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公開番号2024132626
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-01
出願番号2023043471
出願日2023-03-17
発明の名称車両前部構造
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人
主分類B62D 25/08 20060101AFI20240920BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】車両の前面衝突時にステアリングギアボックスに作用する荷重の低下を抑制できる車両前部構造を提供する。
【解決手段】ステアリングホイールとステアリングギアボックスとの間に配置されたステアリングシャフトと、前記ステアリングギアボックスの前方に配置されたフロント部材と、車両の前面衝突時に前記フロント部材にかかる荷重を前記ステアリングギアボックスに伝達するように配置された付加部材と、を備え、前記ステアリングシャフトは伸縮機構を有する、車両前部構造。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ステアリングホイールとステアリングギアボックスとの間に配置されたステアリングシャフトと、
前記ステアリングギアボックスの前方に配置されたフロント部材と、
車両の前面衝突時に前記フロント部材にかかる荷重を前記ステアリングギアボックスに伝達するように配置された付加部材と、を備え、
前記ステアリングシャフトは伸縮機構を有する、
車両前部構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両前部構造に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ステアリングホイールとステアリングギアボックスとの間に配置された中間シャフトを有するステアリング装置が開示されている。中間シャフトは、互いにセレーション結合して構成された外筒と内筒とを有する。車両の前面衝突時、後方へ移動したエンジンおよびトランスミッションはステアリングギアボックスに衝突する。このステアリングギアボックスへの衝突荷重により、中間シャフトはセレーション部分で縮退する。以下では、中間シャフトのセレーション部分を伸縮機構と呼ぶ。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-178934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両の前面衝突時、ステアリングギアボックスに作用する荷重が小さいと、伸縮機構が縮退しないおそれがある。例えば電気自動車(BEV車)のように、ステアリングギアボックスよりも前方に配置される部品が少ないまたは部品が小型であると、ステアリングギアボックスに作用する荷重が小さいという現象が生じ得る。例えば小型な部品であると、部品に作用した荷重で部品が変形し、部品からステアリングギアボックスに作用する荷重が小さくなる。
【0005】
図7は、車両の前面衝突時に生じる現象を示している。図7(A)は衝突初期を示し、図7(B)は衝突後期を示している。図7(A)の黒塗り矢印は荷重の方向を示しており、矢印の大きさが荷重の大きさに対応している。図7(B)では、分かり易いように、衝突初期の状態を二点鎖線で示している。図7(A)に示すように、衝突初期にステアリングギアボックス4に作用する荷重が小さいと、伸縮機構26が縮退しない。伸縮機構26が縮退しないため、伸縮機構26を構成する外筒251と内筒252とのオーバーラップ部分の長さLが衝突前後で変わらない。衝突後期では、図7(B)に示すように、図示しないAピラーが上方に変位することにより、左右のAピラーに架け渡されたクロスメンバ140が上方に変位する。図7(B)の黒塗り矢印はクロスメンバ140の変位方向を示している。このクロスメンバ140には、ステアリングシャフト2に取り付けられたステアリングコラム5が固定されている。伸縮機構26が縮退していない、つまり伸縮機構26に伸び代がないと、クロスメンバ140が上方に変位することにより、クロスメンバ140を中心としてステアリングホイール3が上方かつ前方に回転する。図7(B)の白抜き矢印はステアリングホイール3の回転方向を示している。ステアリングホイール3が回転することにより、乗員の頭部300に対するステアリングホイール3の位置がずれる。その結果、ステアリングホイール3から展開されるエアバッグ200の位置が衝突前の適正位置からずれて、エアバッグ200で乗員の頭部300を正面から受け止めることができないおそれがある。
【0006】
本発明の目的の一つは、車両の前面衝突時にステアリングギアボックスに作用する荷重の低下を抑制できる車両前部構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る車両前部構造は、ステアリングホイールとステアリングギアボックスとの間に配置されたステアリングシャフトと、前記ステアリングギアボックスの前方に配置されたフロント部材と、車両の前面衝突時に前記フロント部材にかかる荷重を前記ステアリングギアボックスに伝達するように配置された付加部材と、を備える。前記ステアリングシャフトは伸縮機構を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の車両前部構造では、車両の前面衝突時にフロント部材にかかる荷重をステアリングギアボックスに伝達することができ、ステアリングギアボックスに作用する荷重の低下を抑制することができる。車両の前面衝突時にステアリングギアボックスに適切に荷重が作用することで、伸縮機構が縮退する。縮退した伸縮機構は伸び代を有する。そのため、衝突後期にクロスメンバの上方への変位に伴いステアリングコラムが上方に変位すると、伸縮機構が伸びるため、クロスメンバを中心としてステアリングホイールが回転することなく上方に平行移動する。その結果、ステアリングホイールから展開されるエアバッグの位置を衝突前の適正位置に維持することができ、乗員の頭部を正面から受け止めることができる。
【0009】
本発明の車両前部構造によれば、付加部材を配置するだけで、ステアリングギアボックスに作用する荷重の低下を効果的に抑制することができるので、コスト、重量、および生産性の点でも有益である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、実施形態の車両前部構造を示す側面模式図である。
図2は、実施形態の車両前部構造を示す正面模式図である。
図3は、実施形態の車両前部構造に備わる付加部材を示す概略斜視図である。
図4は、図3のIV-IV断面図である。
図5は、図2のV-V断面図である。
図6は、実施形態の車両前部構造の挙動を示す説明図である。
図7は、従来技術の車両前部構造の挙動を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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