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公開番号2024002204
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-11
出願番号2022101263
出願日2022-06-23
発明の名称粉粒体乾燥装置及び粉粒体乾燥方法
出願人フロイント産業株式会社
代理人個人
主分類F26B 17/10 20060101AFI20231228BHJP(乾燥)
要約【課題】低許容上限温度の原料であっても、効率良く乾燥処理が行い得る粉粒体の乾燥装置・乾燥方法を提供する。
【解決手段】乾燥装置1は気流式の連続乾燥装置であり、医薬品等の低融点物質を原料とする造粒物の乾燥処理に使用され、造粒物投入部11と、乾燥処理部12及び製品排出部13とを有する。乾燥処理部12は、複数個の直管部31と、各直管部31の間を接続する屈曲部32と、を備えた乾燥処理管25を有する。屈曲部32には、乾燥処理管25内に空気を追加供給する追加空気供給管34が取り付けられている。追加空気供給管34は、管内の造粒物36が偏って存在する偏倚部Xから離間した位置に配置され、造粒物36の存在が希薄な部位に開口する。追加空気供給管34からは、造粒物36の融点以上の追加空気が乾燥処理管25内に供給される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
水分を含んだ粉粒体を空気によって乾燥させる気流式の乾燥装置であって、
前記粉粒体が投入される粉粒体投入口と、前記空気が供給される空気吹き込み口と、を備える粉粒体投入部と、
前記粉粒体投入部の後段に該粉粒体投入部と連通して設けられ、前記粉粒体が前記空気と共に流通する乾燥処理部と、
前記乾燥処理部の後段に該乾燥処理部と連通して設けられ、前記乾燥処理部を通過した前記粉粒体が前記空気と共に排出される製品排出部と、を有し、
前記乾燥処理部は、管状の部材によって形成された乾燥処理管と、該乾燥処理管に接続され前記乾燥処理管内に開口して該乾燥処理管に空気を追加供給する追加空気供給管と、を備え、
前記追加空気供給管は、前記乾燥処理管内を流通する前記粉粒体が偏って存在する偏倚部から離間した位置に配置され、前記粉粒体の許容上限温度以上の追加空気を前記乾燥処理管内に供給することを特徴とする粉粒体乾燥装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1記載の粉粒体乾燥装置において、
前記追加空気供給管は、前記乾燥処理管内の前記偏倚部から離間し前記粉粒体の存在が希薄な部位に開口することを特徴とする粉粒体乾燥装置。
【請求項3】
請求項1記載の粉粒体乾燥装置において、
前記粉粒体の許容上限温度が融点であり、前記粉粒体は融点が120°C以下の低融点原料を用いてなることを特徴とする粉粒体乾燥装置。
【請求項4】
請求項1記載の粉粒体乾燥装置において、
前記追加空気供給管は複数個設けられ、
前記追加空気供給管から供給される前記追加空気は、後段側ほど温度が高く風量が大きいことを特徴とする粉粒体乾燥装置。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1項に記載の粉粒体乾燥装置において、
前記乾燥処理管は、複数個の直管部と、前記直管部の間に配置され前後の前記直管部を接続する屈曲部と、を備え、
前記追加空気供給管は、前記屈曲部に取り付けられることを特徴とする粉粒体乾燥装置。
【請求項6】
請求項5記載の粉粒体乾燥装置において、
前記追加空気供給管は、前記屈曲部の内周側上部に取り付けられることを特徴とする粉粒体乾燥装置。
【請求項7】
請求項6記載の粉粒体乾燥装置において、
前記追加空気供給管は、前記屈曲部の真上から真横の間の位置に取り付けられることを特徴とする粉粒体乾燥装置。
【請求項8】
請求項6記載の粉粒体乾燥装置において、
前記屈曲部における前記偏倚部は、前記乾燥処理管の外周側斜め下方向の部位に形成され、
前記追加空気供給管は、前記偏倚部に対し直径方向に対向した位置に取り付けられることを特徴とする粉粒体乾燥装置。
【請求項9】
請求項1~4の何れか1項に記載の粉粒体乾燥装置において、
前記乾燥処理管は直線状に延びる直管部を備え、
前記追加空気供給管は、前記直管部に取り付けられることを特徴とする粉粒体乾燥装置。
【請求項10】
請求項9記載の粉粒体乾燥装置において、
前記追加空気供給管は、前記直管部の真上または真上から周方向に沿って45°下がった位置の間に取り付けられることを特徴とする粉粒体乾燥装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体を連続的に乾燥させる気流式の乾燥装置及び乾燥方法に関し、特に、医薬品など、処理許容上限温度の低い物質を原料とする粉粒体を効率良く乾燥可能な乾燥装置・方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、医薬品等に使用される顆粒状の粉粒体を乾燥する装置としては、バッチ式(回分式)に粉粒体を乾燥処理する流動層乾燥装置や、特許文献1のように、ロータリーフィーダー等によって連続的に乾燥処理を行う装置が知られている。また、顆粒の製造には、特許文献2のようなスプレードライヤー(噴霧乾燥装置)が使用されており、さらに、汚泥などの廃棄物やトナー粒子等の乾燥には、特許文献3のようなループ型の気流式乾燥機が使用されている。
【0003】
また、近年、製品の低価格化や高品質化の要請から、医薬品等の乾燥顆粒を製造するラインにおいても生産性や品質の向上が求められており、製造システムの更なる省スペース化や処理時間の短縮が望まれている。そこで、本出願人は、乾燥能力が高く品質安定性に優れ、高品質の乾燥顆粒が高効率で得られる気流式の粉粒体乾燥装置として、特許文献4のような、乾燥処理工程中に追加給気を行う乾燥装置を創出、提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭58-72868号公報
特開2011-33269号公報
特開2000-292975号公報
特開2021-139527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、気流乾燥は、200~300°Cの高温の熱風にて被処理物を短時間で乾燥させるのが一般的であり、高温に耐えられる原料に対しては有効な処理方法であるが、融点が低く、許容上限温度が低い(概ね120°C以下)原料を用いた被処理物への適用は難しかった。このため、低許容上限温度の粉粒体は、上限温度未満の温風にて乾燥処理を行わざるを得ず、その場合、処理量を抑制しないと被処理物を十分に乾燥できず、その分、生産効率が低下するという課題があった。
【0006】
この点、特許文献4の装置では、乾燥経路にて追加給気を行うことにより工程途中で乾燥空気温度が上昇し、乾燥効率の向上が図られる。しかしながら、この場合も、乾燥空気温度が経路に沿って徐々に低下することは避けられず(図3(a)参照)、高温の追加給気が可能な原料を用いた粉粒体に比して、低許容上限温度の粉粒体では生産効率の向上度合いが限定的なものに留まっていた。
【0007】
本発明の目的は、低許容上限温度の原料を用いた粉粒体であっても、効率良く乾燥処理が行い得る粉粒体の乾燥装置・乾燥方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の粉粒体乾燥装置は、水分を含んだ粉粒体を空気によって乾燥させる気流式の乾燥装置であって、前記粉粒体が投入される粉粒体投入口と、前記空気が供給される空気吹き込み口と、を備える粉粒体投入部と、前記粉粒体投入部の後段に該粉粒体投入部と連通して設けられ、前記粉粒体が前記空気と共に流通する乾燥処理部と、前記乾燥処理部の後段に該乾燥処理部と連通して設けられ、前記乾燥処理部を通過した前記粉粒体が前記空気と共に排出される製品排出部と、を有し、前記乾燥処理部は、管状の部材によって形成された乾燥処理管と、該乾燥処理管に接続され前記乾燥処理管内に開口して該乾燥処理管に空気を追加供給する追加空気供給管と、を備え、前記追加空気供給管は、前記乾燥処理管内を流通する前記粉粒体が偏って存在する偏倚部から離間した位置に配置され、前記粉粒体の許容上限温度以上の追加空気を前記乾燥処理管内に供給することを特徴とする。
【0009】
前記粉粒体乾燥装置において、前記追加空気供給管は、前記乾燥処理管内の前記偏倚部から離間し前記粉粒体の存在が希薄な部位に開口するようにしても良い。また、前記粉粒体の許容上限温度が融点であり、前記粉粒体は融点が120°C以下の低融点原料を用いたものであっても良い。さらに、前記追加空気供給管を複数個設け、前記追加空気供給管から供給される前記追加空気が、後段側ほど温度が高く風量が大きくなるようにしても良い。
【0010】
前記乾燥処理管に、複数個の直管部と、前記直管部の間に配置され前後の前記直管部を接続する屈曲部と、を設け、前記追加空気供給管を前記屈曲部に取り付けるようにしても良い。この場合、前記追加空気供給管を前記屈曲部の内周側上部に取り付けても良い。また、前記追加空気供給管を前記屈曲部の真上から真横の間の位置に取り付けても良い。さらに、前記屈曲部において、前記乾燥処理管の外周側斜め下方向の部位に形成される前記偏倚部に対し、前記追加空気供給管を前記偏倚部の直径方向に対向した位置に取り付けても良い。
(【0011】以降は省略されています)

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