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公開番号2024100101
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-26
出願番号2023003842
出願日2023-01-13
発明の名称乾燥装置
出願人日本碍子株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類F26B 15/00 20060101AFI20240719BHJP(乾燥)
要約【課題】樹脂フィルムから蒸発する溶剤による爆発をより好適に防止するための技術を提供する。
【解決手段】乾燥装置は、樹脂フィルム上の溶剤を乾燥させる。乾燥装置は、ハウジングと、ハウジング内に配置され、ハウジング内の空間を第1空間と第2空間とに隔離する隔壁と、樹脂フィルムを第1空間内で搬送させる搬送装置と、第2空間内に配置され、搬送装置で搬送される樹脂フィルムに電磁波を照射する第1のヒータと、隔壁に配置され、第1のヒータから照射される電磁波を透過可能な窓と、を備えている。第1のヒータは、4.0μm未満の波長帯域の電磁波を樹脂フィルムに照射すると共に、4.0μm以上の波長帯域の電磁波を吸収するように構成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂フィルム上の溶剤を乾燥させる乾燥装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、前記ハウジング内の空間を第1空間と第2空間とに隔離する隔壁と、
前記樹脂フィルムを前記第1空間内で搬送させる搬送装置と、
前記第2空間内に配置され、前記搬送装置で搬送される前記樹脂フィルムに電磁波を照射する第1のヒータと、
前記隔壁に配置され、前記第1のヒータから照射される電磁波を透過可能な窓と、
を備えており、
前記第1のヒータは、4.0μm未満の波長帯域の電磁波を前記樹脂フィルムに照射すると共に、4.0μm以上の波長帯域の電磁波を吸収するように構成されている、乾燥装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第1のヒータは、3.5μm以下の波長帯域の電磁波を前記樹脂フィルムに照射すると共に、3.5μm以上の波長帯域の電磁波を吸収するように構成されている、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記第1のヒータは、
前記樹脂フィルムが搬送される搬送方向と直交する方向に伸びる発熱体と、
前記発熱体の外周に配置され、前記発熱体を取り囲む第1の管と、
前記第1の管の外周に配置され、前記第2の管を取り囲む第2の管と、を備えており、
前記第1の管及び前記第2の管は、4.0μm以上の波長帯域の電磁波を吸収する材料で形成されている、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記第1のヒータは、4.0μm未満の波長帯域の赤外線エネルギーを80%以上含む電磁波を前記樹脂フィルムに照射する、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項5】
前記第1のヒータは、可視光及び紫外線を含む電磁波を前記樹脂フィルムに照射する、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項6】
前記窓は、前記隔壁に設けられる支持枠と、前記支持枠に支持されて前記第1のヒータから照射される電磁波を透過可能な透過体と、を備えており、
前記支持枠と前記透過体との間は、シール部材によってシールされている、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項7】
前記第1空間と前記第2空間の少なくとも一方に雰囲気ガスを供給する給気装置と、
前記第1空間と前記第2空間の少なくとも一方から雰囲気ガスを排気する排気装置と、をさらに備えており、
前記給気装置と前記排気装置によって、前記第1空間が前記第2空間より陰圧にされている、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項8】
前記第2空間に開口して前記窓に向かってガスを吹き付ける給気口をさらに備えている、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項9】
前記ハウジングの下面に設けられ、前記ハウジングの下方から前記第1空間内の雰囲気ガスを排気する排気口をさらに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の乾燥装置。
【請求項10】
前記搬送方向に伸びており、内部に前記樹脂フィルムが搬送されるように構成される管状部材をさらに備えており、
前記隔壁は、前記管状部材の上面及び下面であり、
前記窓は、前記上面と前記下面の一方に少なくとも配置されており、
前記第1のヒータは、前記上面と前記下面の一方の近傍であって、前記上面と前記下面の一方に配置される前記窓に向かって電磁波を照射するように配置されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の乾燥装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、乾燥装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、リチウムイオン電池のセパレータ等に使用される樹脂フィルムを製造する際に、樹脂フィルムの表面に溶剤を塗布することがある。この場合、樹脂フィルム上の溶剤を乾燥させる必要がある。例えば、特許文献1には、樹脂フィルム上の溶剤を乾燥させる乾燥装置が開示されている。特許文献1の乾燥装置は、樹脂フィルムを搬送する搬送装置と、搬送装置で搬送されている樹脂フィルムに遠赤外線を照射するヒータを備えている。
【0003】
ヒータから照射される遠赤外線によって樹脂フィルム上の溶剤を乾燥させる場合、ヒータからの熱によって樹脂フィルムの近傍が高温になることがある。樹脂フィルム上の溶剤として有機溶剤が用いられる場合に、樹脂フィルムの近傍が高温になると、樹脂フィルムから蒸発した溶剤により爆発する虞がある。特許文献1の乾燥装置には、蒸発した溶剤による爆発を防ぐために、ヒータが設置される加熱層と、樹脂フィルムが搬送される領域(防爆層)との間に、断熱層が設けられている。断熱層には、空気が流通されており、断熱層内を換気することによって、断熱層内が高温になることを抑制している。また、断熱層と防爆層との間には、遠赤外線を透過可能な窓が設置されており、ヒータから照射される遠赤外線は、断熱層を介して樹脂フィルムまで照射可能とされている。加熱層と防爆層との間に断熱層を設けることによって、ヒータから照射される遠赤外線を樹脂フィルムに照射しながら、樹脂フィルムが搬送される防爆層が高温になることを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-154585号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の乾燥装置では、加熱層と防爆層との間に断熱層を設けている。しかしながら、乾燥装置を作動し続けると、ヒータから照射される遠赤外線により断熱層内は徐々に高温となり、断熱層と防爆層との間に設置される窓も高温になることがある。窓が高温になると、窓を介して防爆層内も高温になる虞がある。
【0006】
本明細書は、樹脂フィルムから蒸発する溶剤による爆発をより好適に防止するための技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書に開示する技術の第1の態様では、乾燥装置は、樹脂フィルム上の溶剤を乾燥させる。乾燥装置は、ハウジングと、ハウジング内に配置され、ハウジング内の空間を第1空間と第2空間とに隔離する隔壁と、樹脂フィルムを第1空間内で搬送させる搬送装置と、第2空間内に配置され、搬送装置で搬送される樹脂フィルムに電磁波を照射する第1のヒータと、隔壁に配置され、第1のヒータから照射される電磁波を透過可能な窓と、を備えている。第1のヒータは、4.0μm未満の波長帯域の電磁波を樹脂フィルムに照射すると共に、4.0μm以上の波長帯域の電磁波を吸収するように構成されている。
【0008】
上記の乾燥装置では、第1のヒータは、樹脂フィルムに4.0μm未満の波長帯域の電磁波を照射する一方で、4.0μm以上の波長帯域の電磁波を吸収するように構成されている。4.0μm以上の波長帯域の電磁波を吸収することにより、第1のヒータから照射される電磁波によってハウジング内(すなわち、第1空間及び第2空間)が高温になり難く、樹脂フィルムの近傍が高温になることが抑制される。このため、樹脂フィルムから蒸発する溶剤が高温になることを抑制することができ、樹脂フィルムから蒸発する溶剤による爆発を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1に係る乾燥装置の概略構成を示す図。
ヒータの概略構成を示す断面図。
窓の構成を説明するための部分拡大図。
実施例2に係る乾燥装置の概略構成を示す図。
実施例3に係る乾燥装置の概略構成を示す図。
実施例4に係る乾燥装置の概略構成を示す図。
管状部材、ヒータ及び樹脂フィルムを示す斜視図。
実施例4に係る乾燥装置の他の一例の概略構成を示す図。
【0010】
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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