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公開番号2024162569
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023078198
出願日2023-05-10
発明の名称処理システム、処理方法、及び処理プログラム
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
主分類G06N 3/049 20230101AFI20241114BHJP(計算;計数)
要約【課題】スパイキングニューラルネットワークによる推論において、再学習に利用可能なデータを容易且つ適切に把握することができるようにする。
【解決手段】入力データに基づいて推論処理を行う監視カメラシステム1において、入力データをスパイク列データに変換するスパイク変換部210と、スパイク列データを入力して、スパイキングニューラルネットワークにより入力データが複数のクラスの中のいずれのクラスであるかを推定した推論結果を出力する推論部220と、推論結果が、いずれのクラスも推定されなかった、又は、複数のクラスが推定されたとの不定判定であるか否かを判断する判断部230と、を有するように構成する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
入力データに基づいて推論処理を行う処理システムであって、
入力データをスパイク列データに変換するスパイク変換部と、
前記スパイク列データを入力して、スパイキングニューラルネットワークにより前記入力データが複数のクラスの中のいずれのクラスであるかを推定した推論結果を出力するSNN用デバイスと、
前記推論結果が、いずれのクラスも推定されなかった、又は、複数のクラスが推定されたとの不定判定であるか否かを判断する判断部と、
を有する処理システム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記推論結果が前記不定判定であると判断された場合に、前記推論結果の基となる前記入力データを特定可能な入力データ特定情報を記憶させる記憶制御部を更に有する
請求項1に記載の処理システム。
【請求項3】
前記入力データ特定情報により特定される入力データを用いて前記スパイキングニューラルネットワークを更新するSNN更新部を更に有する
請求項2に記載の処理システム。
【請求項4】
前記SNN更新部は、
前記入力データ特定情報により特定される入力データを含む学習データに基づいて、入力データが複数のクラスの中のいずれのクラスであるかを推定するディープニューラルネットワークを学習する学習部と、
学習された前記ディープニューラルネットワークを対応するスパイキングニューラルネットワークに変換する変換部と、
変換された前記スパイキングニューラルネットワークを前記SNN用デバイスに設定する設定部と、を含む
請求項3に記載の処理システム。
【請求項5】
前記処理システムは、
ネットワークで接続された推論装置と、学習装置とを含み、
前記推論装置は、
前記スパイク変換部と、前記SNN用デバイスと、前記判断部と、前記記憶制御部と、前記入力データ特定情報により特定される入力データを前記学習装置に送信する送信部と、を備え、
前記学習装置は、
前記SNN更新部を備える
請求項4に記載の処理システム。
【請求項6】
前記判断部により不定判定であると判断された場合に、アラートを出力するアラート出力部を更に有する
請求項1に記載の処理システム。
【請求項7】
入力データに基づいて推論処理を行う処理システムによる処理方法であって、
前記入力データをスパイク列データに変換し、
前記スパイク列データを入力して、スパイキングニューラルネットワークにより前記入力データが複数のクラスの中のいずれのクラスであるかを推定した推論結果を出力し、
前記推論結果が、いずれのクラスも推定されなかった、又は、複数のクラスが推定されたとの不定判定であるか否かを判断する
処理方法。
【請求項8】
入力データに基づいて推論処理を行うコンピュータに実行させる処理プログラムであって、
前記コンピュータは、
前記入力データに対応するスパイク列データを入力して、スパイキングニューラルネットワークにより前記入力データが複数のクラスの中のいずれのクラスであるかを推定した推論結果を出力するSNN用デバイスを備え、
前記コンピュータに、
前記入力データをスパイク列データに変換させ、
前記スパイク列データを前記SNN用デバイスに入力させ、
前記推論結果が、いずれのクラスも推定されなかった、又は、複数のクラスが推定されたとの不定判定であるか否かを判断させる
処理プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、機械学習を用いた推論を行う処理システム等に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来の監視カメラシステムでは、取得した映像を目視確認することにより、異常状態や危険状態を検知していた。一方、近年の監視カメラシステムでは、映像内の人物などのオブジェクトやその動きなどの注目すべき対象を検出し、その対象の属性を推論することで、リアルタイムに異常状態を検知する機能を有することで、目視確認の不要な高機能性を提供している。
【0003】
一般的な推論では、機械学習と呼ぶ技術のうちニューラルネットワークが用いられる。ニューラルネットワークは脳内の神経細胞とそのつながりである神経細胞網とを数式的モデルを用いて構成される。また数式的モデルは、高速演算するために、例えば、GPU(Graphic Processing Unit)によって計算される。
【0004】
近年では、より複雑な機械学習を実現するため、ディープニューラルネットワーク(DNN)を一つの大きなネットワークとして構築する深層学習も用いられる。深層学習ではより高い処理性能が要求されるため、低消費電力で高スループットの処理を実現することが困難となっている。
【0005】
この問題に対し、DNNを模倣するスパイキングニューラルネットワーク(SNN)に変換し、これを処理する低電力動作可能な脳型デバイスを用いた機械学習方式が研究されている(例えば、非特許文献1参照)。また、非特許文献2には、入力データにスパイク列を用い、特定の条件下のみで発火する脳型アレイで処理することにより、発火時のみに電力を消費する構造の脳型デバイスが開示されており、GPUを用いた数式的モデル方式と比較し、2倍から48倍の低電力効果を得ることが可能であることが開示されている。この方式での出力は、発火するか否かの2種(0又は1)であり、0から1までのグラデーションは存在しない。
【0006】
ここで、一般的な機械学習では、入力データとデータの属性とを組とする学習データを入力し、GPUとDNNを用いて学習を行うプロセス(学習プロセス)を実行する。学習プロセスにて多量の学習データを用いて学習することにより、後の推論プロセスにおける新たなデータを入力とした場合の推論精度を向上できる。
【0007】
次に、監視カメラシステムなどへの推論装置の社会実装を考える。上記した通り、機械学習では事前の学習プロセスと、社会実装後の推論プロセスとに分類できる。社会実装後では、環境変化への適応などの継続的な認識精度の向上が要求される。これに対して、能動的学修と呼ぶ技術が用いられる。例えば、非特許文献3には、認識精度に加え、その確信度を算出し、低確信度の入力データを再学習対象とすることで、認識精度を向上することが開示されている。
【0008】
確信度の算出方法は、大きく2種あり、非特許文献4に開示されたTemperature Scaling方式のように、予測時に認識精度を直接的に確信度になるように補正をかける技術や、非特許文献5に開示されたTrust Score方式のように、推論時に推論データと事前学習データとの距離から確信度を算出する技術がある。これらの確信度算出には数式的モデルを使用した算術演算が用いられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0009】
“Benchmarking Keyword Spotting Efficiency on Neuromorphic Hardware”, P. Blouw, et al., in NICE '19, March 2019.
“Loihi A Neuromorphic Manycore Processor with On-Chip Learning ”, M. Davies, et. Al., in IEEE Micro 38, 82-99 (2018)
“Confidence-Based Active Learning”, Mingkun Li, et. Al., IEEE PAMI 28, No.8, 1251-1261 (2006)
“On the Properties of the Softmax Function with Application in Game Theory and Reinforcement Learning”, Bolin Gao, et. Al., in arXiv preprint arXiv:1704.00805. (2017)
“To Trust Or Not To Trust A Classifier”, Heinrich Jiang, et. Al., in NeurIPS2018. (2018)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
DNNを用いた数式的モデルによる推論結果と確信度との算出では、数式的モデルをソフトウェア的により算術演算して算出する。一方、SNNの出力は、発火するか否か(値1又は値0を出力する)のみのため、DNNを用いた数式的モデルと同様な確信度を算出することはできない。
(【0011】以降は省略されています)

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