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公開番号2024080332
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193431
出願日2022-12-02
発明の名称畜肉様食品用油脂組成物とそれを用いた畜肉様食品
出願人ミヨシ油脂株式会社
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類A23D 9/00 20060101AFI20240606BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】畜肉様食品に良好な油性感を付与し、調理時の作業においては保形性及び分散性に優れる畜肉様食品用油脂組成物とそれを用いた畜肉様食品を提供する。
【解決手段】本発明の畜肉様食品用油脂組成物は、POPの含有量がトリグリセリド全体の質量を基準として4.0~20質量%、OOOとLLLの合計含有量がトリグリセリド全体の質量を基準として7.0~18質量%、及び、OOOとLLLの合計含有量に対するPOPの質量比が0.4~2.0である。
(ここで、POPは、1位及び3位にパルミチン酸、2位にオレイン酸が結合したトリグリセリドを示し、OOOは、1位、2位、及び3位にオレイン酸が結合したトリグリセリドを示し、LLLは、1位、2位、及び3位にリノール酸が結合したトリグリセリドを示す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
POPの含有量がトリグリセリド全体の質量を基準として4.0~20質量%、
OOOとLLLの合計含有量がトリグリセリド全体の質量を基準として7.0~18質量%、及び
OOOとLLLの合計含有量に対するPOPの質量比が0.4~2.0
である畜肉様食品用油脂組成物。
(ここで、POPは、1位及び3位にパルミチン酸、2位にオレイン酸が結合したトリグリセリドを示し、
OOOは、1位、2位、及び3位にオレイン酸が結合したトリグリセリドを示し、
LLLは、1位、2位、及び3位にリノール酸が結合したトリグリセリドを示す。)
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
PPOに対するPOPの質量比が1.0~5.0である請求項1に記載の畜肉様食品用油脂組成物。
(ここで、POPは、1位及び3位にパルミチン酸、2位にオレイン酸が結合したトリグリセリドを示し、
PPOは、1位と2位又は2位と3位にパルミチン酸、3位又は1位にオレイン酸が結合したトリグリセリドを示す。)
【請求項3】
10℃での固体脂含量が5.0~40%である請求項1に記載の畜肉様食品用油脂組成物。
【請求項4】
SSSの含有量がトリグリセリド全体の質量を基準として2.0~50質量%である油脂を、畜肉様食品用油脂組成物における油脂全体の質量を基準として20~90質量%配合した請求項1に記載の畜肉様食品用油脂組成物。
(ここで、SSSは、1位、2位、及び3位に炭素数任意の飽和脂肪酸が結合したトリグリセリドを示す。)
【請求項5】
UUUとUUSの合計含有量がトリグリセリド全体の質量を基準として55質量%以上である液状油を、畜肉様食品用油脂組成物における油脂全体の質量を基準として15~70質量%配合した請求項1に記載の畜肉様食品用油脂組成物。
(ここで、UUUは、1位、2位、及び3位に炭素数18以上の不飽和脂肪酸が結合したトリグリセリドを示し、UUSは、1位と2位又は2位と3位に炭素数18以上の不飽和脂肪酸が結合し、3位又は1位に炭素数任意の飽和脂肪酸が結合したトリグリセリドを示す。)
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の畜肉様食品用油脂組成物を配合した畜肉様食品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、畜肉様食品用油脂組成物とそれを用いた畜肉様食品に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、世界各国では真に持続可能な食料生産システムの開発に対する関心が高まっている。そのような中で、世界人口の増加や畜産に伴う環境負荷等への解決策として、代替肉や培養肉が注目されている。ここ最近、フレキシタリアン、ベジタリアン、ビーガン等の様なライフスタイルに対応した、植物由来の材料を原料とする代替肉の市場が成長を続けている。
【0003】
代替肉は、従来の家畜肉の代替として作られた食品のことであり、例えば、大豆等の植物性原料を使用し、肉の食感に近づけた大豆ハンバーグ等、プラントベースの畜肉様食品が知られている。
【0004】
畜肉様食品では、喫食したときの油性感が、肉の食感を連想させ嗜好性を高める。また、調理時においては、畜肉様食品は従来の畜肉加工食品に比べて成形性に劣るため、加熱前の生地の保形性も作業性を良好にする点から重要である。
【0005】
しかし、油脂を添加することにより喫食したときの油性感を得ようとすると、調理時の保形性が失われて、作業性が低下するとう問題があった。また、保形性を向上させるために常温で固形の油脂を用いた場合、油脂を生地へ均一に練り込むのが困難になり、良好に分散せず作業性に支障を来すという問題があった。従って、喫食したときの油性感と、調理時の作業性、すなわち保形性及び分散性との両方を満足する油脂組成物が望まれている。
【0006】
従来、畜肉様食品における調理時の作業性の改善を図るものとして、油脂組成物の固体脂含量を特定範囲とする技術が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-14209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
喫食したときの油性感や調理時の作業性は、油脂組成物における、油脂の配合に基づくトリグリセリド組成、及びそれによる油脂物性の影響が大きい。しかしながら、特許文献1では油脂物性に影響を与えるトリグリセリド比、特に、液状油の主要な成分である3不飽和トリグリセリドのOOO(トリオレオイルグリセロール)とLLL(トリリノレオイルグリセロール)の合計含有量に対する、2飽和1不飽和トリグリセリドのPOP(1,3-ジパルミトイル-2-オレオイルグリセロール)の質量比が低く、喫食したときの油性感と調理時の作業性をいずれも満足するためには更に改良の余地があった。
【0009】
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、畜肉様食品に良好な油性感を付与し、調理時の作業においては保形性及び分散性に優れる畜肉様食品用油脂組成物とそれを用いた畜肉様食品を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために本発明者らは鋭意検討した結果、特定のトリグリセリド組成を持つ油脂組成物が、畜肉様食品に良好な油性感を付与し、調理時の作業においては保形性及び分散性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の畜肉様食品用油脂組成物は、POPの含有量がトリグリセリド全体の質量を基準として4.0~20質量%、
OOOとLLLの合計含有量がトリグリセリド全体の質量を基準として7.0~18質量%、及び
OOOとLLLの合計含有量に対するPOPの質量比が0.4~2.0
であることを特徴としている。
(ここで、POPは、1位及び3位にパルミチン酸、2位にオレイン酸が結合したトリグリセリドを示し、
OOOは、1位、2位、及び3位にオレイン酸が結合したトリグリセリドを示し、
LLLは、1位、2位、及び3位にリノール酸が結合したトリグリセリドを示す。)
本発明の畜肉様食品は、前記畜肉様食品用油脂組成物を配合したものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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