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公開番号
2025023874
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-18
出願番号
2023128212
出願日
2023-08-05
発明の名称
乾燥装置
出願人
クリーン・テクノロジー株式会社
代理人
個人
主分類
F26B
21/00 20060101AFI20250210BHJP(乾燥)
要約
【課題】簡易な構成で製作容易なカール抑制手段であって配置調整固定するだけでそのカール抑制性能を高めることができる乾燥装置を提供すること。
【解決手段】基材2の幅方向に短く長さ方向に長い長尺帯板部6が、乾燥室部3内の基材2の幅方向端部の上部又は下部であってこの基材2の幅方向端部に当接又は近接する高さに配置されている構成のカール抑制手段5を備えた乾燥装置。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
塗工装置により塗工液が塗工されこの塗工装置から送出されるフィルム状の基材を搬送通過させる乾燥室部内に、この基材に塗工されている前記塗工液を乾燥するための熱風が送出される熱風送出部、又は乾燥するためのヒーター部が設けられている乾燥装置であって、
前記乾燥室部内を搬送通過するフィルム状の前記基材の幅方向端部が上方又は下方にカールすることを抑制するカール抑制手段が備えられていて、
前記カール抑制手段は、前記基材の幅方向に短く長さ方向に長い長尺帯板部が、前記乾燥室部内の前記基材の幅方向端部の上部又は下部であってこの基材の幅方向端部に当接又は近接する高さに配置されている構成とされていて、
前記塗工液が塗布されて前記乾燥室部で乾燥され前記基材の幅方向端部が上方又は下方にカールする際に、この基材の幅方向端部が当接摺動搬送されカールすることが抑制されるように構成されていることを特徴とする乾燥装置。
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【請求項2】
前記カール抑制手段は、前記長尺帯板部を前記乾燥室部内の前記基材の幅方向端部の上部又は下部であってこの基材の幅方向端部に当接又は近接する高さに配置される支持台部が備えられていて、この支持台部には、前記長尺帯板部の配設位置を調整し固定する長尺帯板部調整固定機構が備えられている構成であることを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記カール抑制手段は、前記長尺帯板部を前記乾燥室部内の前記基材の幅方向端部の上部および下部であって、このそれぞれの長尺帯板部が前記基材の幅方向端部に当接又は近接する高さに配置されている構成であることを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記長尺帯板部の少なくとも前記基材が接触する基材接触摺動面には保護コーティングが付されている構成であることを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばスリット状の先端吐出孔から塗工液を吐出するノズル部に対して、フィルム状の被塗工体(基材)を搬送して表面に薄膜を塗工形成するように構成した塗工装置に設ける乾燥装置であって、塗工を終えたフィルム状の基材を、熱風又はヒーターで加熱するように構成した乾燥室部に搬送通過させて、この基材表面の塗工膜を乾燥する乾燥装置に関するものである。
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【背景技術】
【0002】
塗工装置に設ける乾燥装置は、塗工装置により塗工液が表面に塗工されこの塗工装置から送出されるフィルム状の基材を搬送通過させて、たとえば熱風やヒーター加熱によりこの基材表面の塗工膜を乾燥するものである。
【0003】
このような乾燥装置は、左右に設けた搬送出入口部を介してフィルム状の基材を搬送通過させる本体部を左右に複数並設した構成の乾燥室部からなる構成で、この本体部の対向する搬送出入口部が連通するように連結し乾燥室長を長く形成した構成とするが、この乾燥室部を構成する各本体部内には、たとえば水平方向に支承ローラを多数並設架設し、この支承ローラ上に前記フィルム状の基材を通紙し、このフィルム状の基材を引き取り水平搬送しながら、熱風送出部からの熱風やヒーター部の熱によりこの基材の塗工面(塗工膜)を乾燥するように構成したり、上下に熱風送出部を設けて非接触で搬送通過させながらフローティング乾燥方式でこの塗工面(塗工膜)を乾燥するように構成している。
【0004】
このような塗工膜が上面に塗布されている基材を乾燥する際に、基材の幅方向端部がたとえば上方にカールする(端部が上方に湾曲変形する)場合がある。
【0005】
たとえば、リチウムイオン電池の電極フィルムは、アルミや銅箔などの基材の上面に電極膜を塗布し、乾燥して形成するが、この電極膜を乾燥する際に、電極膜中の結着剤(電極膜を基材に接着させる物質)の収縮により基材の幅方向端部が上方にカールする(上方に湾曲変形し端部が持ち上がる)現象が生じ、この幅方向端部がカールした状態で基材がロールに巻き取られることで、基材に折れが生じたり電極膜の端部にひび割れが生じるなどの不具合が生じるおそれがあった。
【0006】
そこで、このカールする現象を抑制するため、電極膜を薄くして収縮力を抑えたり、基材の厚さを厚くして剛性を高めたり、あるいは乾燥速度を低下させ急激な応力差が生じることを抑えるなどの対策がなされている。
【0007】
しかし、このようなカール抑制対策は、大幅な製造条件の変更を伴うため容易ではなく、またコスト高や生産性の低下を伴うため、実用的でない場合もある。
【0008】
そこで出願人は、このような問題点を解決するため、温風を所定方向に吹き出すことで基材を下方に引き込むコアンダ作用を生じさせるコアンダノズル部を、支承ローラへの基材引き込み当接のためだけでなく、基材の幅方向端部にも配置して基材の幅方向端部を下方へ緩やかに引き込むコアンダ作用を生じさせて、前記カールする現象をこの基材引き込み力により抑制するコアンダノズル式カール防止装置(カール抑制手段)を備えた乾燥装置も開発した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2020-118363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、コアンダノズル部を多数配置しなければならず、そのコアンダ作用による引き込み力の調整も必要となり、コスト、生産性などの面で実用的でない場合もあった。
(【0011】以降は省略されています)
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