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公開番号2024053572
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022159863
出願日2022-10-04
発明の名称電動作業車両
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人開知
主分類B60L 1/00 20060101AFI20240409BHJP(車両一般)
要約【課題】DC/DCコンバータを小型化するとともに、補機への安定的な電力供給を確保しつつ、停止時や低速走行時に生じる損失やノイズを低減することができる電動作業車両を提供すること。
【解決手段】発電装置で生成された直流電力が供給される主機直流ラインと、主機直流ラインに供給される直流電力によって走行モータを駆動するインバータと、補機装置を駆動するための直流電力を供給する補機直流ラインと、主機直流ラインの直流電圧が予め定めた電圧閾値以上である場合に主機直流ラインの直流電圧を変換して補機直流ラインに供給可能なDC/DCコンバータと、補機直流ラインに供給可能な電力を蓄電する蓄電装置とを有する補機電源装置と、発電装置および補機電源装置を制御する制御装置とを備え、制御装置は、走行モータの回転速度および蓄電装置の蓄電残量に応じて、発電装置および補機電源装置を制御する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
発電装置と、
前記発電装置で生成された直流電力が供給される主機直流ラインと、
走行モータと、
前記主機直流ラインに供給される直流電力によって前記走行モータを駆動するインバータと、
補機装置と、
前記補機装置を駆動するための直流電力を供給する補機直流ラインと、
前記主機直流ラインの直流電圧が予め定めた電圧閾値以上である場合に前記主機直流ラインの直流電圧を変換して前記補機直流ラインに供給可能なDC/DCコンバータと、前記補機直流ラインに供給可能な電力を蓄電する蓄電装置とを有する補機電源装置と、
前記発電装置および前記補機電源装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記走行モータの回転速度および前記蓄電装置の蓄電残量に応じて、前記発電装置および前記補機電源装置を制御することを特徴とする電動作業車両。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
請求項1記載の電動作業車両において、
前記制御装置は、
前記走行モータの回転速度が予め定めた速度閾値よりも低く、かつ、前記蓄電装置の蓄電残量が予め定めた残量閾値以上であるときには、前記主機直流ラインの電圧が前記電圧閾値よりも低くなるように前記発電装置を制御し、
前記走行モータの回転速度が予め定めた前記速度閾値よりも低く、かつ、前記蓄電装置の蓄電残量が前記残量閾値よりも小さいときには、前記主機直流ラインの電圧が前記電圧閾値よりも高くなるように前記発電装置を制御しつつ、前記蓄電装置を充電するように前記補機電源装置を制御することを特徴とする電動作業車両。
【請求項3】
請求項1記載の電動作業車両において、
前記制御装置は、
前記走行モータの回転速度と、前記発電装置を制御する指令値の暫定値として生成される第一暫定電圧指令値との関係を規定した主機電圧指令テーブルと、
前記主機電圧指令テーブルに応じて生成される前記第一暫定電圧指令値と、前記第一暫定電圧指令値に電圧下限値を設定した第二暫定電圧指令値との関係を規定した主機電圧指令限定テーブルとを有し、
前記蓄電装置の蓄電残量が予め定めた残量閾値以上であるときには、前記第一暫定電圧指令値に応じて前記発電装置を制御し、前記蓄電装置の蓄電残量が前記残量閾値よりも小さい場合には、前記第二暫定電圧指令値に応じて前記発電装置を制御することを特徴とする電動作業車両。
【請求項4】
請求項3記載の電動作業車両において、
前記主機電圧指令テーブルは、前記回転速度が前記速度閾値より低いときには前記第一暫定電圧指令値が前記電圧下限値より低くなり、前記回転速度が前記速度閾値より高いときには前記第一暫定電圧指令値が前記電圧下限値よりも高くなるように規定され、
前記主機電圧指令限定テーブルは、前記電圧下限値が前記電圧閾値よりも大きい値となるように規定されたことを特徴とする電動作業車両。
【請求項5】
請求項2記載の電動作業車両において、
前記制御装置は、
前記主機直流ラインの直流電圧が予め定めた電圧閾値以上で、かつ、前記蓄電装置の蓄電残量が予め定めた残容量上限値よりも小さい場合には、
前記蓄電装置を充電するために前記補機直流ラインから前記蓄電装置に供給する電流の目標値である電流目標値を設定し、
前記蓄電装置に供給される電流値と前記電流目標値の偏差が小さくなるように前記DC/DCコンバータを制御することを特徴とする電動作業車両。
【請求項6】
請求項2記載の電動作業車両において、
前記主機直流ラインの直流電圧が予め定めた電圧閾値よりも小さい場合には、前記DC/DCコンバータによる前記主機直流ラインの直流電圧の変換および前記補機直流ラインへの供給を停止することを特徴とする電動作業車両。
【請求項7】
請求項2記載の電動作業車両において、
前記補機電源装置は、
前記主機直流ラインの直流電圧が予め定めた電圧閾値以上である場合に前記主機直流ラインの直流電圧を変換して前記補機直流ラインに供給可能なDC/DCコンバータである第一DC/DCコンバータの他に、
前記蓄電装置と前記補機直流ラインとの間で直流電圧を変換して相互に供給可能な第二DC/DCコンバータをさらに有し、
前記制御装置は、
前記主機直流ラインの電圧と前記補機直流ラインの電圧とに基づいて、前記第一DC/DCコンバータの制御信号を生成する第一DC/DCコンバータ制御部と、
前記蓄電装置の蓄電残量と放電電流とに基づいて、前記第二DC/DCコンバータの制御信号を生成する第二DC/DCコンバータ制御部とを備え、
前記第一DC/DCコンバータ制御部は、前記主機直流ラインの電圧が前記電圧閾値以上である場合には、前記補機直流ラインの電圧と予め定めた第一電圧指令値の偏差が小さくなるように、前記第一DC/DCコンバータの制御信号を生成し、
前記第二DC/DCコンバータ制御部は、
前記蓄電装置の蓄電残量が予め定めた蓄電残量上限値より小さい場合には、電流制限値として前記蓄電装置の充電方向の電流値を設定する電流制限値生成部と、
前記補機直流ラインの電圧が予め定めた第二電圧指令値より低い場合に、予め定めた第一電流指令値を増大させる電圧制御演算部と、前記第一電流指令値が前記電流制限値以上となるように前記第一電流指令値にリミッタ処理を施して第二電流指令値を生成する可変リミッタと、前記蓄電装置の充放電を制御する電流制御系とを有する電圧制御系とを備え、
前記電流制御系は、前記蓄電装置の充電方向の電流値と前記第二電流指令値の偏差が小さくなるように前記第二DC/DCコンバータの制御信号を生成し、
前記第二電圧指令値は、前記第一電圧指令値より低く設定されたことを特徴とする電動作業車両。
【請求項8】
請求項2記載の電動作業車両において、
前記補機電源装置は、
前記主機直流ラインの直流電圧が予め定めた電圧閾値以上である場合に前記主機直流ラインの直流電圧を変換して前記補機直流ラインに供給可能なDC/DCコンバータである第一DC/DCコンバータの他に、
前記補機直流ライン上に設けられ、前記第一DC/DCコンバータ及び前記蓄電装置の直流電圧を変換して前記補機装置に供給可能な第二DC/DCコンバータをさらに有し、
前記制御装置は、
前記蓄電装置の蓄電残量と、前記主機直流ラインの電圧と、前記蓄電装置の放電方向の電流値とに基づいて、前記第一DC/DCコンバータの制御信号を生成する第一DC/DCコンバータ制御部と、
前記補機直流ラインの電圧に基づいて、前記第二DC/DCコンバータの制御信号を生成する第二DC/DCコンバータ制御部とを備え、
前記第一DC/DCコンバータ制御部は、
前記蓄電装置の蓄電残量が予め定めた蓄電残量上限値より小さい場際には、電流指令値として前記蓄電装置の充電方向の電流値を設定する電流指令生成部と、
前記主機直流ラインの電圧が前記電圧閾値以上である場合には、前記蓄電装置の充電方向の電流値と前記電流指令値の偏差が小さくなるように前記第一DC/DCコンバータの制御信号を生成する電流制御系とを備え、
前記第二DC/DCコンバータ制御部は、前記補機直流ラインの電圧と予め定めた電圧指令値の偏差が小さくなるように前記第一DC/DCコンバータの制御信号を生成することを特徴とする電動作業車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電動作業車両に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、化石燃料の枯渇や地球環境問題の悪化を背景として、ハイブリッド自動車や電気自動車のように電気エネルギーを利用した電動車両の普及が進んでいる。例えば、鉱山現場においては様々な電気駆動の作業車両が用いられており、搬送用の作業車両としては、電気駆動ダンプトラックなどのような大型の電動作業車両も用いられている。
【0003】
このような電動車両の電源制御に係る技術としては、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1には、走行用の電力を蓄えるメインバッテリと、車両の補機に供給するための電力を蓄える補機バッテリと、前記メインバッテリと前記補機バッテリとの間で双方向の電力変換を実行することが可能なコンバータとを備えた車両の電源システムにおいて、前記メインバッテリと前記補機バッテリと前記コンバータとを制御するコントローラを備え、前記コントローラは、予め定められた所定の条件が成立する場合に前記メインバッテリから前記補機バッテリに電力を供給するように構成され、前記車両の電源システムがオフか否かを判断し、前記車両の電源システムがオフの場合に、前記メインバッテリの充電残量が予め定められた所定値以下であるか否かを更に判断し、前記メインバッテリの充電残量が前記所定値以下の場合に、前記補機の稼働を禁止するように構成されている車両の電源システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-43689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電気駆動ダンプトラックには、エンジンに接続された主機発電機の発電電力をインバータによって変換して主機直流ラインに接続された走行モータを駆動するとともに、主機直流ラインの電力をDC/DCコンバータで変換して補機直流ラインに供給し、エアコンのコンプレッサモータシステムや冷却用のブロアモータシステムといった補機を駆動する電気駆動システムが備えられている。
【0006】
鉱山で用いられる電気駆動ダンプトラックのような大型の電動作業車両では、電気駆動システムの大容量化に伴って主機直流ラインで扱う電力も高電圧化する傾向にある。一方、電動作業車両の停止時や低速走行時には、走行モータには比較的低い電圧を印加すればよい。そこで、速度応じて主機直流ラインの電圧を変化させることが考えられる。すなわち、停止時や低速走行時に主機直流ラインの電圧を低く制御することで、主機直流ライン側の回路で発生する損失やノイズを低減することができる。
【0007】
しかしながら、主機直流ラインから補機直流ラインに供給される電力の電圧を変換するDC/DCコンバータは、主機直流ライン側の入力電圧の対応可能範囲が広くなるほど回路が大型化してしまう。すなわち、DC/DCコンバータを高電圧から低電圧までの広範な入力電圧に対応させる場合には、DC/DCコンバータの大型化を招く。
【0008】
一方、DC/DCコンバータの入力電圧の対応可能範囲を狭くすることで、DC/DCコンバータの小型化を図ることも考えられる。しかしながら、停止時や低速走行時などにおいて、主機直流ライン側の電圧がDC/DCコンバータの入力電圧の対応可能範囲よりも低くなってしまうような場合には、DC/DCコンバータが動作不可となってしまい、補機への電力供給ができなくなるおそれがある。
【0009】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、DC/DCコンバータを小型化するとともに、補機への安定的な電力供給を確保しつつ、停止時や低速走行時に生じる損失やノイズを低減することができる電動作業車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、発電装置と、前記発電装置で生成された直流電力が供給される主機直流ラインと、走行モータと、前記主機直流ラインに供給される直流電力によって前記走行モータを駆動するインバータと、補機装置と、前記補機装置を駆動するための直流電力を供給する補機直流ラインと、前記主機直流ラインの直流電圧が予め定めた電圧閾値以上である場合に前記主機直流ラインの直流電圧を変換して前記補機直流ラインに供給可能なDC/DCコンバータと、前記補機直流ラインに供給可能な電力を蓄電する蓄電装置とを有する補機電源装置と、前記発電装置および前記補機電源装置を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記走行モータの回転速度および前記蓄電装置の蓄電残量に応じて、前記発電装置および前記補機電源装置を制御するものとする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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