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公開番号2025066937
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023176529
出願日2023-10-12
発明の名称ガス処理装置
出願人トヨタ車体株式会社
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類F26B 15/12 20060101AFI20250417BHJP(乾燥)
要約【課題】塗装乾燥炉で生成した生成ガスを循環加熱処理する循環経路において生成ガスに対する外気の給気量を減らすことができ且つ熱効率に優れたガス処理装置を提供する。
【解決手段】ガス処理装置10は、循環経路11と、循環経路11に生成ガスGaの循環流を形成させる循環ファン18と、循環経路11において生成ガスGaを加熱する加熱装置20と、を備え、加熱装置20はケーシング21の収容空間21cのうちフィルター22よりも上流に設けられる熱交換器23を有し、熱交換器23は外気Aを給気してバーナー燃焼により加熱する燃焼室24aと燃焼室24aで生成した高温ガスGbが収容空間21cに噴き出すガス噴出口24bとを有する燃焼管部24を備え、燃焼管部24の外面24cが収容空間21cをフィルター22に向けて流れる生成ガスGaとの間の熱交換部を形成している。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
塗装乾燥炉で生成した生成ガスを循環加熱処理するガス処理装置であって、
前記塗装乾燥炉から前記生成ガスを吸気して前記塗装乾燥炉に戻すための循環経路と、
前記循環経路に前記生成ガスの循環流を形成させる循環ファンと、
前記循環経路において前記生成ガスを加熱する加熱装置と、
を備え、
前記加熱装置は、ケーシングと、前記ケーシングの収容空間に設けられるフィルターと、前記ケーシングの前記収容空間のうち前記フィルターよりも上流に設けられる熱交換器と、を有し、
前記熱交換器は、外気を給気してバーナー燃焼により加熱する燃焼室と、前記燃焼室で生成した高温ガスが前記収容空間に噴き出すガス噴出口と、を有する燃焼管部を備え、前記燃焼管部の外面が前記収容空間を前記フィルターに向けて流れる前記生成ガスとの間の熱交換部を形成している、ガス処理装置。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記加熱装置の前記ケーシングは、前記生成ガスが流入するガス流入口を有し、前記ガス流入口は、前記熱交換器の前記燃焼管部の外面に対向するように設けられている、請求項1に記載のガス処理装置。
【請求項3】
前記熱交換器は、前記燃焼管部の外面から立設した複数の放熱フィンを有する、請求項1または2に記載のガス処理装置。
【請求項4】
前記加熱装置は、前記ケーシングの前記収容空間のうち前記熱交換器と前記フィルターとの間に設けられるバッフル部材を有し、前記バッフル部材は、前記燃焼管部の前記ガス噴出口から前記収容空間に噴き出した前記高温ガスが前記フィルターに直に接触するのを邪魔するように構成されている、請求項1または2に記載のガス処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装乾燥炉で生成した生成ガスを循環加熱処理するガス処理装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、従来の塗装乾燥炉が開示されている。この塗装乾燥炉は、塗装処理された塗装物である複数の車体を搬送方向に並べた状態で搬送台車により炉内搬送し、炉内通過過程で各塗装物の塗膜を乾燥させる乾燥炉である。この塗装乾燥炉では、炉内の生成ガスをバーナー燃焼で生成した高温ガスの熱を利用して加熱したのち、再び炉内に戻すことによって循環加熱処理がなされる。生成ガスの循環経路には、循環ファンと、循環ファンの下流に配置された熱交換機と、熱交換機の下流に配置されたフィルターと、が設けられており、バーナー燃焼で生成した高温ガスによって熱交換機に熱が供給されるようになっている。このとき、高温ガスは捨てて、熱交換機の熱交換面のみで熱交換する構造は、一般的に「間接燃焼式構造」と称される。
【0003】
また、この種の塗装乾燥炉では、塗装物の加熱によって塗料から発生する溶剤成分が管理上限値以上に濃縮しないように、生成ガスを一部排気しつつ外気を給気することによって、炉内空間の換気を行う構造が採用される。その際、省エネ性能の向上を図るために、環境面や品質面を考慮しつつ外気の給気量を減らすことが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-195840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の間接燃焼式構造のように、バーナーで生成した高温ガスの全量を捨てる構造は、熱ロスが大きいためエネルギー効率が低いという点で不利である。そこで、高温ガスを外気の給気と混合したうえで生成ガスの循環経路に供給するような循環加熱処理構造を採用するのが好ましい。具体的には、外気を給気してバーナー燃焼により加熱する燃焼室と、フィルターを収容するとともに循環経路に設けられるフィルター室と、を別体とし、燃焼室で生成した高温ガスをフィルター室に導入して生成ガスを加熱するように構成される。本構造は、「半間接対流式」或いは「半間接燃焼式」とも称されるものである。本構造によれば、バーナーの炎が生成ガスに直に触れて煤などが発生することがないため、塗装物の品質管理上優れている。
【0006】
しかしながら、上記循環加熱処理構造において、省エネ性能の向上を図るために外気の給気量を減らしていくと、燃焼室からフィルター室に導入される高温ガスの温度が上昇する。このとき、温度が上昇したままの状態で高温ガスがフィルター室に導入されるため、高温ガスの温度がフィルター室のケーシングの耐熱温度を超えないように外気の給気量を設定する必要がある。したがって、塗料に由来の溶剤成分の濃度が管理上限値に達していないにもかかわらず、外気の給気量を減らすことができないという問題が生じ得る。また、上記循環加熱処理構造は、燃焼室の表面から外部への放熱量が多く熱効率が低いという点で不利である。
【0007】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、塗装乾燥炉で生成した生成ガスを循環加熱処理する循環経路において生成ガスに対する外気の給気量を減らすことができ且つ熱効率に優れたガス処理装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、
塗装乾燥炉で生成した生成ガスを循環加熱処理するガス処理装置であって、
前記塗装乾燥炉から前記生成ガスを吸気して前記塗装乾燥炉に戻すための循環経路と、
前記循環経路に前記生成ガスの循環流を形成させる循環ファンと、
前記循環経路において前記生成ガスを加熱する加熱装置と、
を備え、
前記加熱装置は、ケーシングと、前記ケーシングの収容空間に設けられるフィルターと、前記ケーシングの前記収容空間のうち前記フィルターよりも上流に設けられる熱交換器と、を有し、
前記熱交換器は、外気を給気してバーナー燃焼により加熱する燃焼室と、前記燃焼室で生成した高温ガスが前記収容空間に噴き出すガス噴出口と、を有する燃焼管部を備え、前記燃焼管部の外面が前記収容空間を前記フィルターに向けて流れる前記生成ガスとの間の熱交換部を形成している、ガス処理装置、
にある。
【発明の効果】
【0009】
上述の態様のガス処理装置において、循環ファンの運転によって塗装乾燥炉の循環経路に生成ガスの循環流が形成され、この生成ガスが加熱装置で加熱される。加熱装置のケーシングには、フィルターとともにその上流に設けられる熱交換器が収容されている。熱交換器では、燃焼管部の燃焼室に外気が給気され、バーナー燃焼による外気の加熱によって生成した高温ガスが燃焼室をガス噴出口に向けて流れたのちに収容空間に噴き出す。このとき、管内を高温ガスが流れる燃焼管部の外面は、加熱装置のケーシング内の収容空間をフィルターに向けて流れる生成ガスとの間の熱交換部となるように構成されている。
【0010】
本構成によれば、燃焼管部の管内の燃焼室をガス噴出口に向けて流れる高温ガスが持つ熱エネルギーは、熱交換によって燃焼管部の管壁を介して生成ガスに伝達する。このとき、低温側である生成ガスの温度が上昇するのに対して、高温側である高温ガスの温度が低下する。そして、高温ガスは、その温度が低下した状態で燃焼管部のガス噴出口からケーシング内の収容空間に噴き出す。このため、加熱装置のケーシングの耐熱性能を考慮して、高温ガスの温度低下分について外気の給気量を減らすことが可能になる。また、加熱装置のケーシングに熱交換器の燃焼管部自体を収容する構造であるため、燃焼管部が持つ熱がケーシングの外部に放熱されるのを防ぐことができ、燃焼管部がケーシング外に露出して配置されるような構造に比べると熱効率が高いという利点がある。
(【0011】以降は省略されています)

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