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公開番号
2024136201
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023047233
出願日
2023-03-23
発明の名称
流体封入式防振装置
出願人
住友理工株式会社
代理人
弁理士法人笠井中根国際特許事務所
,
個人
,
個人
主分類
F16F
13/10 20060101AFI20240927BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】仕切部材で仕切られた流体室間において意図しない短絡的なリークを防ぐことができる、新規な構造の流体封入式防振装置を提供する。
【解決手段】仕切部材36の両側に流体室70,72が形成されて、それら流体室70,72が流体通路74を通じて相互に連通された流体封入式防振装置10において、仕切部材36がベース金具38にプレート金具40が重ね合わされた構造を有しており、ベース金具38におけるプレート金具40との重ね合わせ面47に突出するかしめピン50が、プレート金具40を貫通するピン挿通孔64に挿通されて、ピン挿通孔64に挿通されたかしめピン50の先端部分が拡径されることでベース金具38とプレート金具40が固定されており、ベース金具38におけるかしめピン50の基端部の周囲には環状の凹溝54が形成されて、プレート金具40におけるピン挿通孔64の開口周縁部78が凹溝54上に位置している。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
仕切部材の両側に流体室が形成されて、それら流体室が流体通路を通じて相互に連通された流体封入式防振装置において、
前記仕切部材がベース金具にプレート金具が重ね合わされた構造を有しており、
該ベース金具における該プレート金具との重ね合わせ面に突出するかしめピンが、該プレート金具を貫通するピン挿通孔に挿通されて、該ピン挿通孔に挿通された該かしめピンの先端部分が拡径されることで該ベース金具と該プレート金具がかしめ固定されており、
該ベース金具における該かしめピンの基端部の周囲には、該かしめピンを囲むように延びる環状の凹溝が形成されて、
該プレート金具における該ピン挿通孔の開口周縁部が該凹溝上に位置している流体封入式防振装置。
続きを表示(約 880 文字)
【請求項2】
前記凹溝の溝底部から突出する前記かしめピンの基端部の外周面が、基端側へ向けて大径となる湾曲形状とされている請求項1に記載の流体封入式防振装置。
【請求項3】
前記凹溝における前記かしめピン側となる内周部分が、内周へ向けて該かしめピンの突出先端側へ傾斜するテーパ内面を備えており、該テーパ内面が前記プレート金具から離れている請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
【請求項4】
拡径前の前記かしめピンの外径と前記ピン挿通孔の内径との寸法差が0.5mm以下とされている請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
【請求項5】
前記プレート金具の前記ピン挿通孔は、前記ベース金具への重ね合わせ面側からの打抜きによって形成されている請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
【請求項6】
前記仕切部材における前記ベース金具と前記プレート金具との重ね合わせ面間には、メンブランを収容する収容空所が形成されており、該収容空所の外周側に前記かしめピンと前記ピン挿通孔が配置されている請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
【請求項7】
かしめピンを備えたベース金具と、該かしめピンが挿通されるピン挿通孔を備えたプレート金具とを、相互に重ね合わせて、
該ピン挿通孔に挿通した該かしめピンの突出先端部分を拡径するように塑性変形させることで、該ベース金具と該プレート金具とを重ね合わせた状態で固定するピンかしめ固定方法であって、
前記ベース金具における前記かしめピンの基端部の周囲には、前記プレート金具への重ね合わせ面に開口する環状の凹溝を形成し、
該プレート金具における前記ピン挿通孔の開口周縁部を該凹溝の開口上に位置させると共に、該ピン挿通孔よりも外周側では該ベース金具と該プレート金具とを密着状態で重ね合わせて、該かしめピンの基端部において該凹溝内へ膨らむ変形を許容しながら該かしめピンの突出先端部分をかしめ加工するピンかしめ固定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のエンジンマウント等に用いられる流体封入式防振装置に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車においてパワーユニットと車両ボデーを防振連結するエンジンマウント等に用いられる防振装置が知られており、防振装置の一種として、内部に封入された流体の流動作用に基づく防振効果を利用する流体封入式防振装置も提案されている。流体封入式防振装置は、例えば特開2008-175321号公報(特許文献1)に示されており、仕切部材によって隔てられた受圧液室と副液室とに液体が封入されていると共に、それら受圧液室と副液室とを相互に連通するオリフィス通路が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-175321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の流体封入式防振装置において、仕切部材は、本体ブロックと蓋金具とが重ね合わされた構造とされている。本体ブロックと蓋金具は、蓋金具のピン孔に挿通された本体ブロックのかしめピンの先端部分が拡径されることでピン孔の開口周縁部に係止されるピンかしめ固定によって、相互に重ね合わされた状態で固定されている。
【0005】
ところが、従来構造の仕切部材は、本体ブロックがダイカスト等の型成形によって形成されており、一般に図7に示す仕切部材1のようにかしめピン3の基端部4が基端側へ向けて拡径する湾曲テーパ形状とされている。そのために、本体ブロック2に重ね合わされた蓋金具5が、拡径されたかしめピン3の基端部4に乗り上げて担がれてしまい、本体ブロック2と蓋金具5の間に隙間ができてしまうおそれがある。かかる隙間が僅かであったとしても、流体封入式防振装置では本体ブロックと蓋金具との間に形成される流体通路を通じて流動する流体圧が大きいことから、当該隙間を通じた液体の短絡的なリークが生じやすく、それに起因して防振性能の低下等が問題となり得た。
【0006】
このような問題に対処するために、従来では、ピン孔6を充分に大きく設定することも考えられるが、本体ブロック2のかしめピン3と蓋金具5のピン孔6の部材寸法誤差や組付誤差によってかしめピン3とピン孔6の相対位置がズレてしまうこともあり、上述の如き蓋金具5の担ぎ上げによる隙間の発生ひいては防振性能低下のリスクを完全に解消することが難しかった。なお、製造段階で本体ブロック2と蓋金具5について個々の組み合わせ状態を確認して、ピン孔6の開口周縁部に対する切削等の後加工を施すことによって蓋金具5の担ぎ上げによる隙間の発生を防止することも考えられるが、それには多大な労力と時間が必要となり現実的ではない。
【0007】
本発明の解決課題は、仕切部材で仕切られた流体室間において意図しない短絡的なリークを防ぐことができる、新規な構造の流体封入式防振装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0009】
第一の態様は、仕切部材の両側に流体室が形成されて、それら流体室が流体通路を通じて相互に連通された流体封入式防振装置において、前記仕切部材がベース金具にプレート金具が重ね合わされた構造を有しており、該ベース金具における該プレート金具との重ね合わせ面に突出するかしめピンが、該プレート金具を貫通するピン挿通孔に挿通されて、該ピン挿通孔に挿通された該かしめピンの先端部分がそれぞれ拡径されることで該ベース金具と該プレート金具がかしめ固定されており、該ベース金具における該かしめピンの基端部の周囲には、該かしめピンの周囲を囲むように延びる環状の凹溝が形成されて、該プレート金具における該ピン挿通孔の開口周縁部が該凹溝上に位置しているものである。
【0010】
本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置によれば、ベース金具におけるかしめピンの基端部の周囲に凹溝が形成されていることにより、例えば基端側へ向けて拡径するかしめピンの基端部にプレート金具におけるピン挿通孔の開口周縁部が干渉するのを回避することができて、ベース金具とプレート金具との重ね合わせ面間の隙間を防ぐことができる。また、プレート金具のピン挿通孔が例えば打抜きによって形成される等して、ピン挿通孔の開口周縁部にバリ等が形成されたとしても、ピン挿通孔の開口周縁部が凹溝の開口上に位置していることにより、ベース金具とプレート金具の重ね合わせ面間に当該バリ等に起因する隙間が形成されるのを防ぐことができる。このように、ベース金具とプレート金具との重ね合わせ面間の隙間を通じた流体室間での短絡的なリークが防止されて、目的とする防振性能を有効に得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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