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公開番号
2024137913
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-07
出願番号
2024046618
出願日
2024-03-22
発明の名称
ホエイ加工食品
出願人
株式会社明治
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
A23C
21/00 20060101AFI20240927BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】 本発明は、栄養価に優れながらも従来十分活用ができていなかったホエイの有効活用を図るために、咀嚼力が弱い者にも食べやすく、幅広い層の消費者に受け入れられるホエイ加工食品を提供することを課題とする。
【解決手段】 固形分換算でホエイたんぱく質5~21質量%、乳糖29~70質量%、及び脂質9~60質量%を含有するホエイ加工食品であって、
テクスチャー試験で得られる物性値(1)~(3)が下記の範囲であるホエイ加工食品:(1)硬さ:14N以上、
(2)付着性:-8N・mm以上、
(3)凝集性:0.3以下。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
固形分換算でたんぱく質5~21質量%、乳糖29~70質量%、及び脂質9~60質量%を含有するホエイ加工食品であって、
テクスチャー試験で得られる物性値(1)~(3)が下記の範囲であるホエイ加工食品:
(1)硬さ:14N以上、
(2)付着性:-8N・mm以上、
(3)凝集性:0.3以下。
続きを表示(約 110 文字)
【請求項2】
前記物性値(1)~(3)が下記の範囲である、請求項1に記載するホエイ加工食品:
(1)硬さ:14~25N、
(2)付着性:-5~-1N・mm、
(3)凝集性:0.1~0.3。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はホエイを原料として製造されるホエイ加工食品に関する。より詳細には、本発明は、歯にくっつきにくく、咀嚼により組織が崩壊しやすく、咀嚼力が弱い者を含む幅広い層の消費者に食べやすいホエイ加工食品に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
生乳は加工技術によって、牛乳、チーズ、ヨーグルト、バター、又はクリームなど、多彩な乳製品へと加工され、人々に食されている。しかし、チーズの製造工程において、生乳からチーズになるのは約10%のみであり、残りの約90%がホエイ(乳清)として排出される。ホエイは、チーズの製造工程における副生物であるため、各種の必須アミノ酸、タンパク質、ビタミン類、及び糖類を多量に含んでおり、栄養学的に優れた食品素材でもある。しかしながら、ホエイは変質しやすく保存性が低いことや、特有の風味を有することから、食品分野で十分に利用されていない。このため、工業利用されているホエイは世界中で排出されるホエイ全体の59%に留まり、残り41%は家畜飼料や農業肥料として利用されるか、若しくは産業廃棄物として処理されているのが実情である。このため、ホエイの有効活用や活用先の拡大を図ることは、未利用乳資源の有効利用、廃棄物を減少して環境保全を図るなど、サステナブルな社会の実現を目指すうえで、特に乳製品を製造する会社の責務として重要な課題である。
【0003】
ホエイの変質の一つとして、ホエイに含まれる乳糖の変質が挙げられる。一般に、乳糖濃度の高い飲食物中では、乳糖の結晶が生成し、巨大化することで、舌にザラツキを感じ、滑らかな食感を失うことが知られている。この現象は、乳糖濃度が高くなるほど顕著に発生する。乳糖濃度が高いホエイ加工食品の一つであるブラウンホエイチーズについても、乳糖結晶が食感に及ぼす影響が指摘されており、理想的な結晶サイズは20-30μmであること、結晶サイズが100μmを超えると舌にザラツキを感じるようになることが知られている(非特許文献1)。このため、乳糖を多く含むホエイを食品素材として有効利用するためには、ホエイに含まれる乳糖の結晶化やその巨大化を防止し、良好な食感を保つことが求められる。
【0004】
ホエイ中の乳糖の結晶化を抑制する方法として、ホエイをナノフィルトレーションにより脱塩処理し、のち乳糖分解酵素で乳糖分解処理をする方法が知られている(特許文献1)。この方法によると、脱塩することで風味がよく、乳糖を分解することで濃縮した場合も粘度が低く、また濃縮液の輸送時等に乳糖の結晶化が惹起されないという特徴を有する乳糖分解脱塩ホエイを得ることができる。また、乳糖の結晶化抑制方法ではないものの、マンニトールの結晶化抑制方法として、非結晶性糖質を結晶析出調整剤として用いることが知られている(特許文献2)。
【0005】
しかし、一方で、結晶性の低い糖や非結晶性糖質を多く含むホエイ加工食品は粘性や付着性が高いため、喫食時に歯にくっつきやすく、咀嚼力が弱い者にとっては食べにくいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004-129579号公報
特開2007-215450号公報
【非特許文献】
【0007】
Siv Skeie, Roger K. Abrahamsen, “Chapter 45: Brown Whey Cheese”, Cheese 4th edition: Chemistry, Physics and Microbiology
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、栄養価に優れながらも従来十分活用ができていなかったホエイの有効活用を図るために、咀嚼力が弱い者にも食べやすく、幅広い層の消費者に受け入れられるホエイ加工食品を提供することを課題とする。より具体的には、噛みだしの歯に対してくっつきにくく、噛むことにより早くほぐれて柔らかくなりやすい(崩壊しやすい)ホエイ加工食品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねていたところ、ホエイを主原料として製造されるホエイ加工食品において、たんぱく質、乳糖、及び脂質を後述する所定の割合で配合し、且つ、テクスチャー試験で得られる(1)硬さ、(2)付着性、及び(3)凝集性といった物性値を各々後述する所定の範囲に調整することで、歯にくっつきにくく、咀嚼により組織が崩壊しやすく、咀嚼力が弱い者にも食べやすい食感を有するホエイ加工食品が得られることを見出した。
【0010】
本開示は、これらの研究成果に基づいて完成したものであり、下記の実施形態を有する。
項1.固形分換算でたんぱく質5~21質量%、乳糖29~70質量%、及び脂質9~60質量%を含有するホエイ加工食品であって、
テクスチャー試験で得られる物性値(1)~(3)が下記の範囲であるホエイ加工食品:
(1)硬さ:14N以上、
(2)付着性:-8N・mm以上、
(3)凝集性:0.3以下。
項2.前記物性値(1)~(3)が下記の範囲である、項1に記載するホエイ加工食品:
(1)硬さ:14~25N、
(2)付着性:-5~-1N・mm、
(3)凝集性:0.1~0.3。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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