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公開番号2024058507
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165924
出願日2022-10-15
発明の名称全気候対応電気自動車統合熱管理システム
出願人個人
代理人
主分類B60H 1/22 20060101AFI20240418BHJP(車両一般)
要約【課題】酷暑や酷寒地域を含む全気候に対応する電気自動車やハイブリッド車等の統合熱管理システムを提供する。
【解決手段】冷媒ループは、蒸気圧縮式冷凍技術を車室内冷暖房、バッテリ冷却と加熱に用いる。構成機器のクーラント加熱器は電動コンプレッサ出口の冷媒の高温排熱をクーラントで熱回収し、或いは高効率クーラント加熱手段を用いて、暖房とバッテリ加熱に供する。高温クーラントループは、循環クーラントをパワートレインの冷却と車室内暖房に用いる。冷却対象の機器から回収した排熱熱源とクーラント加熱器で加熱された電動コンプレッサ排熱熱源及び高効率クーラント加熱手段の熱源を必要に応じて暖房熱源やバッテリ予備加熱熱源に利用できる。低温クーラントループは、循環クーラントをバッテリの冷却と加熱に用いる。バッテリの予備加熱に関しては、高温クーラントループと共用のクーラント加熱器を用いた高効率クーラント加熱手段を利用できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
バッテリを有する、少なくとも1つの空調システム、駆動モーター、インバータ、その他電子電気機器等を冷却するパワートレイン冷却システム、及びバッテリ熱管理システムを備える全気候対応電気自動車統合熱管理システム(200)であって、
冷媒の温度及び圧力を上昇させることによって冷媒蒸気を圧縮するように構成された少なくとも1つの電動コンプレッサ(10)、高温高圧の前記冷媒を冷却する際に熱交換するクーラントを加熱するクーラント加熱器(11)、冷媒を外気で冷却凝縮するように構成されたコンデンサ(13)、エバポレータ膨張弁(14)、エバポレータ(15)、チラー膨張弁(16)、チラー(17)、膨張弁付冷媒制御弁(12)または同機能を備える高温高圧冷媒の制御弁とその冷媒後流に設置された電動コンプレッサ(10)の入口に通じる気相冷媒膨張装置の組合せを含む冷媒ループ(100)と、
高温側電動ポンプ(30)、高温ラジエータ(31)、電子電気機器類(32)、駆動モーター(33)、高温クーラント制御弁(34)、ヒータコア(35)、前記クーラント加熱器(11)を含む高温クーラントループ(101)と、
低温側電動ポンプ(50)、バッテリ熱交換器(51)、低温クーラント制御弁(52)、高温ラジエータ(31)と一体化されていてもよいがクーラント流路が区別されている低温ラジエータ(57)、クーラント加熱器(11)を含む低温クーラントループ(102)と、
を備え、
電子電気機器類(32)、駆動モータ(33)等パワートレインの発熱する機器類とクーラント加熱器(11)を通じた電動コンプレッサ(10)からの排熱回収による暖房熱源を利用する機能を有し、
前記クーラント加熱器(11)は、高温クーラントループ(101)と低温クーラントループ(102)の両方のクーラントの共通の入口と出口を有し、その前後に設定された、高温側電動ポンプの流域を全て制御する高温クーラント制御弁(34)と低温側電動ポンプの流域を全て制御する低温クーラント制御弁(52)によるクーラント切り替え制御により個別に両方のクーラントを加熱できるように構成し、クーラントループ毎の加熱手段の設定を必要としない、全気候対応電気自動車統合熱管理システム。
続きを表示(約 3,800 文字)【請求項2】
バッテリを有する、少なくとも1つの空調システム、駆動モーター、インバータ、その他電子電気機器等を冷却するパワートレイン冷却システム、及びバッテリ熱管理システムを備える全気候対応電気自動車統合熱管理システム(200)であって、
冷媒の温度及び圧力を上昇させることによって冷媒蒸気を圧縮するように構成された少なくとも1つの電動コンプレッサ(10)、高温高圧の前記冷媒を冷却する際に熱交換するクーラントを加熱するクーラント加熱器(11)、冷媒制御弁A(12a)、冷媒制御弁A(12a)がHPモード用膨張弁(20)に連通していない場合冷媒を外気で冷却凝縮するように構成され冷媒制御弁A(12a)がHPモード用膨張弁(20)に連通している場合冷媒が外気から吸熱蒸発するように構成されたた室外熱交換器(13a)、エバポレータ膨張弁(14)、エバポレータ(15)、チラー膨張弁(16)、チラー(17)、入口冷媒の状態と同じ状態が必要な出口を選択切り替えできる出口冷媒制御弁B(12b)を含む冷媒ループ(100)と、
高温側電動ポンプ(30)、高温ラジエータ(31)、電子電気機器類(32)、駆動モーター(33)、高温クーラント制御弁(34)、ヒータコア(35)、前記クーラント加熱器(11)を含む高温クーラントループ(101)と、
低温側電動ポンプ(50)、バッテリ熱交換器(51)、低温クーラント制御弁(52)、高温ラジエータ(31)と一体化されていてもよいがクーラント流路が区別されている低温ラジエータ(57)を含む低温クーラントループ(102)と、
を備え、
電子電気機器類(32)、駆動モータ(33)等パワートレインの発熱する機器類とクーラント加熱器(11)を通じた電動コンプレッサ(10)からの排熱回収による暖房熱源を利用する機能を有し、
前記クーラント加熱器(11)は、高温クーラントループ(101)と低温クーラントループ(102)の両方のクーラントの共通の入口と出口を有し、その前後に設定された、高温側電動ポンプの流域を全て制御する高温クーラント制御弁(34)と低温側電動ポンプの流域を全て制御する低温クーラント制御弁(52)によるクーラント切り替え制御により個別に両方のクーラントを加熱できるように構成し、クーラントループ毎の加熱手段の設定を必要としない、全気候対応電気自動車統合熱管理システム。
【請求項3】
バッテリを有する、少なくとも1つの空調システム、駆動モーター、インバータ、その他電子電気機器等を冷却するパワートレイン冷却システム、及びバッテリ熱管理システムを備える全気候対応電気自動車統合熱管理システム(200)であって、
冷媒の温度及び圧力を上昇させることによって冷媒蒸気を圧縮するように構成された少なくとも1つの電動コンプレッサ(10)、高温高圧の前記冷媒を冷却する際に熱交換するクーラントを加熱するクーラント加熱器(11)、冷媒制御弁A(12a)、冷媒制御弁A(12a)がHPモード用膨張弁(20)に連通していない場合冷媒を外気で冷却凝縮するように構成されたコンデンサ(13)、冷媒制御弁A(12a)がHPモード用膨張弁(20)に連通している場合冷媒が外気から吸熱蒸発するように構成されコンデンサ(13)と一体化されていてもよいが冷媒流路が区別されている室外エバポレータ(13b)、エバポレータ膨張弁(14)、エバポレータ(15)、チラー膨張弁(16)、チラー(17)を含む冷媒ループ(100)と、
高温側電動ポンプ(30)、高温ラジエータ(31)、電子電気機器類(32)、駆動モーター(33)、高温クーラント制御弁(34)、ヒータコア(35)、前記クーラント加熱器(11)を含む高温クーラントループ(101)と、
低温側電動ポンプ(50)、バッテリ熱交換器(51)、低温クーラント制御弁(52)、高温ラジエータ(31)と一体化されていてもよいがクーラント流路が区別されている低温ラジエータ(57)を含む低温クーラントループ(102)と、
を備え、
電子電気機器類(32)、駆動モータ(33)等パワートレインの発熱する機器類とクーラント加熱器(11)を通じた電動コンプレッサ(10)からの排熱回収による暖房熱源を利用する機能を有し、
前記クーラント加熱器(11)は、高温クーラントループ(101)と低温クーラントループ(102)の両方のクーラントの共通の入口と出口を有し、その前後に設定された、高温側電動ポンプの流域を全て制御する高温クーラント制御弁(34)と低温側電動ポンプの流域を全て制御する低温クーラント制御弁(52)によるクーラント切り替え制御により個別に両方のクーラントを加熱できるように構成し、クーラントループ毎の加熱手段の設定を必要としない、全気候対応電気自動車統合熱管理システム。
【請求項4】
高温クーラントループ(101)でクーラント加熱器(11)、高温側電動ポンプ(30)、高温ラジエータ(31)、駆動モータ(33)等パワートレイン機器、及びヒータコア(35)と接続している高温クーラント制御弁(34)が車室内暖房機能、パワートレイン機器の冷却機能、バッテリ予備加熱機能をその高温クーラント流路切り替え機能で選択制御し、かつ低温クーラントループ(102)でクーラント加熱器(11)、チラー(17)、バッテリ熱交換器(51)、及び低温ラジエータ(57)と接続している低温クーラント制御弁(52)が低温クーラントループ(102)にバッテリ外気冷却機能と予備加熱機能をその低温クーラント流路切り替え機能で選択制御し、車室内暖房機能、駆動モータ(33)等パワートレイン冷却機能、バッテリ冷却機能、バッテリ加熱機能全てを満たす高温と低温の2種類の温度管理範囲をもつ2つのクーラントループを制御できる、請求項1または2または3に記載の全気候対応電気自動車統合熱管理システム。
【請求項5】
冷媒の温度及び圧力を上昇させることによって冷媒蒸気を圧縮するように構成された少なくとも1つのコンプレッサ、その出口の高温高圧の冷媒をクーラントで放熱する時にクーラントが加熱されるクーラント加熱器、及びクーラント加熱器出口の高圧の冷媒をオリフィス或いはそれを含む膨張装置で低温低圧の冷媒に転じ、コンプレッサ入口に戻す一つの閉じたサイクルを構成している自動車熱管理用の新ホットガスバイパス加熱システムであって、
クーラント加熱器入口の冷媒が高温高圧の気相状態であるとき、クーラント加熱器の熱交換容量を適切に設定し、クーラント加熱器出口の冷媒が気液混合状態で、液相部分の冷媒割合がオリフィス通過時にほとんど圧縮されず気相冷媒に伴って高温高圧のまま移動できる範囲にとどめ、気相冷媒だけがオリフィス通過時に圧縮され、オリフィス出口で高温高圧の液相冷媒と低温低圧の気相冷媒が混合するようにオリフィス径と長さを設定し、オリフィス出口で混合後の冷媒が、コンプレッサ入口で低温低圧の気相状態にすることを可能する、冷媒の吸熱側熱交換器を不要とする高効率クーラント加熱システム。
【請求項6】
請求項5に記載されている高効率クーラント加熱システムを含む、請求項1または2または3に記載の全気候対応電気自動車統合熱管理システム。
【請求項7】
オリフィス径或いはキャピラリチューブ内径が1mmから6mmである請求項5に記載の高効率クーラント加熱システム。
【請求項8】
請求項5に記載されている高効率クーラント加熱システムを使用する場合に、コンプレッサ入口と出口の冷媒圧力・温度情報とコンプレッサ回転数の情報からクーラント加熱器出口の冷媒液相部分の割合を推定し、コンプレッサの入口冷媒状態が気相になる範囲にクーラントと冷媒流量を決定・制御できる機能を含む熱管理コントローラ。
【請求項9】
請求項1または2または3に記載の全気候対応電気自動車統合熱管理システム、或いはバッテリ冷却と車室内冷暖房の両方の機能を有する類似の自動車熱管理システムにおいて、チラー(17)とエバポレータ(15)或いはクーラント加熱器(11)に同時に冷媒が供給される場合に、バッテリ側と車室内側の合計の熱負荷が電動コンプレッサ(10)回転数の最大許容値を超えた場合は、バッテリ冷却を優先するために、HVACユニットの風量を最小限に減じる制御機能を含む熱管理コントローラ。
【請求項10】
請求項1または2または3に記載の全気候対応電気自動車統合熱管理システム、或いは車室内暖房機能を有する類似の自動車熱管理システムにおいて、クーラント加熱器(11)の後に設定された冷媒制御弁に対して電動コンプレッサ(10)の冷媒入口まえの低圧側回路に通じる高圧側冷媒の微小通路を設定して或いは微小洩れを発生させて、電動コンプレッサ(10)入口の圧力を上昇させ冷媒吸入体積効率を向上させる制御を可能とする冷媒制御弁。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車やハイブリッド車等の熱管理システムであり、酷暑や酷寒地域を含む全気候に対応する、空調システム、駆動モーターや電子電気機器等パワートレイン関連機器の冷却システム、及びバッテリ熱管理システムの統合熱管理システムに関するものである。特にその中の加熱源と加熱手段の最適化、全気候への対応を可能にする統合システム構成、新ホットガスバイパス加熱システム、または低外気温対応のコンプレッサ吸入体積効率向上手段を有するヒートポンプシステムの組込みを最適化した構成の技術分野に発明の要素を有する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
今日、全世界のあらゆる地域で、酷暑気候から酷寒気候の地域まで、高いエネルギ密度をもち熱管理が必要な車載バッテリを主にまたは唯一のエネルギ源とする電気自動車(以下EVと称する)が広く量産車として適用開始されている。内燃機関自動車(以下ICEVと称する)同様に運転者と乗客・乗員の快適さのためにEVにも普遍的要件をもつ車室内空調システム(以下ACSと称する)が必要である。また、EVでは、ICEVのエンジン熱管理システムに代わって、駆動モーター、インバータ、充電器、コンバータ等、その他必要に応じて含まれる電子電気機器の冷却が必要とされ、いわゆるパワートレイン冷却システム(以下PCSと称する)をやはり設ける必要がある。さらに、EVにおいては、高いエネルギ密度を持つバッテリには特にバッテリの寿命と効率を適切に保つため、バッテリ熱管理システム(以下BTMSと称する)を設ける必要がある。これらの3つの熱管理システムは、熱的に関連しており共通の構成機器を通して物理的・機能的に結合することができる。回収熱を他のシステムに利用することが可能である場合もあり一部実現されているが、全気候の全稼働モードに対応する排熱回収を含めた最適化された統合熱管理システムが実現されていない。すなわち、今日の最新のEVでは、ACS、PCS、BTMSの3つの熱管理システムを全天候の全稼働モードに対し電気エネルギの消費効率を向上させ、最小の構成機器の設定・配置によるコスト、重量及び制御等を最小・最適化する観点で最適統合することが求められている。
【0003】
当技術分野で知られているこれらのシステムをEVに適用するに際しICEVに対し以下に示す様にACS、PCS、及びBTMSそれぞれに課題がある。
【0004】
ACSの課題
:ICEVでは運転開始後の定常運転時はエンジンの冷却の結果として加熱される液状冷却媒体、通常、水とエチレングリコールと少量の添加剤の混合液体であることが多い冷却媒体(以下クーラントと称する)を車室内のヒータコアと呼ばれる熱交換器に導入し、車室内空気を加熱する暖房熱源としている。また、寒冷或いは酷寒地域では、PTC(Positive Temperature Coefficient)等の電気ヒーターや燃焼ヒーター等の暖房熱源を追加して所定の車室内温度に達するまでの補助暖房に使用する例が一般的である。
【0005】
これに対しEVでは、定常運転時に車室内温度が低い場合に車室内暖房熱源は、ICEVのエンジン回収熱に相当する熱量がPCSからは得られない場合がある。
【0006】
この課題を解決するために、最近のEVでは第一世代として、車室内空気を加熱するために電気ヒーターが用いられた。しかし、当時の電気ヒーターによる車室内暖房は理論的に消費する電気エネルギ以上に暖房エネルギに変換できないので、暖房の成績係数(以下COPと称する)が1未満になる欠点があった。このため、外気温度が低い寒冷地域では電気ヒーターによる電気エネルギの消耗が激しく、EVのバッテリへの充電一回当たり航続距離が条件によっては半減してしまうようなケースが顕在化し問題となっていた。
【0007】
また、寒冷地域以外でも以下に述べる電気ヒーターの課題があった。乗用車などでは一般住宅用エアコン等に対し運転時の安全性を考慮した比較的緻密な空調を実現しているICEVのACSでは、車室内の空気の加熱、冷却、換気、空気流の吐出口や吐出量の制御、及び外気導入と内気循環の配分制御等、室内空気全般の管理を実施している空調装置(以下HVACユニットと称する)を用いている。このHVACユニットでは、予備冷房、最強冷房、換気のモード以外は、程度の差こそあれヒーターが使われている。温度調整冷房や除湿暖房モード等では、車室内空気をエバポレータで一定の適切な温度まで冷却した空気と、エバポレータ後流のヒータコアを通過し加熱された空気を空気混合装置の調整で指定の温度に制御する冷暖空気混合制御タイプ(以下エアミックスタイプと称する)の温度制御を通常おこなっている。安全上の窓の防曇、快適性上の異臭の予防、除湿暖房、エアミックスタイプの温度調節、湿度の制御等様々な目的のため空気の冷却と加熱の両方の機能が同時に使用されている。すなわち、除湿後、または冷却後の空気の再加熱がヒーターでなされている。そのため、寒冷地以外でもヒーターに電気ヒーターを用いると電力消費による航続距離低下は無視できず、寒冷地だけではなく全気候条件の地域でも改善課題となっていた。
【0008】
第二世代では、前述の航続距離の問題を軽減するために、一般住宅用エアコン等で広く使われている手段、通常の蒸気圧縮式冷凍サイクルを用い室内から熱吸収し、外気に放出する冷房と、冷媒回路の切り替えにより外気から熱吸収し、室内に暖房を供給するシステム(以下ヒートポンプシステムと称する)がEVに導入された。しかし、一般住宅用エアコンのような単純な冷暖房の切り替えは自動車ではできなかった。理由は、昼間の冷房から夜間の暖房への切り替えがあった場合等、熱交換器表面に残っている除湿された水分の再蒸発や高湿度温風による窓曇りの安全上の問題であった。また、前述の冷房と暖房を同時に使う空気再加熱モードでは、単純な回路切り替えが適用できず暖房機能を結局補助暖房用電気ヒーターで補う必要があった。また、酷寒地域ではヒートポンプシステムの効率が低下し必要な暖房熱源を確保できないため、やはり、ICEVと同様の補助暖房用電気ヒーターの適用が必要であった。
【0009】
そのため様々な技術改良が後述の特許文献1から4の例のように行われており長所短所が評価されている。しかし後述の課題1から5にまとめて示すようにそれぞれ短所がありどの技術例も実質上の全天候・全稼働モード対応の最適化には至っていないのが現状である。
【0010】
PCSの課題
: ICEVでのエンジン冷却と同様に、EVでのパワートレインである駆動モーター、インバータ、その他電子電気機器等関連機器の冷却がそれらの機能と耐久性を維持するため適切に行われなければならない。ICEV同様、クーラントループを設けラジエータを介して回収熱を大気に放出する方式が基本になっている。また、外気温度が摂氏55度程度の高い温度を設計条件としなければいけない酷暑地域もあり、EVのパワートレインの制御される実体温度や冷却用のクーラント温度はそれ以下に制御することができない。したがって、この高温クーラントループはPCS構成機器が適応可能な範囲で比較的高温系となり次に述べるBTMSの低温クーラントループとは別ループ、別制御になっている。これを気温が高い地域や季節に対応して一体化するには、高温クーラントを高温ラジエータで予備冷却した後に低温クーラントループのチラーでエネルギを消費しつつ冷却してBTMSの目的の低温クーラント状態にした上でバッテリーパックに供給する必要があるが、省エネルギとは逆行する手段となってしまう。従って、低温クーラントループと高温クーラントループの全気候の全稼働モードに対する最適組合せが課題となっている。
(【0011】以降は省略されています)

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