TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024033727
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022137496
出願日2022-08-31
発明の名称作業車両
出願人井関農機株式会社
代理人個人
主分類B60K 6/36 20071001AFI20240306BHJP(車両一般)
要約【課題】電動モータの駆動によりエンジンの出力をアシストする際に、ミッションケースの摩耗、故障を良好に防止できる作業車両を提供する。
【解決手段】
作業車両は、エンジン4からミッションケース18を介して作業機7,8まで動力を伝達する動力伝達経路を備え、動力伝達経路には、ミッションケース18よりも下流側においてエンジン4の出力動力と電動モータ6の出力動力を合成する合成部と、第1作動動力以上の動力が加わるとミッションケース18の上流側においてミッションケース18への動力の伝達を遮断する第1クラッチ41と、第2作動動力以上の動力が加わるとミッションケース18の下流側においてミッションケース18への動力の伝達を遮断する第2クラッチ42が配設されている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
機体の動力源としてのエンジンと、
前記エンジンから出力される動力を変速するミッションケースと、
前記ミッションケースで変速された動力を受けて駆動し、農作業を行う作業機と、
前記エンジンの出力をアシストする電動モータとを備えた農業用の作業車両であって、
前記エンジンから前記ミッションケースを介して前記作業機まで動力を伝達する動力伝達経路を備え、
前記動力伝達経路には、前記ミッションケースよりも下流側において、前記エンジンの出力動力と前記電動モータの出力動力とを合成する合成部と、
所定の第1作動動力以上の動力が加わると前記ミッションケースの上流側において前記ミッションケースへの動力の伝達を遮断する第1クラッチと、
所定の第2作動動力以上の動力が加わると前記ミッションケースの下流側において前記ミッションケースへの動力の伝達を遮断する第2クラッチとが配設されたことを特徴とする作業車両。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記作業機として、根菜類を圃場から引き抜く引抜装置を備え、
前記引抜装置は、圃場に栽培されている根菜類の茎葉部を挟持して搬送する左右一対の無端状の挟持搬送ベルトを有し、各前記挟持搬送ベルトは、前記エンジンの出力動力が入力される第1エンジン駆動プーリと、前記電動モータの出力動力が入力される第1モータ駆動プーリとに巻き掛けられており、
前記電動モータは、その非駆動時に、前記挟持搬送ベルトの回転に伴う前記第1モータ駆動プーリの回転を受けて発電し、バッテリーに蓄電するモータジェネレータとして構成されるとともに、前記エンジンの回転数が所定値以下であるとき、前記バッテリーから供給される電力を受けて前記第1モータ駆動プーリを回転駆動するよう構成され、
前記合成部は、前記第1モータ駆動プーリが前記電動モータにより回転駆動されることによって、前記エンジンの出力動力と前記電動モータの出力動力とを合成するよう構成された前記挟持搬送ベルトであり、また、
前記第1クラッチの前記第1作動動力と前記第2クラッチの前記第2作動動力が、各々、前記エンジンの標準時の出力動力と前記電動モータの標準時の出力動力との合算値を上回り、且つ、左右一対の前記挟持搬送ベルトがスリップし始めるのに要する所定の動力値未満の範囲となるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
前記作業機として、圃場に栽培されている根菜類の茎葉部を引き起こす引起し装置を備え、
前記引起し装置は、根菜類の茎葉部を引き起こす無端状の引起しベルトを有し、前記引起しベルトは、前記エンジンの出力動力が入力される第2エンジン駆動プーリと、前記電動モータの出力動力が入力される第2モータ駆動プーリとに巻き掛けられており、
前記電動モータは、その非駆動時に、前記エンジンの出力動力による前記引起しベルトの回転に伴う前記第2モータ駆動プーリの回転を受けて発電し、バッテリーに蓄電するモータジェネレータとして構成され、さらに、前記エンジンの回転数が所定の回転数以下であるとき、前記バッテリーから供給される電力を受けて前記第2モータ駆動プーリを回転駆動するよう構成されており、
前記合成部は、前記第2モータ駆動プーリが前記電動モータにより回転駆動されることによって、前記エンジンの出力動力と前記電動モータの出力動力とを合成するよう構成された前記引起しベルトであることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項4】
前記作業機として、前記引抜装置の前方に配置され、圃場に栽培されている根菜類の茎葉部を引き起こす引起し装置をさらに備えるとともに、
前記引起し装置の上部に配置され、圃場に栽培されている根菜類の茎葉部を撮像する撮像装置と、
前記撮像装置により取得された画像から、茎葉部の繁茂量の評価値を算出する評価値算出部と、
前記電動モータの駆動を制御するモータ制御部とを備え、
前記モータ制御部は、前記評価値算出部により算出された評価値の情報を取得するよう構成され、前記評価値が所定の閾値以上であることを条件として、前記電動モータを駆動させるよう構成されたことを特徴とする請求項2に記載の作業車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンをアシストする電動モータを備えた農作業用の作業車両に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、エンジンから出力される動力を受けて農作業を行う作業機を備え、負荷の大きい作業を行う際に、電動モータを駆動させてエンジンの出力をアシストする作業車両が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、エンジンから出力された動力が、入力部(入力軸)を介してミッションケース内に入力され、変速された後に、ミッションケースから延びる出力部(PTO軸)を介して、作業機に伝達されるよう構成された作業車両が開示されている。この作業車両においては、エンジンの出力軸にギアを介して電動モータが連結されており、電動モータの駆動により、エンジン出力軸の回転をアシストすることで、動力を上昇させ、スムーズに農作業を進めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-101301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の作業車両によれば、作業機の作業負荷が高いときなどに、エンジンの動力と電動モータの動力とが合成(=統合)された大きな動力が、入力部を介してミッションケース内に入力されることとなる。その結果、ミッションケースの入力部周辺に過度に高い負荷が加わり、これにより、ミッションケースの摩耗を促進し、故障を誘発する恐れが存在した。
【0006】
このような問題に鑑みて、本発明は、電動モータの駆動によりエンジンの出力をアシストする際に、ミッションケースの摩耗、故障を良好に防止することができる農作業機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のかかる目的は、
機体の動力源としてのエンジンと、
前記エンジンから出力される動力を変速するミッションケースと、
前記ミッションケースで変速された動力を受けて駆動し、農作業を行う作業機と、
前記エンジンの出力をアシストする電動モータとを備えた農業用の作業車両であって、
前記エンジンから前記ミッションケースを介して前記作業機まで動力を伝達する動力伝達経路を備え、
前記動力伝達経路には、前記ミッションケースよりも下流側において、前記エンジンの出力動力と前記電動モータの出力動力とを合成する合成部と、
所定の第1作動動力以上の動力が加わると前記ミッションケースの上流側において前記ミッションケースへの動力の伝達を遮断する第1クラッチと、
所定の第2作動動力以上の動力が加わると前記ミッションケースの下流側において前記ミッションケースへの動力の伝達を遮断する第2クラッチとが配設されたことを特徴とする作業車両によって達成される。
【0008】
本発明によれば、エンジンから出力される動力と、エンジンの出力をアシストする電動モータから出力される動力とが合成(=統合)される合成部が、動力伝達経路において、ミッションケースよりも下流側の位置に配設されているから、電動モータの駆動時(アシスト時)に、電動モータの出力動力が上流側からミッションケースに入力されない。したがって、特許文献1に記載の作業車両のように、エンジンの動力と電動モータの動力とが合成された合成動力がミッションケースの入力側から集中的に入力される場合に比して、ミッションケースにかかる負荷を大きく軽減できる。
【0009】
さらに、本発明によれば、エンジンから作業機までの動力伝達経路において、ミッションケースよりも上流側と下流側の位置に各々、所定の作動動力以上の動力が加わるとミッションケースへの動力の伝達を遮断するクラッチが配置されているから、ミッションケースの入力側と出力側のいずれから過大な動力が伝達された場合でも、ミッションケースの摩耗、故障を良好に防止できる。
【0010】
本発明の好ましい実施形態においては、
前記作業機として、根菜類を圃場から引き抜く引抜装置を備え、
前記引抜装置は、圃場に栽培されている根菜類の茎葉部を挟持して搬送する左右一対の無端状の挟持搬送ベルトを有し、各前記挟持搬送ベルトは、前記エンジンの出力動力が入力される第1エンジン駆動プーリと、前記電動モータの出力動力が入力される第1モータ駆動プーリとに巻き掛けられており、
前記電動モータは、その非駆動時に、前記挟持搬送ベルトの回転に伴う前記第1モータ駆動プーリの回転を受けて発電し、バッテリーに蓄電するモータジェネレータとして構成されるとともに、前記エンジンの回転数が所定値以下であるとき、前記バッテリーから供給される電力を受けて前記第1モータ駆動プーリを回転駆動するよう構成され、
前記合成部は、前記第1モータ駆動プーリが前記電動モータにより回転駆動されることによって、前記エンジンの出力動力と前記電動モータの出力動力とを合成するよう構成された前記挟持搬送ベルトであり、また、
前記第1クラッチの前記第1作動動力と前記第2クラッチの前記第2作動動力が、各々、前記エンジンの標準時の出力動力と前記電動モータの標準時の出力動力との合算値を上回り、且つ、左右一対の前記挟持搬送ベルトがスリップし始めるのに要する所定の動力値未満の範囲となるように構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
スーパーEV
1か月前
個人
揺動照射照明装置
3か月前
個人
骨組み型熱交換器
3日前
個人
自動車暴走抑制装置
10日前
株式会社コーワ
清掃装置
3か月前
日本精機株式会社
表示装置
2か月前
日本精機株式会社
表示装置
3か月前
日本精機株式会社
表示装置
3か月前
東レ株式会社
フロントグリル
10日前
個人
ワイパーアームリフト装置
3か月前
個人
断熱構造体とその製造方法
2か月前
株式会社SUBARU
車両
20日前
井関農機株式会社
作業車両
2か月前
井関農機株式会社
作業車両
3か月前
株式会社SUBARU
車両
3か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
1か月前
株式会社SUBARU
車両
2か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
1か月前
日本精機株式会社
車両用表示装置
2か月前
井関農機株式会社
作業車両
26日前
井関農機株式会社
作業車両
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
1か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
1か月前
株式会社SUBARU
車両
2か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
2か月前
井関農機株式会社
作業車両
1か月前
井関農機株式会社
作業車両
26日前
株式会社SUBARU
車両
20日前
オクト産業株式会社
自動車
1か月前
株式会社SUBARU
車両
20日前
井関農機株式会社
作業車両
3か月前
新明和工業株式会社
作業車両
1か月前
日本化薬株式会社
ガス発生器
1か月前
カヤバ株式会社
シリンダ装置
20日前
日邦産業株式会社
ウォッシャ
3か月前
スズキ株式会社
表示制御装置
4か月前
続きを見る