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公開番号
2024119306
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-03
出願番号
2023026105
出願日
2023-02-22
発明の名称
木材積層体およびその製造方法
出願人
公立大学法人秋田県立大学
,
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B27N
3/04 20060101AFI20240827BHJP(木材または類似の材料の加工または保存;釘打ち機またはステープル打ち機一般)
要約
【課題】
木材製品としての意匠性に優れ、曲げ加工を容易に行うことができ、特には常温での曲げ加工を行うことができ、さらにその加工形状を容易に保持することが可能な木材積層体およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
木製単板(A)層、セルロース系材料(B)層、および粘着剤(C)層を有する木材積層体であって、前記木製単板(A)層が、比重0.3以上0.5未満かつ厚み0.2~3mmの木製単板であり、前記セルロース系材料(B)層が、比重0.5以上かつ厚み0.2~3mmのセルロース系材料であることを特徴とする、木材積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
木製単板(A)層、セルロース系材料(B)層、および粘着剤(C)層を有する木材積層体であって、前記木製単板(A)層が、比重0.3以上0.5未満かつ厚み0.2~3mmの木製単板であり、前記セルロース系材料(B)層が、比重0.5以上かつ厚み0.2~3mmのセルロース系材料であることを特徴とする、木材積層体。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
前記木製単板(A)層の総体積(A
V
)に対する前記セルロース系材料(B)層の総体積(B
V
)の体積比(B
V
/A
V
)が、5/100以上60/100以下であることを特徴とする、請求項1に記載の木材積層体。
【請求項3】
前記木材積層体の比重が0.60以下であることを特徴とする、請求項2に記載の木材積層体。
【請求項4】
前記セルロース系材料(B)層が、比重0.5以上かつ厚み0.2~3mmの木製単板(b1)であることを特徴とする、請求項3に記載の木材積層体。
【請求項5】
前記セルロース系材料(B)層が、比重0.5以上0.8以下の木製単板(b1)であることを特徴とする、請求項4に記載の木材積層体。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の木材積層体の製造方法であって、木製単板(A)、セルロース系材料(B)、および粘着剤(C)を積層し、圧力をかけて貼り合わせる工程を含み、前記粘着剤(C)が、シート状であることを特徴とする、木材積層体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、木材積層体に関する。特に、木材製品としての意匠性に優れ、曲げ加工を容易に行うことができ、さらにその加工形状を容易に保持することが可能な木材積層体およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
木材は、木目などの木材特有の外観を備えており、たとえば「温かい」、「やわらかい」、「高級感」などの印象を与える意匠性に優れた材料である。その中でも、木材の単板を積層してなる合板は、小物、家具、建築材料など小型から大型の木質部材として幅広く用いられている。
木材は一般的に、あらかじめ特定の部品形状に加工したものを組み立てて用いられることが通常である。木材に一度曲げ加工や切削加工を施して作製した部品の形状を変えることは極めて困難であり、合板においても同様である。そのため、これら木質材料を加工した部品を運搬する際には、加工に由来して部品間に空隙が生じて輸送効率の低下を招いたり、特定の用途向けに加工した部品を他の用途に再利用するのが難しかったりといった課題が生じている。そのため、特に常温環境で容易に曲げなどの加工が可能な木質材料が望まれている。
【0003】
これまでに、合板もしくは木材の、応力に対する変形性を上げることでこの課題の解決を図る試みがなされてきている。例えば、特許文献1では、単板と柔軟性の高い粘着剤を組み合わせることで、合板の変形性を高める試みがなされており、特許文献2では、木材にパターン化された特定の切り込みを入れることで、木材に変形性を付与する試みがなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-36359号公報
特開2011-93249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、本発明者らが種々検討したところ、特許文献1の方法では常温での曲げ加工が容易である一方で、その加工形状を保持することが難しいという課題があることが判明した。すなわち、曲げ加工した合板に反発性があり、その加工形状を保持するためにはネジや釘を打つことなどで固定する必要がある一方で、ネジや釘で形状を固定しようとすると、単板が割れてしまう場合があるなど、加工形状を保持することが困難という課題があることが判明した。また、特許文献2で得られる木材は、一見して大きな切れ込みパターンを有することから、木材としての意匠性に課題があり、用途が限定されるなどの問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、木材製品としての意匠性に優れ、曲げ加工を容易に行うことができ、特には常温での曲げ加工を行うことができ、さらにその加工形状を容易に保持することが可能な木材積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の比重を有する木製単板(A)と、前記(A)の比重よりも大きい特定の比重を有するセルロース系材料(B)を用い、さらに粘着剤(C)を用いると共に、木製単板(A)とセルロース系材料(B)の厚みを特定範囲にすることで、木材製品としての意匠性に優れ、曲げ加工を容易に行うことができ、さらにその加工形状をネジや釘などで容易に保持し得ることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の態様を有する。
[1] 木製単板(A)層、セルロース系材料(B)層、および粘着剤(C)層を有する木材積層体であって、前記木製単板(A)層が、比重0.3以上0.5未満かつ厚み0.2~3mmの木製単板であり、前記セルロース系材料(B)層が、比重0.5以上かつ厚み0.2~3mmのセルロース系材料であることを特徴とする、木材積層体。
[2] 前記木製単板(A)層の総体積(A
V
)に対する前記セルロース系材料(B)層の総体積(B
V
)の体積比(B
V
/A
V
)が、5/100以上60/100以下であることを特徴とする、[1]に記載の木材積層体。
[3] 前記木材積層体の比重が、0.60以下であることを特徴とする、[1]または[2]に記載の木材積層体。
[4] 前記セルロース系材料(B)層が、比重0.5以上かつ厚み0.2~3mmの木製単板(b1)であることを特徴とする、[1]~[3]のいずれかに記載の木材積層体。
[5] 前記セルロース系材料(B)層が、比重0.5以上0.8以下の木製単板(b1)であることを特徴とする、[1]~[4]のいずれかに記載の木材積層体。
[6] [1]~[5]のいずれかに記載の木材積層体の製造方法であって、木製単板(A)、セルロース系材料(B)、および粘着剤(C)を積層し、圧力をかけて貼り合わせる工程を含み、前記粘着剤(C)が、シート状であることを特徴とする、木材積層体の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の木材積層体は、木材製品としての意匠性に優れ、曲げ加工を容易に行うことができ、さらにその加工形状をネジや釘などで容易に保持することができる。特に、常温での曲げ加工を容易に行うことができ、さらにその加工形状をネジや釘などで容易に保持することができる点で優れている。
【0010】
本発明者らは、木製単板(A)と、それより比重の高いセルロース系材料(B)を組み合わせると共に、木製単板(A)とセルロース系材料(B)の厚みを特定範囲に制御することにより、セルロース系材料(B)が有する保持力によってネジや釘などを固定することができ、さらに、木製単板(A)のずり変形による加工性を最大限発揮できるため、結果として、曲げ加工性を損なわずに、ネジや釘などを用いることによる形状保持性を向上することができたと考えている。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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