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公開番号2023149463
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-13
出願番号2022058050
出願日2022-03-31
発明の名称乾燥システム
出願人東レエンジニアリング株式会社
代理人
主分類F26B 13/04 20060101AFI20231005BHJP(乾燥)
要約【課題】塗膜を加熱しても基材に皺が生じることを防ぐことができる乾燥システムを提供することを目的としている。
【解決手段】ロールツーロールにより搬送する基材の搬送経路上に設けられ、基材を搬送しながら基材に塗布された塗膜を乾燥させる乾燥システムであって、基材に塗布された塗膜を加熱し、塗膜に含まれる溶媒を気化させる加熱部と、塗膜に含まれる溶媒の量を調節する調湿手段と、を備えており、前記調湿手段は、少なくとも搬送される基材が前記加熱部を通過して最初に所定の抱き角をもって接触する第1の搬送ロールと接触するときに、基材上の塗膜に含まれる溶媒が所定量になるよう調節する構成とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ロールツーロールにより搬送する基材の搬送経路上に設けられ、基材を搬送しながら基材に塗布された塗膜を乾燥させる乾燥システムであって、
基材に塗布された塗膜を加熱し、塗膜に含まれる溶媒を気化させる加熱部と、
塗膜に含まれる溶媒の量を調節する調湿手段と、を備えており、
前記調湿手段は、少なくとも搬送される基材が前記加熱部を通過して最初に所定の抱き角をもって接触する第1の搬送ロールと接触するときに、基材上の塗膜に含まれる溶媒が所定量になるよう調節することを特徴とする乾燥システム。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記調湿手段は、前記加熱部と前記第1の搬送ロールとの間に位置するよう設けられ、塗膜を加湿する加湿部を有することを特徴とする請求項1に記載の乾燥システム。
【請求項3】
前記調湿手段は、前記加熱部により加熱された塗膜を徐冷する徐冷部を有していることを特徴とする請求項1若しくは請求項2のいずれかに記載の乾燥システム。
【請求項4】
塗膜に含まれる溶媒の量を計測する液量測定手段を備え、
前記液量測定手段による測定結果に基づいて前記調湿手段により塗膜に含まれる溶媒の量を調節することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の乾燥システム。
【請求項5】
前記第1の搬送ロールを通過した基材の状態を評価する評価手段と、
前記評価手段による評価結果と、この評価結果と関係するパラメータのうち、少なくとも前記加熱部により塗膜を加熱するために設定する加熱パラメータと、前記調湿手段により塗膜に含まれる溶媒の量を調節するために設定する調湿パラメータと、を紐づけてデータとして蓄積する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記加熱部による塗膜の加熱および前記調湿手段による塗膜に含まれる溶媒の量の調節を行う前に、蓄積した前記データをもとに前記評価手段による評価結果を予測し、適した加熱パラメータおよび調湿パラメータを選択することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の乾燥システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状の基材を搬送しながら、基材に形成された塗膜を乾燥する乾燥システムに関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、リチウムイオン電池の電池用極板の製造工程の中には、ロールツーロール方式の搬送装置により搬送されるシート状の基材に対して、活物質、バインダー、導電助剤および溶媒を含む電極材料のスラリーを塗布して塗膜を形成し、形成した塗膜を乾燥装置により乾燥する工程がある。
【0003】
一般的なロールツーロール方式の搬送装置は、基材を巻き出す巻出ロールと、基材を巻き取る巻取ロールと、巻出ロールから巻き出された基材が巻取ロールに巻き取られるまでに経由する搬送ロールと、を有している(たとえば、下記特許文献1)。そして、搬送装置は、巻出ロール、巻取ロール、および搬送ロールは、基材に所定の張力を付与しながら搬送している。
【0004】
従来の乾燥装置は、搬送装置による基材の搬送経路上に設けられ、基材が通過する筐体部と、筐体部内に設けられたノズルと、を有している(たとえば、下記特許文献1)。この乾燥装置は、基材に対してノズルの吹き出し口から気体を吹き付けて筐体部内の温度を高めることによって、搬送される基材上の塗膜を加熱し、溶媒を気化させることで塗膜を乾燥させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-097917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記のような従来の乾燥装置では、基材に皺が生じてしまう場合があった。
【0007】
具体的に説明する。一般的に塗膜は、活物質、バインダー、および導電助剤といった微小な粉体によって構成されている。このように塗膜は粉体により構成されているため、塗膜には粉体同士の隙間である空孔が形成される。そして、塗膜は、乾燥装置により加熱されて乾燥する過程で、表面から内部へと順番に乾燥する。そのため、加熱後の塗膜表面は、塗膜内部と比較して溶媒の量が少ない状態となる。これにより、溶媒の量が多い塗膜内部における空孔と比較して、溶媒の量が少ない塗膜表面における空孔のサイズが小さくなるため、塗膜に変形が生じる(図4(a)を参照)。
【0008】
そのため、乾燥装置の筐体部を通過した基材が、この基材に対して張力を付与するために所定の抱き角で基材と最初に接触する搬送ロールと接触するときに、この搬送ロールと基材との間で接触しない部分ができる(図4(a)を参照)。この基材の搬送ロールと接触しない部分に空気が巻き込まれることによって、その部分に皺が生じる(図4(b)を参照)。特に基材において塗膜が形成されていない部分である不塗布部は、基材において塗膜が形成されている部分である塗布部よりも強度が弱くなっているため、皺が生じやすくなっている。このように基材に皺が生じた結果、基材に位置ずれが生じたり、基材が破断したりする問題が生じる。
【0009】
本発明は、上記問題を鑑みてされたものであり、塗膜を加熱しても基材に皺が生じることを防ぐことができる乾燥システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための本発明の乾燥システムは、ロールツーロールにより搬送する基材の搬送経路上に設けられ、基材を搬送しながら基材に塗布された塗膜を乾燥させる乾燥システムであって、基材に塗布された塗膜を加熱し、塗膜に含まれる溶媒を気化させる加熱部と、塗膜に含まれる溶媒の量を調節する調湿手段と、を備えており、前記調湿手段は、少なくとも搬送される基材が前記加熱部を通過して最初に所定の抱き角をもって接触する第1の搬送ロールと接触するときに、基材上の塗膜に含まれる溶媒が所定量になるよう調節することを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)

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