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公開番号
2024030390
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-03-07
出願番号
2022133250
出願日
2022-08-24
発明の名称
乾燥装置および乾燥方法
出願人
株式会社大気社
代理人
弁理士法人R&C
主分類
F26B
21/10 20060101AFI20240229BHJP(乾燥)
要約
【課題】消費熱量を低減しながら、対象物から十分に水分を除去する。
【解決手段】ロボットアーム2と、ロボットアーム2に設けられたノズル部3と、ロボットアーム2およびノズル部3を制御する制御装置4と、を備え、ノズル部3の動作モードを、第一の風速V
1
および第一の温度T
1
の空気を吐出する第一のモード、ならびに、第二の風速V
2
および第二の温度T
2
の空気を吐出する第二のモード、を含む群から選択可能であり、第一の風速V
1
、第一の温度T
1
、第二の風速V
2
、および第二の温度T
2
が、式(1)および式(2)の少なくとも一つを満たし、
V
1
> V
2
(1)
T
1
< T
2
(2)
制御装置4が、ノズル部が3所定の経路を辿るようにロボットアーム2を動作させるとともに、ノズル部3を、当該ノズル部3の位置に応じて決定される動作モードで動作させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ロボットアームと、
前記ロボットアームに設けられたノズル部と、
前記ロボットアームおよび前記ノズル部を制御する制御装置と、を備え、
前記ノズル部の動作モードを、第一の風速V
1
および第一の温度T
1
の空気を吐出する第一のモード、ならびに、第二の風速V
2
および第二の温度T
2
の空気を吐出する第二のモード、を含む群から選択可能であり、
前記第一の風速V
1
、前記第一の温度T
1
、前記第二の風速V
2
、および前記第二の温度T
2
が、式(1)および式(2)の少なくとも一つを満たし、
V
1
> V
2
(1)
T
1
< T
2
(2)
前記制御装置が、
前記ノズル部が所定の経路を辿るように前記ロボットアームを動作させるとともに、
前記ノズル部を、当該ノズル部の位置に応じて決定される動作モードで動作させる乾燥装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
少なくとも前記第二の温度T
2
が室温より高い請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記ノズル部が、第一のノズルおよび第二のノズルを有し、
前記第一のノズルの先端の縦横比が、前記第二のノズルの先端の縦横比より大きく、
前記第一のモードにおいて、前記第一のノズルから空気を吐出し、
前記第二のモードにおいて、前記第二のノズルから空気を吐出する請求項1または2に記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記ノズル部の動作モードを、前記第一のモード、前記第二のモード、および、前記第一のノズルおよび前記第二のノズルの双方から空気を吐出する第三のモード、を含む群から選択可能である請求項3に記載の乾燥装置。
【請求項5】
前記ノズル部が、第一のノズルまたは第二のノズルを装着可能であり、
前記第一のノズルの先端の縦横比が、前記第二のノズルの先端の縦横比より大きく、
前記第一のモードにおいて、前記第一のノズルから空気を吐出し、
前記第二のモードにおいて、前記第二のノズルから空気を吐出し、
前記制御装置が、前記ノズル部に装着されている前記第一のノズルおよび前記第二のノズルの一方を他方に交換するように、前記ロボットアームおよび前記ノズル部を制御する請求項1または2に記載の乾燥装置。
【請求項6】
ロボットアームと、前記ロボットアームに設けられたノズル部と、を備え、前記ノズル部の動作モードを、第一の風速V
1
および第一の温度T
1
の空気を吐出する第一のモード、ならびに、第二の風速V
2
および第二の温度T
2
の空気を吐出する第二のモード、を含む群から選択可能であり、前記第一の風速V
1
、前記第一の温度T
1
、前記第二の風速V
2
、および前記第二の温度T
2
が、式(1)および式(2)の少なくとも一つを満たす乾燥装置を用いて実施される乾燥方法であって、
V
1
> V
2
(1)
T
1
< T
2
(2)
前記ノズル部の経路として、乾燥対象の物品に沿う所定の経路を決定するとともに、前記所定の経路上の位置ごとに、前記第一のモードによる空気の吐出の要否、および、前記第二のモードによる空気の吐出の要否、を決定する決定工程と、
前記ノズル部が前記所定の経路を辿るように前記ロボットアームを動作させるとともに、前記ノズル部を当該ノズル部の位置に応じて決定される動作モードで動作させる乾燥工程と、を含む乾燥方法。
【請求項7】
前記乾燥工程が、
乾燥対象の物品の裏面に対して前記第二のモードで動作する前記ノズル部から空気を吐出する第一のステップと、
前記第一のステップより後に、乾燥対象の物品の表面に対して前記ノズル部から空気を吐出する第二のステップと、を含む請求項6に記載の乾燥方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥装置および乾燥方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車の部品などの物品に対して塗装を施す塗装工場では、塗装の前処理として物品の洗浄が行われる場合がある。この洗浄において物品に付着した水などが残留していると、塗装品質が低下する場合があるため、洗浄された物品を乾燥する工程が設けられることが一般的である。
【0003】
かかる塗装工程に適用されうる方法として、たとえば特開平7-167557号公報(特許文献1)には、空気を吹き付けることによる水切りと熱風を吹き付けることによる乾燥と、を組み合わせて水分の除去を行う自動車用バンパーの水切り乾燥方法が開示されている。また、空気の吹付けにより水分を除去する技術は、特開2011-161384号公報(特許文献2)および特開平9-138064号公報(特許文献3)にも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平7-167557号公報
特開2011-161384号公報
特開平9-138064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の方法では、熱風を用いる乾燥の工程において、対象物(自動車用バンパー)を加熱する方法が採用されている。この方法では、対象物の全体から水分が蒸発するまで加熱を継続する必要があるため、対象物の部位によっては水分が除去された後も加熱が継続される場合があった。そのため、乾燥に要する熱量が必要以上に大きくなる場合があった。また、特許文献2および3のような空気の吹付けによる水分を除去する技術のみによっては水分の除去が不十分になり、特許文献1に開示されている類の乾燥方法を併用する必要がある場合があった。
【0006】
そこで、消費熱量を低減しながら、対象物から十分に水分を除去できる乾燥装置および乾燥方法の実現が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る乾燥装置は、ロボットアームと、前記ロボットアームに設けられたノズル部と、前記ロボットアームおよび前記ノズル部を制御する制御装置と、を備え、前記ノズル部の動作モードを、第一の風速V
1
および第一の温度T
1
の空気を吐出する第一のモード、ならびに、第二の風速V
2
および第二の温度T
2
の空気を吐出する第二のモード、を含む群から選択可能であり、前記第一の風速V
1
、前記第一の温度T
1
、前記第二の風速V
2
、および前記第二の温度T
2
が、式(1)および式(2)の少なくとも一つを満たし、
V
1
> V
2
(1)
T
1
< T
2
(2)
前記制御装置が、前記ノズル部が所定の経路を辿るように前記ロボットアームを動作させるとともに、前記ノズル部を、当該ノズル部の位置に応じて決定される動作モードで動作させることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る乾燥方法は、ロボットアームと、前記ロボットアームに設けられたノズル部と、を備え、前記ノズル部の動作モードを、第一の風速V
1
および第一の温度T
1
の空気を吐出する第一のモード、ならびに、第二の風速V
2
および第二の温度T
2
の空気を吐出する第二のモード、を含む群から選択可能であり、前記第一の風速V
1
、前記第一の温度T
1
、前記第二の風速V
2
、および前記第二の温度T
2
が、式(1)および式(2)の少なくとも一つを満たす乾燥装置を用いて実施される乾燥方法であって、
V
1
> V
2
(1)
T
1
< T
2
(2)
前記ノズル部の経路として、乾燥対象の物品に沿う所定の経路を決定するとともに、前記所定の経路上の位置ごとに、前記第一のモードによる空気の吐出の要否、および、前記第二のモードによる空気の吐出の要否、を決定する決定工程と、前記ノズル部が前記所定の経路を辿るように前記ロボットアームを動作させるとともに、前記ノズル部を当該ノズル部の位置に応じて決定される動作モードで動作させる乾燥工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
これらの構成によれば、吐出される空気の風速が異なる二種類の動作モードを、乾燥対象物の局所的な構造、材質等を考慮して組み合せることができるので、乾燥のための熱量の投入を抑制しうる。
【0010】
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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