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公開番号
2024123889
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-12
出願番号
2023031678
出願日
2023-03-02
発明の名称
車上装置及びデータ管理装置
出願人
株式会社京三製作所
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B61L
23/14 20060101AFI20240905BHJP(鉄道)
要約
【課題】地上装置との間での列車制御用の無線通信を確実に行うための技術を提供すること。
【解決手段】車上装置10は、地上装置との間で無線通信網を介した列車制御用の無線通信を行う列車に搭載される。車上装置10は、N種(例えば3種)の無線通信網それぞれに対応する第1~第3の無線通信部110a,110b,110cと、列車の走行位置毎に、第1~第3の無線通信部110a,110b,110cそれぞれによる地上装置との間での通信を計測及び/又は評価した通信調査データを記憶する車上記憶部190と、列車の現在の走行位置に対応する通信調査データに基づいて、第1~第3の無線通信部110a,110b,110cの中から列車制御用の無線通信に使用する無線通信部を切り替える制御を行う切替制御部163と、を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
地上装置との間で無線通信網を介した列車制御用の無線通信を行う列車に搭載される車上装置であって、
N種(N≧2)の前記無線通信網それぞれに対応するN個の無線通信手段と、
前記列車の走行位置毎に、前記N個の無線通信手段それぞれによる前記地上装置との間での通信を計測及び/又は評価した通信調査データを記憶する記憶部と、
前記列車の現在の走行位置に対応する前記通信調査データに基づいて、前記N個の無線通信手段の中から前記列車制御用の無線通信に使用する無線通信手段を切り替える制御を行う切替制御手段と、
を備える車上装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記列車制御用の無線通信を行っていないときに、前記N個の無線通信手段のうちの何れかの無線通信手段を使用して前記地上装置との間での通信を試行し、当該試行時の走行位置及び使用した無線通信手段に対応する新たな前記通信調査データを取得して前記記憶部の記憶内容を更新する通信調査データ更新制御手段、
を更に備える請求項1に記載の車上装置。
【請求項3】
前記通信調査データは、前記列車の走行位置毎で且つ走行方向別に、前記通信調査データを記憶し、
前記切替制御手段は、前記列車の現在の走行位置及び走行方向に対応する前記通信調査データに基づいて、前記列車制御用の無線通信に使用する無線通信手段を切り替える制御を行う、
請求項1に記載の車上装置。
【請求項4】
前記通信調査データは、前記列車の走行位置毎で且つ走行速度域毎に、前記通信調査データを記憶し、
前記切替制御手段は、前記列車の現在の走行位置及び走行速度域に対応する前記通信調査データに基づいて、前記列車制御用の無線通信に使用する無線通信手段を切り替える制御を行う、
請求項1に記載の車上装置。
【請求項5】
前記通信調査データは、前記列車の走行位置毎で且つ時間帯別に、前記通信調査データを記憶し、
前記切替制御手段は、前記列車の現在の走行位置及び時間帯に対応する前記通信調査データに基づいて、前記列車制御用の無線通信に使用する無線通信手段を切り替える制御を行う、
請求項1に記載の車上装置。
【請求項6】
前記通信調査データは、前記地上装置との間での通信時間又は通信速度の計測データ、又は、当該計測データを評価したデータ、である、
請求項1~5の何れか一項に記載の車上装置。
【請求項7】
地上装置との間で無線通信網を介した列車制御用の無線通信を行う列車に搭載される車上装置による無線通信の試行結果データを収集するデータ管理装置であって、
前記車上装置は、N種(N≧2)の前記無線通信網それぞれに対応するN個の無線通信手段と、前記N個の無線通信手段の中から前記列車制御用の無線通信に使用する無線通信手段を切り替える制御を行う切替制御手段と、前記列車制御用の無線通信を行っていないときに、前記N個の無線通信手段のうちの何れかの無線通信手段を使用して前記地上装置との間での通信を試行することで、当該試行時の走行位置及び使用した無線通信手段の情報を含む前記試行結果データを得る通信試行制御手段と、を備えており、
前記車上装置から、前記通信試行制御手段によって得られた前記試行結果データを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記試行結果データに基づいて、走行位置毎に、前記N個の無線通信手段それぞれによる前記地上装置との間での通信を計測及び/又は評価した通信調査データを作成する通信調査データ作成手段と、
を備えるデータ管理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車に搭載される車上装置等に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
列車の車上装置と地上側の設備(地上装置)との間で無線通信を行って必要なデータを送受するための技術として、複数の通信媒体の中から電波状態の良好な通信媒体を選んで通信を行う技術が知られている(特許文献1を参照)。また、予め走行区間毎に電波状態の良好な通信媒体を示す情報を記憶しておき、列車の現在の走行位置に応じて使用する通信媒体を切り替える技術も知られている(特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-159873号公報
国際公開第2017/183205号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、特許文献1,2の技術で開示されている電波状態とは別の指標を用いた新たな手法によって、地上装置との間での列車制御用の無線通信を確実に行うための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための第1の発明は、地上装置との間で無線通信網を介した列車制御用の無線通信を行う列車に搭載される車上装置であって、N種(N≧2)の前記無線通信網それぞれに対応するN個の無線通信手段(例えば、図5に示す第1~第3の無線通信部110a,110b,110c)と、前記列車の走行位置毎に、前記N個の無線通信手段それぞれによる前記地上装置との間での通信を計測及び/又は評価した通信調査データを記憶する記憶部(例えば、図5に示す車上記憶部190)と、前記列車の現在の走行位置に対応する前記通信調査データに基づいて、前記N個の無線通信手段の中から前記列車制御用の無線通信に使用する無線通信手段を切り替える制御を行う切替制御手段(例えば、図5に示す切替制御部163)と、を備える車上装置である。
【0006】
第1の発明によれば、車上装置には、N個の無線通信手段それぞれについて、列車の走行位置毎に、地上装置との間での通信を計測及び/又は評価した通信調査データが記憶される。そして、列車の現在の走行位置に応じた通信調査データを用いて、各無線通信手段の中から使用する無線通信手段を切り替えることができる。したがって、地上装置との間での列車制御用の無線通信を確実に行うことが可能となる。
【0007】
また、第2の発明は、上記の発明において、前記列車制御用の無線通信を行っていないときに、前記N個の無線通信手段のうちの何れかの無線通信手段を使用して前記地上装置との間での通信を試行し、当該試行時の走行位置及び使用した無線通信手段に対応する新たな前記通信調査データを取得して前記記憶部の記憶内容を更新する通信調査データ更新制御手段(例えば、図5に示す計測データ更新制御部165、評価データ更新制御部167)、を更に備える車上装置である。
【0008】
第2の発明によれば、列車の走行中、列車制御用の無線通信を行っていないときに、何れかの無線通信手段を使用して地上装置との間での通信を試行して、試行時の走行位置について、使用した無線通信手段に係る新たな通信調査データを取得できる。したがって、N個の無線通信手段それぞれに係る走行位置毎の通信調査データの記憶内容を、随時更新することが可能となる。
【0009】
また、第3の発明は、上記の発明において、前記通信調査データは、前記列車の走行位置毎で且つ走行方向別に、前記通信調査データを記憶し、前記切替制御手段は、前記列車の現在の走行位置及び走行方向に対応する前記通信調査データに基づいて、前記列車制御用の無線通信に使用する無線通信手段を切り替える制御を行う、車上装置である。
【0010】
第3の発明によれば、N個の無線通信手段それぞれに係る走行位置毎の通信調査データを走行方向別に記憶しておき、列車の現在の走行位置及び走行方向に応じた通信調査データを用いて、列車制御用の無線通信に使用する無線通信手段を切り替えることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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