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公開番号
2024152370
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023066521
出願日
2023-04-14
発明の名称
乾燥装置
出願人
クリーン・テクノロジー株式会社
代理人
個人
主分類
F26B
13/10 20060101AFI20241018BHJP(乾燥)
要約
【課題】開放作業位置ロック機構により蓋部7を強固に係止保持でき、さらにこのロック状態を検知するロック検知装置も備え、簡易な構成で安全性が一層確保でき作業者の作業中の不安も大幅に軽減できる画期的な塗工装置に設ける乾燥装置を提供すること。
【解決手段】固定側となる本体部6に設けたロック用シリンダー装置14と、このロッド15が係合する固定側係合部16と、前記蓋部7とともに起伏回動し前記開放作業位置で前記固定側係合部16に並設される可動側係合部17とからなる構成の開放作業位置ロック機構13を備えるとともに、このロック状態を検知するロック検知装置18を備えた塗工装置1に設ける乾燥装置。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
塗工装置により塗工液が塗工されこの塗工装置から送出されるフィルム状の基材を搬送通過させる乾燥室部内に、この基材に塗工されている前記塗工液を乾燥するための熱風が送出される熱風送出部、又は乾燥するためのヒーター部が設けられている乾燥装置であって、
前記乾燥室部は、フィルム状の前記基材を搬送通過させる本体部と、この本体部の上部開口部を閉塞する蓋部とからなり、
前記本体部は、フィルム状の前記基材を支承する支承ローラが複数架設状態に設けられている、又は前記基材を乾燥しながら非接触で支承する前記熱風送出部が設けられている構成とされていて、
前記蓋部は、起伏回動装置により上下方向に起伏回動自在に設けられていて、この蓋部を前記起伏回動装置により上方へ起動回動することで前記本体部の上部開口部が開放状態となりフィルム状の前記基材の通し作業又は前記支承ローラ若しくは前記熱風送出部のメンテナンス作業が行えるように構成されていて、
前記起伏回動装置は、前記本体部又は前記本体部が設けられているベース部又は前記本体部若しくは前記ベース部に設けられている固定側取付部に、起伏回動用シリンダー装置が設けられていて、この起伏回動用シリンダー装置のロッドの進退により前記蓋部が起伏回動支点部を支点に起伏回動して前記本体部の上部開口部を開閉する構成とされていて、
前記蓋部が上方に起動回動し前記本体部の上部開口部が開放した開放作業位置で前記蓋部を係止保持する開放作業位置ロック機構が備えられていて、
この開放作業位置ロック機構は、固定側となる前記本体部又は前記本体部が設けられている前記ベース部又は前記本体部若しくは前記ベース部に設けられている前記固定側取付部に設けられているロック用シリンダー装置と、このロック用シリンダー装置の進退するロッドが係合する固定側係合部と、前記蓋部とともに起伏回動し前記開放作業位置で前記固定側係合部に並設され前記ロッドが係合する可動側係合部とからなる構成とされていて、
前記蓋部が前記開放作業位置に起動回動し、前記ロック用シリンダー装置の前記ロッドが突出動して前記固定側係合部および前記可動側係合部に係合した際、このロッドの突出動を検知し前記蓋部が前記開放作業位置に係止保持されたロック状態であることを検知するロック検知装置が備えられている構成であることを特徴とする乾燥装置。
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【請求項2】
前記本体部と前記蓋部とからなる前記乾燥室部の背面側左右に、前記起伏回動装置および前記ロック検知装置を備えた前記開放作業位置ロック機構がそれぞれ備えられている構成であることを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記本体部と前記蓋部とからなる前記乾燥室部が搬送方向に複数並設されている構成とされていて、この各乾燥室部の左右端部に、フィルム状の前記基材を搬送通過させる出入口部が設けられていて、この出入口部が連通するように各前記乾燥室部の前記本体部が並設されていてトータル乾燥室長が長く形成されている構成とされていていることを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばスリット状の先端吐出孔から塗工液を吐出するノズル部に対して、フィルム状の被塗工体(基材)を搬送して表面に薄膜を塗工形成するように構成した塗工装置に設ける乾燥装置であって、塗工を終えたフィルム状の基材を、熱風又はヒーターで加熱する本体部と蓋部とからなる乾燥室部に搬送通過させてこの基材表面の塗工膜を乾燥する乾燥装置に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
塗工装置に設ける乾燥装置は、塗工装置により塗工液が表面に塗工されこの塗工装置から送出されるフィルム状の基材を搬送通過させて、たとえば熱風やヒーター加熱によりこの基材表面の塗工膜を乾燥するものである。
【0003】
このような乾燥装置は、本体部とこの本体部の上部開口部を閉塞する蓋部とからなり、この本体部と蓋部とからなる乾燥室部を搬送方向に複数並設し各乾燥室部の左右の出入口部23が連通するように連結した構成とするなどして、乾燥室長を長く形成した構成とするが、この乾燥室部を構成する本体部内には、たとえば水平方向に支承ローラを多数並設架設し、この支承ローラ上に前記フィルム状の基材を通紙し、このフィルム状の基材を引き取り水平搬送しながら、熱風送出部からの熱風やヒーター部の熱により乾燥させるように構成したり、上下に熱風送出部を設けて非接触で搬送通過させながらフローティング乾燥方式で乾燥させるように構成している。
【0004】
またこのような乾燥装置は、前述のように本体部とこの上部開口部を閉塞する蓋部で乾燥室部を構成するが、たとえばこの蓋部は上方へ移動することで本体部の上部開口部が開放する構成として、前記フィルム状の基材の通紙作業や支承ローラや熱風送出部や熱風排出部などの点検・修理・交換等のメンテナンス作業が容易に行えるように構成している。
【0005】
また、たとえば上方に移動させて本体部の上部開口部を開放できる前記蓋部は、たとえ分割して複数並設状態に設けるとしても、熱風送出部や更に乾燥能力を高めるためにIRヒーターなどのヒーター部を備えるために重量がある場合が多く、作業者はこの蓋部の下に頭を入れるようにして通紙作業やメンテナンス作業をするため、上昇移動した開放作業位置での蓋部の支承強度が心配となる。
【0006】
たとえば本体部の四隅に昇降用シリンダー装置を設けると共に、この昇降をガイドする昇降ガイド機構をフレームに設けた構成とし支承強度を確保するとしても、作業者は持ち上げた蓋部が作業中下降してこないか不安である。
【0007】
そこで出願人は、このような問題点を解決するため、上昇させた開放作業位置で蓋部を係合保持でき保持強度を著しく高めることができる開放作業位置ロック機構を、フレームと蓋部に備えた乾燥装置を開発した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2014-210228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、この蓋部を上方に水平に持ち上げ本体部の上部開口部を開放する構成とすれば、蓋部を背面側を支点にして起伏回動し開放する構成に比して持ち上げ高さ寸法を要しない利点や後方からもメンテナンス作業ができる利点はあるが、蓋部を上方へ持ち上げるガイド機構やこれを設ける機枠(フレーム)を必要とし、また昇降装置(昇降用シリンダー装置)を四隅あるいは少なくとも3か所以上設ける必要があり、またさらに開放作業位置まで上昇させた状態を係合保持する開放作業位置ロック機構もフレーム上部に3か所以上設ける必要があり、結局高さ寸法も要する上に構造が複雑となり、コスト高となり体裁も悪くなるなどの問題があった。
【0010】
本発明は、このような問題点を解決し、簡易な構成で起動回動し係止保持した蓋部の支承強度を高めることができる、すなわち開放作業位置まで起動回動した蓋部を強固に係止保持でき蓋部のこの位置での保持強度を著しく高めることができ、またこの開放作業位置ロック機構は起伏回動装置に設ける、すなわち一か所あるいはこの起伏回動装置を並設する場合はこれと共に設けるだけで支承強度は確保でき、またさらにこの開放作業位置ロック機構が係止保持されロック状態であることを検知するロック検知装置も備えるため、簡易な構成で安全性が一層確保でき作業者の作業中の不安も大幅に軽減できる画期的な塗工装置に設ける乾燥装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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