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公開番号
2023171031
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2023-12-01
出願番号
2022083213
出願日
2022-05-20
発明の名称
鉄道車両
出願人
株式会社日立製作所
代理人
青稜弁理士法人
主分類
B61F
1/12 20060101AFI20231124BHJP(鉄道)
要約
【課題】
台車からヨーダンパと、ヨーダンパ支持部を経由して台枠に伝達される加振力を鉄道車両構体に効率的に伝達するとともに、十分な強度を備え、且つ製作工数を低減できる鉄道車両を提供する。
【解決手段】
鉄道車両の長手方向に延びる台枠と、台枠の端部から鉄道車両の高さ方向に伸びる側構体と、鉄道車両の長手方向において台車の位置に対応し、台枠の下側に位置する枕梁と、台車から鉄道車両の長手方向に延びるヨーダンパと、ヨーダンパの一端に接続され、他端を枕梁に接続されるヨーダンパ支持部材と、を備える。そして、枕梁は、鉄道車両の幅方向に側構体よりも外側に、鉄道車両の長手方向に一様断面で一体に押し出されて構成され、ヨーダンパ支持部材と接続される支持構造部を有する。
【選択図】 図4
特許請求の範囲
【請求項1】
鉄道車両の長手方向に延びる台枠と、
前記台枠の端部から鉄道車両の高さ方向に伸びる側構体と、
前記鉄道車両の長手方向において台車の位置に対応し、前記台枠の下側に位置する枕梁と、
前記台車から鉄道車両の長手方向に延びるヨーダンパと、
前記ヨーダンパの一端に接続され、他端を前記枕梁に接続されるヨーダンパ支持部材と、
を備える鉄道車両において、
前記枕梁は、鉄道車両の幅方向に前記側構体よりも外側に、鉄道車両の長手方向に一様断面で一体に押し出されて構成され、
前記ヨーダンパ支持部材と接続される支持構造部を有すること、
を特徴とする鉄道車両。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の鉄道車両において、
前記台車と前記枕梁との間に設置される懸架装置を有し、
前記支持構造部は、
前記台枠と接する上面板と、
前記上面板と対向し、前記懸架装置又は前記ヨーダンパ支持部材と接する下面板と、
前記上面板と前記下面板の間で、前記上面板と前記下面板を接続する複数のリブと、を有することを特徴とする鉄道車両。
【請求項3】
請求項2に記載の鉄道車両において、
前記台車と前記枕梁との間に設置される懸架装置を有し、
前記支持構造部は、
前記枕梁の前記ヨーダンパ支持部材と接続される下面板が前記枕梁の前記懸架装置と接続される下面板よりも鉄道車両の高さ方向下方に位置して構成されること、
を特徴とする鉄道車両。
【請求項4】
請求項2に記載の鉄道車両において、
前記支持構造部は、
前記台枠と接する上面板と、
前記上面板と対向し、前記懸架装置と接する第1の下面板と、
前記上面板と対向し、前記ヨーダンパ支持部材と接する第2の下面板と、
前記上面板と、前記第1の下面板及び前記第2の下面板の間で、前記上面板と、前記第1の下面板及び前記第2の下面板を接続する複数のリブと、
前記複数のリブの一部は、前記第1の下面板と同じ高さで前記側構体よりも外側に延長して構成され、
前記複数のリブの他の一部は、前記ヨーダンパ支持部材の前記懸架装置側の端部より鉄道車両の高さ方向に延長して構成されること
を特徴とする鉄道車両。
【請求項5】
請求項2に記載の鉄道車両において、
前記支持構造部の前記下面板は、
前記ヨーダンパ支持部材と接続される位置における肉厚が他の個所の肉厚よりも厚く構成されること、
を特徴とする鉄道車両。
【請求項6】
請求項3に記載の鉄道車両において、
前記台枠は、
鉄道車両の長手方向に一様断面で一体に押し出されて構成され、
前記ヨーダンパ支持部材に向けて伸びた外側リブを有し、
前記支持構造部は、
前記外側リブを受けるスリット部を有し、
前記支持構造部の前記複数のリブの少なくとも一つは、前記スリット部から離間した位置において、前記外側リブと平行に構成されること
を特徴とする鉄道車両。
【請求項7】
請求項6に記載の鉄道車両において、
前記台枠の前記外側リブと、前記外側リブと平行に構成された前記支持構造部のリブは、鉄道車両の長手方向に対して同じ位置で貫通穴をそれぞれ有し、
前記外側リブと前記支持構造部のリブの前記貫通穴を介して前記外側リブと前記支持構造部のリブとをボルト締結したこと、
を特徴とする鉄道車両。
【請求項8】
請求項7に記載の鉄道車両であって、
前記外側リブは、前記台枠から前記鉄道車両の内側、あるいは、外側に傾斜を有すること、
を特徴とする鉄道車両。
【請求項9】
請求項7に記載の鉄道車両であって、
前記外側リブは、前記鉄道車両の長手方向に対して角度を有して設けられること、
を特徴とする鉄道車両。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄道車両は、鉄道車両構体と台車により構成される。鉄道車両構体は、一般に、床面をなす台枠と、台枠の幅方向の端部に立設されるとともに側面をなす側構体と、台枠の長手方向の端部に立設される妻構体と、側構体および妻構体の上部に備えられる屋根構体とにより構成される6面体の構造物である。近年では、軽量化や製作性の向上を目的として、対向する2枚の面板とこれら面板同士を接続する複数のリブから成るアルミニウム合金製の中空押出形材によって、屋根構体、側構体、台枠などを構成し、鉄道車両構体に組み立てる手法が広まりつつある。
【0003】
床面をなす台枠の下方には、鉄道車両構体を支持する台車が備えられる。台枠の台車を支持する部位には、強度部材である枕梁が備えられ、台車が車体へ伝達するけん引力やブレーキ力(鉄道車両の前後方向の力)は、これら枕梁を経て鉄道車両構体に伝達される。
【0004】
枕梁の幅方向の端部には、高速走行時に水平面内で旋回する台車のヨーイングを抑制するヨーダンパが接続されるヨーダンパ支持部が備えられる。ヨーダンパの一方の端部は台枠(構体)に接続するヨーダンパ支持部に接続するとともに、ヨーダンパの他方の端部は台車をなす台車枠に接続して、台車のヨーイングを抑制する。
【0005】
特許文献1に、ボルスタアンカまたはヨーダンパ支持用ブラケットの締結位置で下フランジに偶力が作用した時に上フランジ及び下フランジに生じる面外曲げ応力を低減できる鉄道車両の台枠構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-125138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
鉄道車両の速度が向上するにつれて、軌道の不整の影響を受けた台車からヨーダンパ、そして、ヨーダンパ支持部を経て台枠に伝達される荷重が大きくなる傾向がある。このため、ヨーダンパ支持部を台枠に固定する部位であるヨーダンパ受部に、軌道不整に起因するとともに、レール方向、及び上下方向に作用する加振力が大きくなり、ヨーダンパ受部に不具合が生じる場合がある。
【0008】
本発明の課題は、台車からヨーダンパと、ヨーダンパ支持部を経由して台枠に伝達される加振力を鉄道車両構体に効率的に伝達するとともに、十分な強度を備え、且つ製作工数を低減できる鉄道車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する鉄道車両の一態様は、鉄道車両の長手方向に延びる台枠と、台枠の端部から鉄道車両の高さ方向に伸びる側構体と、鉄道車両の長手方向において台車の位置に対応し、台枠の下側に位置する枕梁と、台車から鉄道車両の長手方向に延びるヨーダンパと、ヨーダンパの一端に接続され、他端を枕梁に接続されるヨーダンパ支持部材と、を備える。そして、枕梁は、鉄道車両の幅方向に側構体よりも外側に、鉄道車両の長手方向に一様断面で一体に押し出されて構成され、ヨーダンパ支持部材と接続される支持構造部を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、台車からヨーダンパと、ヨーダンパ支持部を経由して台枠に伝達される加振力を鉄道車両構体に効率的に伝達するとともに、十分な強度を備え、且つ製作工数を低減できる軌条車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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