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公開番号2024115168
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-26
出願番号2023020702
出願日2023-02-14
発明の名称脱脂乾燥システム
出願人個人
代理人個人
主分類F26B 11/08 20060101AFI20240819BHJP(乾燥)
要約【課題】小型化することができ、設備全体と処理工程の両面でのコスト低減も可能となり、短時間で効率良く高品質な有機物の乾燥品を製造する脱脂乾燥システムを提供する。
【解決手段】魚介類ないし動植物等の被乾燥原料を加熱して、蒸煮しながら濃縮し乾燥させる乾燥機10と、乾燥機10から移送された乾燥途中の被乾燥原料を加圧して、有機物を含む固形分と油脂を含む煮汁とに分離する圧搾機40と、を備える。圧搾機40により脱水した固形分を乾燥機10に戻す一方、圧搾機40により分離した煮汁は油脂を取り除いてから乾燥機10に戻し、引き続き固形分および煮汁を加熱する処理を連続して繰り返し、固形分に残る水分を蒸発させた有機物の乾燥品を生成可能とした。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
魚介類ないし動植物等の被乾燥原料から有機物の乾燥品を製造するための脱脂乾燥システムであって、
被乾燥原料を加熱して、蒸煮しながら濃縮し乾燥させる乾燥機と、
前記乾燥機から移送された乾燥途中の被乾燥原料を加圧して、有機物を含む固形分と油脂を含む煮汁とに分離する圧搾機と、を備え、
前記圧搾機により脱水した固形分を前記乾燥機に戻す一方、前記圧搾機により分離した煮汁は油脂を取り除いてから前記乾燥機に選択的に戻し、引き続き固形分および戻した煮汁を加熱する処理を連続して繰り返し、固形分に残る水分を蒸発させた有機物の乾燥品を生成可能としたことを特徴とする脱脂乾燥システム。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記乾燥機は、縦型の円筒形状をなし被乾燥原料が導入される乾燥槽と、該乾燥槽内で略鉛直な中心線に沿って延びる回転軸に設けられた回転巻上羽根と、を備え、
前記乾燥槽の内壁は、該乾燥槽の外周に沿って設けられたジャケット内に導入された蒸気により加熱される伝熱面をなし、
前記回転巻上羽根の回転駆動により、前記乾燥槽内の被乾燥原料は前記伝熱面に遠心力と慣性力により薄膜状に押し付けられながら上昇する構成であることを特徴とする請求項1に記載の脱脂乾燥システム。
【請求項3】
前記圧搾機は、横型の円筒形状をなし乾燥途中の被乾燥原料が導入される外筒と、該外筒内で略水平な中心線に沿って延びる回転軸に設けられたスクリュー羽根と、を備え、
前記外筒の外周には液体が通過可能なスクリーンが形成され、該スクリーンと前記スクリュー羽根との隙間は搬送方向へ向かって漸次縮小し、
前記スクリュー羽根の回転駆動により、前記外筒内の被乾燥原料は圧搾力と剪断力により脱水されて排出され、分離された煮汁は前記スクリーンより機外に排出される構成であることを特徴とする請求項2に記載の脱脂乾燥システム。
【請求項4】
前記乾燥槽の外周の途中に、被乾燥原料を内部に供給する原料供給部が設けられ、
前記乾燥槽の外周のうち前記原料供給部より下方に、乾燥品を排出する製品排出部が設けられたことを特徴とする請求項3に記載の脱脂乾燥システム。
【請求項5】
前記乾燥槽の外周のうち前記原料供給部より上方に、乾燥途中の被乾燥原料をいったん導出して前記圧搾機まで移送する排出コンベヤが接続され、
前記乾燥槽の外周のうち前記原料供給部より下方に、前記圧搾機から排出された固形分を移送して導入する戻しコンベヤが接続されたことを特徴とする請求項4に記載の脱脂乾燥システム。
【請求項6】
前記圧搾機から排出された煮汁を導入して、該煮汁から油脂を分離可能な油分離機を備え、
前記戻しコンベヤの途中または前記乾燥槽の外周に、前記油分離機により油脂が取り除かれた煮汁を移送して導入する移送管が接続されたことを特徴とする請求項5に記載の脱脂乾燥システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、魚介類ないし動植物等の被乾燥原料から有機物の乾燥品を製造するための脱脂乾燥システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、魚介類ないし動植物等の残渣(食品廃棄物も含む)等のように、油分を含む有機物系の廃棄物の処理として、例えばフィッシュミール(魚粉)の原料として利用することが知られている。フィッシュミールは、タンパク質等の栄養素を豊富に含んでいるため、昔から飼料や肥料の原料として用いられている他、最近では食品や医薬品としての有効利用も検討されている。
【0003】
このように廃棄物の処理の一例として、フィッシュミールを製造するには、魚介類やその加工残渣等を、例えばクッカーで蒸煮した後、圧搾等の方法によって煮汁や油脂(魚油)を分離して、残った固形分を十分に乾燥して粉状にする製造装置が知られている(例えば特許文献1参照)。かかる製造装置では、固形分から分離した煮汁を濃縮機で濃縮してから再び固形分と共に乾燥させるため、煮汁の濃縮機が構成上必要であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭58-31965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した従来のフィッシュミールの製造装置では、主要部をなす乾燥機や圧搾する関連機器とは別に、廃棄物を蒸煮するクッカーおよび煮汁を濃縮して戻すための濃縮機が必要であり、これらクッカーや濃縮機は大がかりな設備であった。従って、濃縮機による処理工程が面倒で時間がかかるだけでなく、装置全体が大型化してコストも嵩むという問題があった。また、製造装置の設置スペースの面でも問題であった。
【0006】
ところで、油分を含む廃棄物が生じる業界は、例えば魚介類や動植物等を原料として扱う加工業界が代表的である。このうち魚介類を扱う加工業界では、地域ごとに市場、漁協、魚加工工場等が存在している。これらの関連各所で生じる魚残渣等の廃棄物が地域ごとに集荷され、まとまって大量になる場合は、例えば魚残渣の処理工場(飼料製造)に集めて処理されていた。
【0007】
このような処理工場による集中処理は、従来より油分を含む廃棄物を処理するプラントが大型のものしか建設できなかったことが主な理由であった。かかるプラントは、最小の規模でも処理能力は最低30t/日くらいであり、大型のものだと処理能力は500~600t/日ほどに達していた。すなわち、比較的少量の廃棄物を処理できる装置はなく、乾燥機、蒸煮機、圧搾機、濃縮機等と大型の機体が多種類あり、これらに付帯する構成機器や付帯設備の数も多い関係上、プラント全体としてかなり大型化せざるを得なかった。
【0008】
従って、例えば1日に数t程度の廃棄物が生じる業者にあっては、前述した処理工場(飼料製造)が近くに存在しない場合(例えば離島等)、廃棄物を有効活用する処理を行うことができなかった。すなわち、廃棄物を単に焼却処理したり廃棄することしかできず、大切な資源の元を無駄にするしかないのが現状である。かかる資源の元は適切な処理を行えば、良質な飼料や肥料、あるいは食品や医薬品としての利用も可能である。
【0009】
本発明は、前述したような従来の技術が有する問題点に着目してなされたものであり、大がかりな設備を必要とせず、比較的小型にすることが可能であり、設備全体および処理工程の両面でコストを大幅に低減することも可能となり、短時間で効率良く高品質なフィッシュミール等の有機物の乾燥品を製造することができる脱脂乾燥システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述した目的を達成するため、本発明の一態様は、
魚介類ないし動植物等の被乾燥原料から有機物の乾燥品を製造する脱脂乾燥システムであって、
被乾燥原料を加熱して、蒸煮しながら濃縮し乾燥させる乾燥機と、
前記乾燥機から移送された乾燥途中の被乾燥原料を加圧して、有機物を含む固形分と油脂を含む煮汁とに分離する圧搾機と、を備え、
前記圧搾機により脱水した固形分を前記乾燥機に戻す一方、前記圧搾機により分離した煮汁は油脂を取り除いてから前記乾燥機に選択的に戻し、引き続き固形分および戻した煮汁を加熱する処理を連続して繰り返し、固形分に残る水分を蒸発させた有機物の乾燥品を生成可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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