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公開番号
2025116917
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-12
出願番号
2024011442
出願日
2024-01-30
発明の名称
乾燥装置
出願人
東レエンジニアリング株式会社
代理人
主分類
F26B
21/00 20060101AFI20250804BHJP(乾燥)
要約
【課題】筐体部内で加熱されて塗膜から気化した溶剤が、筐体部内で滞留することを防ぐことができる乾燥装置を提供することを目的としている。
【解決手段】基材に形成された塗膜が内部で加熱される筐体部と、前記筐体部内において輻射熱により塗膜を加熱する加熱部と、を備えており、前記加熱部によって塗膜を加熱することにより、塗膜から溶剤を気化させて乾燥させる乾燥装置であって、前記筐体部内にガスを給気する給気部と、前記筐体部内の溶剤を含むガスを排出する排気部と、を備えている構成とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
基材に形成された塗膜が内部で加熱される筐体部と、
前記筐体部内において輻射熱により塗膜を加熱する加熱部と、を備えており、
前記加熱部によって塗膜を加熱することにより、塗膜から溶剤を気化させて乾燥させる乾燥装置であって、
前記筐体部内にガスを給気する給気部と、
前記筐体部内の溶剤を含むガスを排出する排気部と、を備えていることを特徴とする乾燥装置。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記排気部から排出されたガスを冷却し、ガスに含まれる溶剤を液化して回収する第1の溶剤回収機構をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記筐体部内でガスを冷却し、ガスに含まれる溶剤を液化して回収する第2の溶剤回収機構をさらに備えており、
前記第2の溶剤回収機構は、前記筐体部内を冷却する冷却機構と、前記冷却機構によって冷却されて液化した溶剤を前記筐体部内から排出する排液回収機構と、を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乾燥装置。
【請求項4】
基材は、前記筐体部の底部よりも上方に位置し、
前記冷却機構は、前記筐体部内の底部に冷却水を供給する給水機構を有しており、前記排液回収機構は、液化した溶剤とともに前記冷却水を前記筐体部内から排出して回収することを特徴とする請求項3に記載の乾燥装置。
【請求項5】
前記給水部によって前記筐体部内の底部に供給された冷却水の液面と基材の間には、気化した溶剤と水蒸気を捕集してガスから分離する分離部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の乾燥装置。
【請求項6】
前記排出部から排出されたガスを前記第1の溶剤回収機構に送気し、前記第1の溶剤回収機構を通過したガスの一部を前記給気部に送気することにより、前記筐体部と前記第1の溶剤回収機構との間でガスを循環させる循環機構をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の乾燥装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材に形成された塗膜を加熱して乾燥させる乾燥装置に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池は、ロールツーロールで搬送されるアルミ箔や、銅箔などのシート状の基材に対して、電極材料のスラリーを塗布して塗膜を形成し、形成した塗膜を乾燥させることで正極、負極が形成されている。なお、正極を形成する場合は、主にNMP(N‐メチル‐ピロリドン)を含有するスラリーが基材に塗布され、負極を形成する場合は、主に水を含有するスラリーが基材に塗布される。そして、塗膜の乾燥は、塗膜を加熱して塗膜に含まれる溶剤等を気化させることによって行われており、正極を形成する場合は塗膜から溶剤であるNMPが気化し、負極を形成する場合は塗膜から溶剤である水が気化するようになっている。なお、以下の説明では、NMPと水を区別する必要がない場合は、溶剤と呼ぶ。
【0003】
塗膜の乾燥を行う乾燥装置の一例として、下記特許文献1には、基材に形成された塗膜が内部で加熱される筐体部と、筐体部内において赤外線を塗膜に照射することにより、塗膜を加熱する加熱部と、を備えたものが開示されている。すなわち、下記特許文献1で開示された乾燥装置は、筐体部内において輻射熱により塗膜を加熱することにより、塗膜から溶剤を気化させて塗膜を乾燥させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-103904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記乾燥装置では、塗膜の乾燥を十分に行えない場合があった。すなわち、上記乾燥装置では、筐体部内で塗膜の加熱を行っているため、その加熱によって塗膜から気化した溶剤が筐体部内で滞留してしまい、その滞留した溶剤によって塗膜の乾燥が阻害される場合があった。
【0006】
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、筐体部内で加熱されて塗膜から気化した溶剤が、筐体部内で滞留することを防ぐことができる乾燥装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明の乾燥装置は、基材に形成された塗膜が内部で加熱される筐体部と、前記筐体部内において輻射熱により塗膜を加熱する加熱部と、を備えており、前記加熱部によって塗膜を加熱することにより、塗膜から溶剤を気化させて乾燥させる乾燥装置であって、前記筐体部内にガスを給気する給気部と、前記筐体部内の溶剤を含むガスを排出する排気部と、を備えていることを特徴としている。
【0008】
上記乾燥装置によれば、給気部と排気部を備えていることにより、加熱部によって加熱されて塗膜から気化した溶剤を、給気部から筐体部内に供給されたガスとともに排気部から筐体部外に排出することができる。これにより、筐体部内で溶剤が滞留することを防ぐことができる。
【0009】
また、前記排気部から排出されたガスを冷却し、ガスに含まれる溶剤を液化して回収する第1の溶剤回収機構をさらに備えている構成としてもよい。
【0010】
この構成によれば、第1の溶剤回収機構によって、排気部から排出されたガスを冷却して溶剤を液化させることにより、溶剤を回収することができる。これにより、排気部から排出された溶剤を含むガスがそのまま大気中に放出されることが軽減される。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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