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公開番号2023127153
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-09-13
出願番号2022030756
出願日2022-03-01
発明の名称乾燥装置
出願人三菱化工機株式会社
代理人個人
主分類F26B 23/10 20060101AFI20230906BHJP(乾燥)
要約【課題】熱媒配管を乾燥装置のケーシングに貫通させる部分において、各部品の製作誤差や組付け誤差、温度変化による各部品の変形等の影響による、組付け不良や過大な応力による部品の破損、気密性の悪化等のトラブルを抑制する。
【解決手段】本発明は、乾燥対象物を乾燥するためにケーシング2内に設置された乾燥部10に熱媒を流す乾燥装置であって、ケーシング2に設けられた貫通孔3aと、乾燥部に備えられた熱媒収容部12と、熱媒収容部と連通して備えられたジョイント部13と、貫通孔3aを介して挿入され、乾燥部のジョイント部に接続して熱媒を流す熱媒配管40と、熱媒配管をケーシング2に保持する熱媒配管保持部64と、を備え、熱媒配管保持部は、ジョイント部13の熱媒配管が接続可能な嵌入孔13aの位置に適応して熱媒配管が変位されることが可能なシール手段(Oリング65)を持つ可動部80を設けた。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
乾燥対象物を乾燥するためにケーシング内に設置された乾燥部に熱媒を流す乾燥装置であって、
前記ケーシングに設けられた貫通孔と、
前記乾燥部に備えられた熱媒収容部と、
前記熱媒収容部と連通して備えられたジョイント部と、
前記貫通孔を介して挿入され、前記乾燥部のジョイント部に接続して熱媒を流す熱媒配管と、
前記熱媒配管を前記ケーシングに保持する熱媒配管保持部と、を備え、
前記熱媒配管保持部は、前記ジョイント部の前記熱媒配管が接続可能な嵌入孔の位置に適応して前記熱媒配管が変位されることを特徴とする乾燥装置。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
乾燥対象物を乾燥するためにケーシング内に設置された乾燥部に熱媒を流す乾燥装置であって、
前記ケーシングに設けられた貫通孔と、
前記乾燥部に備えられた熱媒収容部と、
前記熱媒収容部と連通して備えられたジョイント部と、
前記貫通孔を介して挿入され、前記乾燥部のジョイント部に接続して熱媒を流す熱媒配管と、
前記熱媒配管を前記ケーシングに保持する熱媒配管保持部と、を備え、
前記熱媒配管保持部と前記熱媒配管との間に、前記ジョイント部の前記熱媒配管が接続可能な嵌入孔の位置に適応して前記熱媒配管が変位可能なシール手段を持つ可動部を設けたことを特徴とする乾燥装置。
【請求項3】
前記シール手段は、Oリングであることを特徴とする請求項2に記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記可動部は、前記シール手段を格納するシール溝が形成された山形突起状の側壁に沿って所定の配管角度を変位することを特徴とする請求項2乃至3に記載の乾燥装置。
【請求項5】
ケーシング内部側の第1フランジとケーシング外部側の第2フランジとを備え、
前記第2フランジに締結固定される押え部と、
前記押え部の内面と前記第2フランジの外面との間で周方向に連続して形成される環状の鍔部収容領域内に収容される環状の鍔部と、
前記鍔部は、前記熱媒配管の外径周方向に連続して突設され、
前記鍔部収容領域内で、前記鍔部が、第2フランジ又は押え部と当接することで前記熱媒配管の可動が制限されことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の乾燥装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥装置、特に医薬品などの粉体や粒体の乾燥に用いられる乾燥装置に関する。
続きを表示(約 4,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来の乾燥装置として、例えば、特許文献1では、乾燥待ちの医薬品を回転可能な乾燥筒の中に入れ、加熱ブロックから出た熱で乾燥を行い、乾燥筒が間欠的に回転することによって医薬品をひっくり返して乾燥を均一にする医薬品用乾燥装置が開示されている。
しかしながら、回転可能な乾燥筒の中に入れ医薬品をひっくり返して熱で乾燥をする方法、或いは、ケーシングに設置されたジャケット内に熱媒を流し、ケーシングの内壁を電熱面として乾燥対象を加熱または冷却する方法において乾燥または冷却を十分に行うために伝熱面積がさらに大きいサイズの装置が考えられるが、設置面積等との関係もあって装置のサイズを無制限に大きくすることはできず、このまま伝熱面積が小さい乾燥装置だと乾燥対象を十分に加熱できず、長時間の乾燥が必要または乾燥不足が生じることがある。
【0003】
そこで、乾燥または冷却において、より伝熱面積を増すために、ケーシングだけでなく例えば、棚板や攪拌羽等、ケーシング内に設置された乾燥部の内部にも熱媒を流している。その際、ケーシング内の気密性を確保しつつ、熱媒配管をケーシング外からケーシング内に通す方法が考えられている。ここでの乾燥部としては、乾燥板がある。
また、一般的に配管に係る継手構造として、特許文献2のパイプ用継手で、2つのパイプの継手部の突き合わせ部をバンドで覆い突き合わせ部のシールリングでシールする技術や、特許文献3の排気管の接続装置で係合部材をシール部材に接触させた排気管接続構造が従来から開示されている。
この他に、例えば、第一にケーシングに貫通させた熱媒配管をケーシングに溶接する方法、第二にケーシングにフランジ等の継手を備えて熱媒配管をケーシング開口部に通し、継手同士を、ガスケット等を介して固定する方法、第三にケーシングにOリング等のシール部品を端面に設置した開口部を設け、熱媒配管をケーシング開口部に貫通させる方法がある。また、第四にケーシングに開口部を設け、熱媒配管をケーシング開口部に通したうえで、ケーシングと熱媒配管とをベローズ(ジャバラ)等の伸縮継手とする方法もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6764083号公報
国際公開 WO2015/019623
特開2008-88954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の第一から第三の方法にあっては、ケーシングと熱媒配管、熱媒を流す乾燥部の内部構造の位置を正確に合わせるために各部品の製作精度、組付け精度を高めなければならず、コストアップの要因や、各部品の温度変化により各部品の変形が生じ、熱媒配管の接続部分に過大な応力が掛り、リークや破損原因となる課題がある。
また、上記の特許文献2,3や第四の方法にあっては、伸縮継手は構造が複雑なため洗浄性が悪く、製品に不純物が混入するコンタミのリスクが高い。そして、伸縮継手は比較的変形に大きな力が必要であり、周辺部品に負荷が掛り、部品の破損のリスクがある。このような伸縮継手は比較的柔軟性の低いものが多く、各部品の製作精度や組付け精度のレベルや、熱変形の程度によっては、各部品に強度な応力が加わり、破損の原因となる。さらに、ゴムや樹脂製の比較的柔軟性の高い伸縮継手は大きな圧力差に耐えられず、真空乾燥等の圧力差が生じる乾燥装置には使用できない、等の課題がある。
すなわち、医薬品などの高付加価値製品を乾燥する乾燥装置には、乾燥時の不純物の混入を防ぐためや乾燥効率の維持のため、ケーシングの高い気密性が求められると同時に、設備の清浄度維持のための頻繁かつ完全な洗浄が必要であるため、分解のし易さや部品形状の単純さが求められている。
【0006】
そこで、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、ケーシング内に設置された乾燥部に熱媒を供給する熱媒配管を乾燥装置のケーシングに貫通させる部分において、各部品の製作誤差や組付け誤差、温度変化による各部品の変形等の影響による、組付け不良や過大な応力による部品の破損、気密性の悪化等のトラブルを抑制することを目的とする。
具体的には、第一に熱媒配管の外周部に有するシール溝にOリングが装着されたシール手段を有した状態で、ケーシングに熱媒配管を貫通させるために、各部品の製作精度や組付け精度を高める必要が無いため、設備のコストダウンが可能である、第二に熱媒配管をケーシング内の内部構造と接続することが容易となり、接続後も環境条件や運転条件に伴う、各部品の温度変化や、ケーシング内の圧力変化による部品の変形があっても、ケーシングと熱媒配管との接続部の自由度のため変形を吸収し、各部品の破損を防止することが可能である、第三に熱媒配管の着脱が容易のため、設備の分解洗浄時等のメンテナンス性が高く、第四にケーシング内の構造が単純なため洗浄時の洗浄が容易となり高い洗浄性を有する、第五に伸縮継手等の高価な部品を設置する必要が無いため、設備のコストダウンを可能である。第六に熱媒配管の可動範囲を制限することにより、熱媒配管が抜けたり、リークが発生したりするリスクが低減できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題の目的を達成する第一の発明は、乾燥対象物を乾燥するためにケーシング内に設置された乾燥部に熱媒を流す乾燥装置であって、
前記ケーシングに設けられた貫通孔と、
前記乾燥部に備えられた熱媒収容部と、
前記熱媒収容部と連通して備えられたジョイント部と、
前記貫通孔を介して挿入され、前記乾燥部のジョイント部に接続して熱媒を流す熱媒配管と、
前記熱媒配管を前記ケーシングに保持する熱媒配管保持部と、を備え、
前記熱媒配管保持部は、前記ジョイント部の前記熱媒配管が接続可能な嵌入孔の位置に適応して前記熱媒配管が変位されることを特徴とする。
第二の発明は、乾燥対象物を乾燥するためにケーシング内に設置された乾燥部に熱媒を流す乾燥装置であって、
前記ケーシングに設けられた貫通孔と、
前記乾燥部に備えられた熱媒収容部と、
前記熱媒収容部と連通して備えられたジョイント部と、
前記貫通孔を介して挿入され、前記乾燥部のジョイント部に接続して熱媒を流す熱媒配管と、
前記熱媒配管を前記ケーシングに保持する熱媒配管保持部と、を備え、
前記熱媒配管保持部と前記熱媒配管との間に、前記ジョイント部の前記熱媒配管が接続可能な嵌入孔の位置に適応して前記熱媒配管が変位可能なシール手段を持つ可動部を設けたことを特徴とする。
第三の発明は、第二の発明において、前記シール手段は、Oリングであることを特徴とする。
第四の発明は、第二の発明乃至第三の発明のいずれかにおいて、前記可動部は、前記シール手段を格納するシール溝が形成された山形突起状の側壁に沿って所定の配管角度を変位することを特徴とする。
第五の発明は、第二の発明乃至第四の発明のいずれかにおいて、前記熱媒配管保持部である、ケーシング内部側の第1フランジとケーシング外部側の第2フランジとを備え、
前記第2フランジに締結固定される押え部と、
前記押え部の内面と前記第2フランジの外面との間で周方向に連続して形成される環状の鍔部収容領域内に収容される環状の鍔部と、
前記鍔部は、前記熱媒配管の外径周方向に連続して突設され、
前記鍔部収容領域内で、前記鍔部が、第2フランジ又は押え部と当接することで前記熱媒配管の可動が制限されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、棚板に熱媒を供給する熱媒配管を、乾燥装置のケーシングに貫通させる部分において、各部品の製作誤差や組付け誤差、温度変化による各部品の変形等の影響による、組付け不良や過大な応力による部品の破損、気密性の悪化等のトラブルを抑制することができる。
具体的には、第一に熱媒配管の外周部に有するシール溝にOリングが装着されたシール手段を有した状態で、ケーシングに熱媒配管を貫通させるために、各部品の製作精度や組付け精度を高める必要が無いため、設備のコストダウンが可能で、第二に熱媒配管をケーシング内の内部構造と接続することが容易となり、接続後も環境条件や運転条件に伴う、各部品の温度変化や、ケーシング内の圧力変化による部品の変形があっても、ケーシングと熱媒配管との接続部の自由度のため変形を吸収し、各部品の破損を防止することが可能で、第三に熱媒配管の着脱が容易のため、設備の分解洗浄時等のメンテナンス性が高く、第四にケーシング内の構造が単純なため洗浄時の洗浄が容易となり高い洗浄性を有し、第五に伸縮継手等の高価な部品を設置する必要が無いため、設備のコストダウンが可能である。第六に熱媒配管の可動範囲を制限することにより、熱媒配管が抜けたり、リークが発生したりするリスクを低減できる、熱媒配管を備えている乾燥装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第一実施形態の乾燥装置を示す概略全体斜視図である。
第一実施形態の乾燥装置における概略縦断斜視図である。
第一実施形態の乾燥装置における概略縦断正面図である。
本発明に係る第一実施形態の熱媒配管がケーシングに保持された構造を示す略断面図と(a)、(b)、(c)、(d)は要部部分拡大図である。
(a)は熱媒配管の変位前中立の状態、(b)は熱媒配管全体の変位が下側に向かっている状態、(c)は熱媒配管全体の変位が上側に向かっている状態、(d)は熱媒配管の先端側変位が下側に向かっている状態、(e)は熱媒配管の先端側変位が上側に向かっている状態、(f)は熱媒配管が回転する状態を示す略断面図である。
本発明に係る第二実施形態の乾燥装置の熱媒配管を示す断面図である。
本発明に係る第三実施形態で、(a)は熱媒配管の変位前中立の状態、(b)は熱媒配管先端の変位が下側の状態、(c)は熱媒配管先端の変位が上側の状態を示す略断面図である。
(a)は、本発明の熱媒用乾燥装置の熱媒配管の接続気密性試験における配管の変位前の中立の状態を示す略断面である。(b)は、本発明の熱媒用乾燥装置の熱媒配管の接続気密性試験における配管の角度変位の状態を示す略断面図である。
第一実施形態の乾燥装置において、他のブレード形態を組み込んでなる他の実施の一形態を示す概略縦断正面図である。
第一実施形態の乾燥装置において、他のブレード形態を組み込んでなる他の実施の一形態を部分的に示す概略斜視図である。
他の実施形態の乾燥装置における乾燥媒体掻き取り状況を示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明乾燥装置の一実施形態について説明する。
なお、本実施形態は本発明乾燥装置の一実施形態に過ぎず、本実施形態に何等限定解釈されるものではなく本発明の範囲内で適宜設計変更可能である。以下なお、本明細書の実施形態においては、全体を通じて、同一の部材には同一の符号を付している。
(【0011】以降は省略されています)

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