成されて第一取付部材に固着されていた。そのために、緩衝ゴムに要求されるストッパ特性等が、本体ゴム弾性体の要求特性によって制限されると共に、複数の入力方向でストッパ機構を実現しようとすると第一取付部材が大型化して、本体ゴム弾性体の加硫成形型の大型化なども問題になり、対応が難しかった。
【0004】
そこで、本出願人は、特許第6783162号公報(特許文献2)において、第一取付部材及び第二取付部材にそれぞれ装着される第一ブラケット及び第二ブラケットによってストッパ機構を構成すると共に、ストッパ当接時に緩衝作用を発揮する緩衝部材を第一ブラケットに対して非接着で装着せしめた新規なストッパ機構を提案した。かかるストッパ機構によれば、本体ゴム弾性体を備えた防振装置本体の設計変更や大型化等を伴うことなく、防振装置本体とは別部材の第一ブラケットと第二ブラケットによって複数方向のストッパ機構を実現することが可能であり、また、緩衝部材を、本体ゴム弾性体の要求特性から独立してチューニング設計できると共に、防振装置本体や第一及び第二のブラケットとは別体で形成することで成形用型の大型化も回避される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-140875号公報
特許第6783162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、上記の特許文献2で提案したブラケット付き防振装置について、本発明者が更に検討したところ、未だ解決すべき新たな課題を内在することがわかった。
【0007】
すなわち、特許文献2で提案したブラケット付き防振装置では、緩衝部材が防振装置本体の第一取付部材に固着されておらず、第一取付部材に装着される第一ブラケットに対して非接着で組み付けられることから、複数部材の寸法誤差や組付誤差の重畳に加えて緩衝部材そのものの非接着での組付け状態のバラツキが発生して、緩衝部材の当接面の位置ひいてはストッパクリアランスを安定して設定し難いという問題を内在していることがわかった。
【0008】
しかも、防振装置の車両への組付けに際しても、部品寸法誤差や組付け誤差が存在することから、緩衝部材のストッパ当接面が傾むいた状態で車両搭載されることもあり、それによって斜め方向にストッパ荷重が及ぼされると、非接着で装着された緩衝部材が歪つに変形して耐久性が低下したり、緩衝部材がブラケット上でズレ移動して異音が発生したりするおそれもあることがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0010】
第一の態様は、以下のとおりである。
本体ゴム弾性体によって弾性的に連結された第一取付部材と第二取付部材とを備えた防振装置本体と、
前記第一取付部材に装着されて振動伝達系を構成する一方の部材に取り付けられる第一ブラケットと、
前記第二取付部材に装着されて振動伝達系を構成する他方の部材に取り付けられる第二ブラケットと、
前記第一ブラケットに設けられた第一当接部と、
前記第二ブラケットに設けられて、前記第一当接部の両側に位置してそれぞれ外方に所定距離を隔てて対向する当接面を有する第二当接部と、
前記第一ブラケットの前記第一当接部に対して非接着状態で装着されて、前記第二当接部の前記両側の当接面に対向する該第一当接部の両側面を覆う緩衝部材と、
前記緩衝部材において前記第一ブラケット側から前記第二ブラケットの前記当接面に向かって突出する突出先端面によって構成されて、直交二方向で湾曲した表面形状とされることで該第一ブラケット側からの突出高さが中央部分から周縁部に向けて次第に小さくされた対向当接面とを、有するブラケット付き防振装置。
(【0011】以降は省略されています)

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