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公開番号2024048826
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022154947
出願日2022-09-28
発明の名称制動装置
出願人株式会社アドヴィックス
代理人個人,個人
主分類B60T 8/94 20060101AFI20240402BHJP(車両一般)
要約【課題】制動装置に関して、電動シリンダの異常が発生している場合にホイールシリンダ内の液圧を減少させる構成を提案する。
【解決手段】制動装置20は、リザーバタンク24から供給されるブレーキ液によってホイールシリンダ11内の液圧を調整することで車輪に制動力を付与する第1制動部50と、第1制動部50を制御する制動制御装置100と、を有する。第1制動部50は、電気モータ513の駆動に応じてブレーキ液をホイールシリンダ11に供給することができる電動シリンダ51を備えている。第1制動部50は、電動シリンダ51における出力ポート516が開いている液室とリザーバタンク24とを接続するように構成されている解放流路56と、解放流路56に配置されている常閉型の電磁弁である解放弁57と、を備えている。制動制御装置100は、電動シリンダ51に異常が発生している場合に解放弁57を開弁する圧力解放処理を実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ブレーキ液を貯留するリザーバタンクと、該リザーバタンクから供給されるブレーキ液によってホイールシリンダ内の液圧を調整することで車両の車輪に制動力を付与することができる制動部と、該制動部を制御する制動制御装置と、を有する制動装置であって、
前記制動部は、
シリンダとピストンと電気モータとを有しており、前記電気モータの駆動に応じて移動する前記ピストンによってブレーキ液を前記ホイールシリンダに供給することができる出力ポートが前記シリンダに形成されている電動シリンダと、
前記電動シリンダにおける前記シリンダのうち前記出力ポートが開いている液室と、前記リザーバタンクと、を接続するように構成されている解放流路と、
前記解放流路に配置されている常閉型の電磁弁である解放弁と、を備えるものであり、
前記制動制御装置は、
前記電動シリンダに異常が発生しているか否かを判定する異常判定処理と、
前記電動シリンダに異常が発生していることが判定されている場合に前記解放弁を開弁する圧力解放処理と、を実行する制動装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
マスタピストンと該マスタピストンによって区画されている液室とを有しており、車両の運転者による制動操作部材の操作に応じて移動する前記マスタピストンによって、ブレーキ液を前記ホイールシリンダに供給できるマスタシリンダと、
前記マスタピストンによって区画されている液室のうち前記ホイールシリンダに接続されている液室であるマスタ室とは反対側の液室であるサーボ室を、前記電動シリンダの前記出力ポートと接続する流路と、を備え、
前記マスタシリンダは、前記サーボ室にブレーキ液が供給されることに応じて前記マスタ室の容積が小さくなる方向に前記マスタピストンが移動するように構成されている
請求項1に記載の制動装置。
【請求項3】
前記制動部を第1制動部として、前記電気モータを第1電気モータとするとき、
前記ホイールシリンダ内の液圧を調整することで前記車輪に制動力を付与することができるものであり、前記第1制動部と前記ホイールシリンダとの間に介在する第2制動部をさらに備え、
前記第2制動部は、
動力源として第2電気モータを有しているものであり前記ホイールシリンダに接続されている液圧回路と、
前記第1制動部と前記液圧回路とを接続する流路の間に配置されている常開型の電磁弁である差圧調整弁と、を備え、
前記制動制御装置は、前記第2制動部を制御することができ、前記圧力解放処理によって前記解放弁を開弁する際には、前記差圧調整弁が解放された状態よりも前記ホイールシリンダ内の液圧の減少速度が低くなるように、前記差圧調整弁を制御する
請求項1または2に記載の制動装置。
【請求項4】
前記制動制御装置は、
前記電動シリンダに異常が発生している場合に制動操作が検出された際には、
前記液圧回路を制御することによって、前記解放弁を開弁状態にした前記解放流路を介して前記リザーバタンクから前記ホイールシリンダにブレーキ液を供給することで前記ホイールシリンダ内の液圧を調整する助勢処理を実行する
請求項3に記載の制動装置。
【請求項5】
前記サーボ室を前記電動シリンダの前記出力ポートと接続する流路は、前記マスタ室と接続されている前記ホイールシリンダとは異なる前記ホイールシリンダに接続されている請求項2に記載の制動装置。
【請求項6】
前記制動制御装置は、前記圧力解放処理によって前記解放弁を開弁した状態で、前記差圧調整弁を閉弁させる請求項3に記載の制動装置。
【請求項7】
前記圧力解放処理は、前記電動シリンダに異常が発生していることが判定され、且つ、運転者によって制動操作部材が操作されている際に実行される請求項1に記載の制動装置。
【請求項8】
マスタピストンと該マスタピストンによって区画されている液室とを有しており、車両の運転者による制動操作部材の操作に応じて移動する前記マスタピストンによって、ブレーキ液を前記ホイールシリンダに供給できるマスタシリンダと、
前記マスタピストンによって区画されている液室のうち前記ホイールシリンダに接続されている液室であるマスタ室とは反対側の液室であるサーボ室を、前記電動シリンダの前記出力ポートと接続する流路と、を備え、
前記助勢処理において、前記マスタ室と接続された前記ホイールシリンダへは、前記マスタ室からブレーキ液が供給される請求項4に記載の制動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の制動装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気モータの駆動によって液圧を発生させる電動シリンダを備える制動装置が開示されている。なお、特許文献1では、電動シリンダは「スレーブシリンダ」と記載されている。電動シリンダは、リザーバタンクからブレーキ液が供給される入力ポートと、ブレーキ液を吐出する出力ポートと、を備えている。制動装置は、電動シリンダの出力ポートからブレーキ液を供給することで、ホイールシリンダ内の液圧を増加させるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6202741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているような制動装置において、電動シリンダに異常が発生すると、入力ポートが閉塞されている状態から入力ポートを開放することができなくなるおそれがある。このような場合には、電動シリンダとホイールシリンダとを接続する流路が閉塞された状態になることで、電動シリンダによって加圧された当該流路の液圧を解放できないことがある。このため、ホイールシリンダ内の液圧が増加した状態が液圧の目標値にかかわらず継続することがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための制動装置は、ブレーキ液を貯留するリザーバタンクと、該リザーバタンクから供給されるブレーキ液によってホイールシリンダ内の液圧を調整することで車両の車輪に制動力を付与することができる制動部と、該制動部を制御する制動制御装置と、を有する制動装置であって、前記制動部は、シリンダとピストンと電気モータとを有しており、前記電気モータの駆動に応じて移動する前記ピストンによってブレーキ液を前記ホイールシリンダに供給することができる出力ポートが前記シリンダに形成されている電動シリンダと、前記電動シリンダにおける前記シリンダのうち前記出力ポートが開いている液室と、前記リザーバタンクと、を接続するように構成されている解放流路と、前記解放流路に配置されている常閉型の電磁弁である解放弁と、を備えるものであり、前記制動制御装置は、前記電動シリンダに異常が発生しているか否かを判定する異常判定処理と、前記電動シリンダに異常が発生していることが判定されている場合に前記解放弁を開弁する圧力解放処理と、を実行することをその要旨とする。
【0006】
上記構成によれば、電動シリンダに異常が発生している場合には、解放弁を開弁させた解放流路を介して、リザーバタンクとホイールシリンダとの間でブレーキ液が流れる流路を形成することができる。これによって、電動シリンダに異常が発生している場合でもホイールシリンダ内の液圧を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、車両の制動装置の一実施形態を示す模式図である。
図2は、同制動装置が備える制動制御装置を示すブロック図である。
図3は、同制動制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図4は、同制動制御装置が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図5は、変更例の制動装置が備える制動制御装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
制動装置の一実施形態である制動装置20について、図1~図4を参照して説明する。
図1は、車両の制動装置20を示す。制動装置20は、車両の車輪に制動力を付与することができる制動部を備えている。制動装置20は、制動部を制御することができる制動制御装置100を備えている。
【0009】
図1には、車両の車輪として、前輪FL,FR及び後輪RL,RRを示している。車両は、制動操作部材21を備えている。制動操作部材21は、車両の運転者によって操作が可能である。制動操作部材21の一例は、ブレーキペダルである。
【0010】
制動制御装置100は、車両が備える処理回路の一例である。車両は、制動制御装置100に限らず、他の処理回路である制御装置を備えていてもよい。制動制御装置100が備える機能部の一部は、他の制御装置が備えていてもよい。他の制御装置としては、たとえば、車両を自動走行させるための自動運転制御装置が挙げられる。複数の制御装置は、互いに情報の送受信が可能なように接続されているとよい。たとえば、車両が備える車載ネットワークに各処理回路が接続されている構成を採用できる。車載ネットワークに接続されている各処理回路は、車載ネットワークを介して相互に通信が可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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